ワインディングを走り、湿原をトレッキング!? 「小尾瀬」と称される群馬県の玉原湿原に行ってみた

群馬県沼田市にある玉原(たんばら)高原は、東京からバイクで約2時間と好アクセスでありながら、自然豊かな場所でツーリングにも最適です。とくに「小尾瀬」と呼ばれる玉原湿原では、四季折々の可憐な植物を見られます。このエリアの魅力をお伝えしましょう。

ツーリングとトレッキング、豊かな自然を楽しめるエリア

 群馬県沼田市にある玉原(たんばら)高原は、東京からバイクで約2時間と好アクセスでありながら、自然豊かな場所でツーリングにも最適です。とくに「小尾瀬」と呼ばれる玉原湿原では、四季折々の可憐な植物を見られます。このエリアの魅力をお伝えしましょう。

玉原湿原自体はそれほど広いわけではないので、1周30分ちょっとで巡ることが可能。木道が整備されているので、ライディングシューズでも普通に歩ける

 関越自動車道「練馬IC」から「沼田IC」までは130km弱、沼田ICから玉原高原までは約20kmなので、東京都内や近郊からでも十分に日帰り圏内です。冬は『たんばらスキーパーク』というスキー場が有名で、夏場はそのゲレンデを利用した、関東最大級のラベンダーパークがオープンすることでも知られています。

「沼田IC」からは、県道266号線を一路北上します。途中までは田んぼや果実畑の間に民家がある、ごく普通の道路です。沿道には果物の直売所や、なめこ汁を無料でふるまってくれる、産直野菜やキノコを販売する『なめこセンター』や、TV番組『水曜どうでしょう』の“日本列島絵葉書の旅”で紹介された『上発知(かみほっち)のしだれ桜』など、見どころも十分です。

関越自動車道「沼田IC」付近から玉原高原へと通じる県道266号線は、ほどよいワインディングと自然を身近に感じられる、ツーリングに最適な峠道

 しかしこの道の本当の魅力は、民家や施設が途絶え、峠道が始まってからです。峠の頂上付近にある玉原湖から流れる発知川という小さな川に沿うように走る道は、それほど道幅は広くありませんが、その分周囲の樹々との距離が近く、自然を身近に感じながらツーリングが楽しめます。

 とくに最後の数kmはヘアピンカーブが連続するつづら折りのワインディングでグングンと標高を上げ、「高原に行くぞ!」という気分を盛り上げてくれます。ちなみに路面状態はそれほど良くありません。玉原高原で行き止まりのピストンルートになっており、交通量もそれほど多くないので、スピードを出さずにのんびりと走っても十分に楽しい道なのです。

 峠を上りきった玉原高原には、スキー場『たんばらスキーパーク』とペンション村、キャンプ場のほか、玉原ダムと玉原湖、そして玉原湿原があります。

玉原高原に向かう県道266号線の途中にある「強清水の滝」。水量が豊富で見ごたえがある

 玉原湿原は標高1200mから1500mほどのところにある玉原高原の北西部、周囲をブナの原生林に囲まれた、およそ4.3ヘクタールの湿原です。4月中旬にはミズバショウ、夏はコバイケイソウ、ツルコケモモ、トキソウなど、秋にはヤマトリカブト、タムラソウなどの花が見られ、“小尾瀬”と称されるほどさまざまな高層湿原植物を見ることができます。また、晩秋には湿原全体が赤く染まる「草紅葉」が見られることでも知られています。

 この湿原探索は、じつはライダーにもオススメです。コンパクトな湿原なので1周30分ちょっと、駐車場のあるセンターハウスから歩いても1時間ほどで見て回ることができます。湿原をめぐる道は木道が整備されており、高低差もほとんどないので、ライディングシューズでも気軽にトレッキングできるのです。

 もうちょっと時間がある、という人には、湿原の周囲にあるブナ林を歩いてみるのがおすすめです。多少高低差はありますが、湿原散策プラス1時間ほどで見事なブナの原生林の中を周回できるトレッキングルートが整備されているのです。身も心も浄化されるようでホントに気持ちがよく、疲れも吹き飛びます。

峠を上りきると現れる“ロックフィル式”の玉原ダム。自然保護を最優先させたため、発電所は地下に建設された

 玉原ダムの先からセンターハウスまでの道は11月11日から冬季閉鎖になり、翌年4月中旬まで走れなくなります。日帰りもいいですが、ペンションに泊まってのんびり、というツーリングプランも良いでしょう。

【了】

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Writer: 野岸“ねぎ”泰之(ライター)

30年以上バイク雑誌等に執筆しているフリーライター。ツーリング記事を中心に、近年はWebメディアで新車インプレッションやアイテムレビューも多数執筆。バイクツーリング&アウトドアを楽しむ『HUB倶楽部』運営メンバーの1人。全都道府県をバイクで走破しており、オーストラリア、タイ、中国など海外でのツーリング経験も持つ。バイクはスペックよりも実際の使い勝手や公道での走りが気になるキャンプツーリング好き。

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