CEVライダー 石塚健のレースレポート「好調と不調が入り混じった波乱の第4戦」

MotoGPライダーを目指してCEVレプソルインターナショナル選手権に参戦するレーシングライダー石塚健選手のレースレポート!第4回目は、ポルトガルにあるアルガルヴェサーキットでおこなわれた第4戦について。今回も、波乱の連続だったようです。

いい流れが大クラッシュで一転

 皆さんこんにちは! レーシングライダーの石塚健です。今回は、2021年7月4日に決勝がおこなわれたFIM CEV REPSOLインターナショナル選手権第4戦 ポルトガル ポルティマオラウンドについて、お話したいと思います。

CEVレプソルインターナショナル選手権に参戦するレーシングライダー石塚健選手

 肝心のレース結果はというと、レース1・レース2共に10位でチェッカー。前戦となるバルセロナラウンドを、資金的な問題で欠場しての今回でしたが、木曜日の走り出しからペースは良く、初日に昨年の自己ベストタイムを0.8秒も更新する事が出来ました。
 
 翌日の公式セッション、FP1でもその勢いのまま、更に自己ベストを0.8秒更新。翌日の予選に向けていい流れを作れていた矢先に、セッション終了間際のアタック中に5コーナーでブレーキングミス。少しアウトにはらんでしまい、レコードラインに戻ろうとアクセルを開けた途端にリアタイヤが大きくスライドし、ハイサイドで転倒。身体ごと、空中に放り出されてしまいました。

CEVレプソルインターナショナル選手権に参戦するレーシングライダー石塚健選手。レーシングスーツの傷がクラッシュのダメージを物語ります

 この転倒により、左膝や左腰などを強打しましたが、幸いにも大事には至らず、痛みはあるものの引き続きFP2も走行することが出来ました。僕の転倒をコース外から見ていた他クラスのライダーの話では、かなり強烈なハイサイドで、上空3メートル程の高さまで身体が飛ばされ、ゾンビのように路面を這いつくばって避難していたとの事で、あとから想像すると笑えます。体感では、かなり高く飛ばされた記憶はあるのですが、落下した後の記憶はうる覚えで、かなり痛かった事だけを覚えている状態です。とにかく、かなりのビッグクラッシュをしたにもかかわらず、大きな怪我がひとつもなかったことはラッキーでした。
 
 その後は、マシンを修復してもらい、FP2でコースイン。マシンのポジション等を修正していきました。
 
 迎えた土曜日の公式予選1回目(Q1)では、すぐにアタックに入るも、転倒の影響が大きく、マシンに違和感を感じたため、全力でのプッシュが出来ず15番手タイム。セッティングを変更して挑んだ午後の公式予選2回目(Q2)も問題は解消されず、攻めきれないまま終了。結局、自己ベストタイムの1秒落ちしか出すことが出来ず、総合15番手とレースは後方からのスタートとなります。

セッティング変更でフィーリングが好転

 良いフィーリングを取り戻すべく、予選後にはチームや走行をチェックしていてくれていた他の日本人ライダー達と、レースに向けてのミーティングをおこない、マシンの重要な部分であるフロントフォークの交換や、これまで一度も履いたことのないコンパウンドのタイヤに履き替えて、レース前のウォーミングアップを走ることに決めました。

CEVレプソルインターナショナル選手権に参戦するレーシングライダー石塚健選手

 すると、ウォームアップで良いフィーリングが戻り、トップとのギャップも詰められ、全体の10番手タイムをマーク。
 
 レース直前のギリギリでマシンの良い感触が戻ってきた喜びから、ヘルメットのなかで絶叫してしまいました。(笑)
 
 そして、得意としていたセクター区間では、トップ5に入るペースを記録。自信を持ってスタートしたレース1でしたが、スタート直後の混乱に飲まれ、序盤にペースアップをすることができませんでした。その後レース後半には、7位争いの集団に追いつき、これからという時に、惜しくもチェッカー。結果は10位フィニッシュです。後半のペース自体は安定していて、ウォームアップ時のタイムに近いハイペースをキープ出来ていたので、そのペースを序盤から保つことが出来なかったことが、とても悔やまれます。
 
 レース1の反省点を活かすべく、スタートしたレース2では、スタートを上手く決め、ポジションを上げるも、レーススタート時から風がとても強く、ウィークをとおして抱えていた問題が再び発生。バイクをコントロールすることが難しくなってしまい、たったひとつのコーナーで、1秒もペースを落としてしまう絶望的な状況になります。そのため、とても長く我慢のレースになりましたが、なんとか粘り、レース2も10番手でチェッカーを受けました。

CEVレプソルインターナショナル選手権に参戦するレーシングライダー石塚健選手

 ウォームアップ後に期待していたレースの内容には届かず、悔しい気持ちがとても強いですが、今回は沢山悩み、トライアンドエラーを繰り返して、良かった部分と悪かった部分の両方を含めて経験値を上げられたのではないかと思います。
 
 今回の経験を、次戦7月24・25日に開催されるアラゴンラウンドに活かせるよう、レースまでの期間はトレーニングやコースの予習などを頑張ります!応援、よろしくお願いします。

【了】

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