ホンダのトニー・ボウ選手、トライアル世界選手権で2年ぶりに頂点逃す!

例年とは違うスケジュールで始まった2020年トライアル世界選手権第2戦フランスGPは、TRRSのA・ラガ選手が勝利し、Repsol Honda Teamトニー・ボウ選手は3位でした。

トライアル世界選手権で2018年以来勝利を逃す

 前日行われたトライアル世界選手権の開幕戦フランスGPで勝利したRepsol Honda Teamトニー・ボウ選手は、同地での2日目を3位で終えました。2日間イゾラ2000で行われたフランスGPを終えて総合ランキング首位の座を獲得しています。ベテランの藤波貴久選手は、前日同様の6位でトライアルを終了しています。

背中に痛みがある状況で3位表彰台を獲得したトニー・ボウ選手

 土曜日の戦いの後、日曜日はいくつかのセクションが変更され、難易度を増しています。難易度が増せば、テクニシャンのトニー・ボウ選手の独擅場となるはずでしたが、この日は思わぬ苦戦を強いられます。何度か痛めている背中に再び痛みを覚え、さらに右腕の痙攣にも悩まされました。

 一時は表彰台圏内からもこぼれ落ちかけていたトニー・ボウ選手でしたが、3ラップの間にやるべきことをしっかりとこなし、勝利こそ届かなかったものの、しっかりと表彰台を獲得。フランスGPの2日間で、勝利を含む2つの表彰台を獲得しました。トニー・ボウ選手は2020年のポイントリーダーとしてシーズンをスタートさせています。トニー・ボウ選手は、2018年の日本GPで2位表彰台以来の3位です。

 25年目の世界選手権シーズンに突入した藤波貴久選手は、最高のスタートが切れたとは言えない結果でした。2日目も、1ラップ目に苦しい時間を過ごし、2ラップ目には、いい走りを取り戻して追い上げペースを築きましたが、3ラップ目に再び1ラップ目と同じようなミスが出て、順位は6位。2日間ともに6位で、総合ランキングは6位です。

■トニー・ボウ選手(3位)

Repsol Honda Team トニー・ボウ選手

「とても難しい1日になりました。昨日から発生していた背中と右腕の不調は、今日はさらにひどくなってしまいました。今日のトライアルに、満足できるところはありません。ただし、今日のコンディションと得られた結果を見ると、この週末のバランスは悪くなかったと思います。ランキング争いはとても接戦となり、チャンピオン争いも厳しいものになりそうです。やるべきことはもちろん、次の戦いに向けて最善を尽くすことです」

■藤波貴久選手(6位)

Repsol Honda Team 藤波貴久選手

「今日のトライアルは、出だしがよくなかったです。それでも2ラップ目には、マシンとのマッチングもよくなり、1ラップ目の失敗を克服することができたと思います。この時点では、優勝争いに絡むこともできたかもしれません。しかし3ラップ目、序盤はよかったのですが、中盤で失敗が相次ぎました。それで順位を上げるどころか、6位のポジションのまま試合を終えることになりました。ロックダウン期間中、トレーニングを行い、こつこつとやるべきことを重ねてきましたが、6時間の間トライアルを続けるトレーニングは十分ではありませんでした。次は今よりよくなるはずです。トップ3を目標に、とにかくがんばります」

※ ※ ※

 短期決戦となる2020年トライアル世界選手権シーズンの次なる戦いは9月12日と13日、スペインのポブラドゥラ・デ・ラス・レゲラスで2日間開催されます。

【了】

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