モンキー君のシート下から折り畳まれた謎の二千円札が出てきた!~木下隆之の、またがっちゃいましたVol.38~

春に誘われガレージに身を潜めていた愛車モンキー君を表に出し磨き上げてみた。購入時に1回開けただけのシートを開けてみたらそこには丁寧に折り畳まれた二千円札がジップロックに包まれていた。

春を待ち兼ねていた愛車モンキー君!

 春のうららに誘われて、ガレージの暗がりで窮屈そうに身を潜めていたモンキー君を青空のもとに引っ張り出し、虫干ならぬ猿干しをしてやりました。ジャバジャバにCRC55-6を浴びせ倒しているから、サビはまったくない。ジャバジャバすぎてメッキの光沢が怪しくなっていたので、乾いたウエスでピカピカに磨いてあげました。するとまるで新車時と変わらぬ御姿に蘇ったわけです。

虫干ならぬ猿干を行ったモンキー君

 そこで心配になったのは、シートの中である。たまのツーリングでも、シートを開けることはほとんどない。メットインでもないし、何を入れるわけでもない。自動車ならばコンソールボックスで車検証を保管するところだろうが、盗難の不安があるから公的な書類は別に保管してある。そもそも車検証という存在がない。ゆえにシートは購入直後に一度開けただけで、それ以来、未開封なのである。

 だが、それゆえにカビのことが心配になり、天気の良い昨日にパカっと開いてみたわけだ。

 するとそこには、不思議なことに、新品の二千円札が丁寧に折りたたまれ、ジップロックに包まれていたのだから驚きである。それをみて思い出した。二千円札は、何かの有事に役に立つように、密かに忍び込ませていた記憶が蘇ってきたのだ。

 二千円札は、2000年7月19日に発行された。沖縄サミットを記念した紙幣であり、ゆえに図柄は肖像画ではなく、沖縄首里城の守礼門となっている。それが理由ではないだろうが、沖縄以外ではほとんど流通していない。

 日本銀行の資料をネットでポチポチと調べてみると(モンキー君にまたがりながらね)、全国の二千円札発行枚数は2004年に5億1000万枚になったのをピークに、2019年には1000万枚までに減った。だというのに、沖縄では右肩上がりに増え続け、沖縄だけで約658万枚をも発行されているのである。 閑話休題。それほど僕の住む神奈川県では希少な紙幣なのである。

 それがなぜモンキー君のシートにあったのか……。それは僕の金銭的な事情による。

 ツーリング中に財布を紛失したときの救済用に金銭をしのばせた。だがそれが、なぜ二千円札だったのか……。

沖縄サミットを記念して発行された二千円札

 千円札じゃ心もとない。よしんばガス欠になりスタンドで満タンし、しかも腹が減ってコンビニでおにぎりとファミチキを買い求めたとしたら千円では足りないおそれがある。かといって、金利を生まないモンキー口座に一万円札を預けておくほど裕福ではない。そう僕はケチなのである。という理由で、巷で流通していない二千円札がちょうど都合がよかったのである。

 そして今、新たな不安が芽生えた。

「二千円札は、今でもコンビニで使えますか?」

【了】

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Writer: 木下隆之

1960年5月5日生まれ。明治学院大学卒業後、出版社編集部勤務し独立。プロレーシングドライバーとして全日本選手権レースで優勝するなど国内外のトップカテゴリーで活躍。スーパー耐久レースでは5度のチャンピオン獲得。最多勝記録更新中。ニュルブルクリンク24時間レースでも優勝。自動車評論家としても活動。日本カーオブザイヤー選考委員。日本ボートオブザイヤー選考委員。

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