ヤマハ社員にも愛され続けた「セロー」の生産がついに終了
1985年に誕生したヤマハのマウンテントレール「SEROW250 FINAL EDITION」の生産が終了しました。その扱いやすい凡庸性は、バイク初心者や女性からも支持を得てきました。
マウンテントレールの世界を切り開いたSEROW(セロー)
ヤマハのマウンテントレール「SEROW250(セロー)」は、1985年に初代モデルが誕生し、長年ユーザーに愛され続けたマウンテントレールバイクです。2020年1月15日には、「SEROW250 FINAL EDITION」を発売し、このモデルでセローの生産を終了するとヤマハからアナウンスされていました。

SEROW250 FINAL EDITIONには、総排気量249ccの空冷4ストロークSOHC・2バルブ単気筒エンジンを搭載し、トレッキング性能や扱いやすい走行性能を実現しています。
そのセローがいよいよ最後の一台の生産を7月に迎えました。完成車検査員に押されて最後の一台が出荷場に姿を現すと、見送りのために集まった社員有志から拍手が沸き起こりました。「ありがとう!」と声をかける営業系の社員、目を潤ませる女性社員、何かを思い出すように、じっと車体を見つめ続ける技術系のベテラン社員もいます。

マウンテントレール「セロー250 FINAL EDITION」。7月31日、その最後の1台が大勢の社員に見送られて生産ラインを後にすると、35年間にわたる「セロー」生産の歴史が静かに幕を下ろしました。
35年の歴史に幕を下ろした「セロー」は、オフロード二輪市場にマウンテントレールという新たなカテゴリーを創出してファンをひろげ、その扱いやすさや汎用性の高さで女性や初心者からも大きな支持を集めました。一方で、国内向けだけでも累計生産台数が14万台を超える記録的なロングセラーモデルだけに、2020年1月、その新型を「FINAL EDITION」として発表した頃から、お客様や販売店様、さらにはグループ社員の間に惜しむ声がひろがっていました。
セローの歴史は終了しましたが、バイク好きには忘れられない名車の一台になりそうです。
【了】