パリダカ挑戦初期に限定発売された「XLV750R」はワークスカラーを纏ったホンダの意欲作だった!?

XLV750Rは、パリダカに勝利するために発売された空冷V型エンジンを搭載したモデルです。カラーリングは、XR500で参戦していたシリル・ヌヴー選手のマシンと同様のカラーリングが採用されています。

パリダカ初期に生まれたモデルXLV750Rとは?

 ダカールラリー2020を1989年以来31年ぶりに制覇したMonster Energy Honda Teamのリッキー・ブラベック選手、ダカールラリー(パリダカ)に挑戦を続けているホンダのモデルは、数多く市販車にも技術がフィードバックされています。1982年には、XR500で参戦していたシリル・ヌヴー選手がパリダカでホンダに初の栄冠をもたらします。

XLV750R

 初優勝以後苦戦していたホンダは、1983年「XLV750R」を発表します。世界限定1000台で発売されたXLV750Rは、総排気量749cc空冷4サイクル45度V型2気筒エンジンを搭載し、パリダカールラリー制覇を目指し開発されたマシンです。

 XLV750Rに搭載されたV型エンジンは、NV750 Customのエンジンを改良し、独自の位相クランクを採用、バランサーなどを使わず一次振動を低減させています。また、吸排気効率、燃焼効率ともにすぐれた、1気筒あたり3バルブ・2プラグ方式の採用や、タペット調整が不要で追従性にすぐれた油圧式バルブクリアランス・オートアジャスター機構の採用などにより、最高出力55PS/7000rpmと、中低速域でのフラットなトルク性能を実現しています。

 冷却方式は、砂漠を走るパリダカを想定していたため水冷方式から長距離不整地走行にも効力を発揮する空冷ドライサンプ方式とオイルクーラーを採用、角型断面ダブルクレードルフレームの一部にオイルタンク、エアケリーナーケースを組み込み、エンジンの冷却性能を高めています。

XLV750R

 足まわりは、フロントにエアサスペンション、リアには走行条件に応じて漸増的にクッション特性が変化するプロリンク・サスペンションを採用し、高い不整地走破性を発揮させていました。

 XLV750Rは、エンジンの熱処理が問題となりパリダカールラリーへの参戦は見送られましたが、AMAのフラットトラックレース参戦車「RS750D(1984)」として生まれ変わり、フレディ・スペンサー選手、ババ・ショバート選手の活躍で4年連続チャンピオンを獲得しています。

 ホンダ「XLV750R」発売当時の価格は、75万円でした。(日本限定300台)

 ■XLV750R諸元

 全長×全幅×全高:2235mm×890mm×1230mm
 車両重量:213kg
 乾燥重量:195kg
 総排気量:749cc
 エンジン形式:RD01E・空冷4サイクルOHC3バルブV型2気筒
 燃費:35km/L(60km/h定地走行テスト値)
 最高出力:55ps/7000rpm
 最大トルク:6.0kg-m/55000rpm
 燃料タンク容量:19リットル
 タイヤサイズ:前90/90-21 54S 後130/80-17 65S
 フレーム形式:ダブルクレードルフレーム

【了】

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