春のうららに誘われてモンキー君今年初出動 ~木下隆之の、またがっちゃいましたVol.39~

モンキー君のバッテリー対策というのは、「庭の掃除をしてください」と迫る家人に対するイイワケ。春の陽気に誘われて日曜日のモンキー君と快調に潮風を浴びながら海岸線を走った。

春の陽気に誘われてモンキー君と出動!

 昨日の日曜日に春のうららに誘われてモンキー君出動。バッテリーあがりさせちゃならないってわけで、近所チョロチョロをしたわけである。

近所をチョロチョロと走るモンキー君と筆者(木下隆之)

 バッテリー対策というのは、「庭の掃除をしてください」と迫る家人に対するイイワケです。モンキー君はキックスターターだから、バッテリー上がりの心配をせずにガレージで「待てっ!」をしつづけてもいきなり始動できるのが強みなのである。モータースターターではこうはいかない・・。

 以前、「災害のためにモンキーを購入(仮題)」なる小文を寄せた。阪神大震災や東日本大震災などの災害を目の当たりにした我々世代は、炊き出しや資材調達には原チャリがことさら役に立つことを実感している。自衛隊の配給や井戸への水汲みに苦労する被災者たちの苦労をテレビで目にした家族を説き伏せるのには、それは好都合だった。

「ねっ、一家に一台バイクがあると便利でしょ」と屁理屈を、山芋をすり鉢でするようにこねくりまわし、晴れてモンキー君の購入代金32万円を家族名義の通帳から引き落とすことに成功しわけである。

 その際、ちょっとだけバイク経験のある家族がこう反論した。

「だったらスクーターの方が便利じゃない」

 鋭い洞察に心の臓がキュンとしたものの、動揺をグッと飲み込みつつ、頭の思考回路をぐるんぐるんと回してこう言い放ったのである。

「スクーターはバッテリーあがりするとエンジンがかからないからね。押しがけもできないんだよ」

 これが決定打になった。災害時に家族を救ってくれる救世主としてモンキー君は晴れて僕の家族の一員になったわけである。

 という交渉から数年たち、家族はすっかり、キックスターターゆえにバッテリー管理が不必要なことを忘れてしまっている。なので、春のうららに誘われて、海岸線を鼻歌交じりにツーリングするのも、あくまでバッテリー管理であると告げれば、家族のためだと勘違いをしてくれるのである。

日曜日のモンキー君と快調に潮風を浴びながら走った

「今日は、町内会の草むしりの日ですからね」

 家族のそんな言葉を背中で聞きながら、日曜日のモンキー君は快調に潮風を浴びて走った。

【了】

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Writer: 木下隆之

1960年5月5日生まれ。明治学院大学卒業後、出版社編集部勤務し独立。プロレーシングドライバーとして全日本選手権レースで優勝するなど国内外のトップカテゴリーで活躍。スーパー耐久レースでは5度のチャンピオン獲得。最多勝記録更新中。ニュルブルクリンク24時間レースでも優勝。自動車評論家としても活動。日本カーオブザイヤー選考委員。日本ボートオブザイヤー選考委員。

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