【MotoGP第17戦アルガルヴェGP】世界戦に挑む中上貴晶選手 最後尾から追い上げ11位でフィニッシュ

2021年11月7日、MotoGP第17戦アルガルヴェGPの決勝レースがポルトガルのアウトードロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェで行なわれました。日本人ライダーとして唯一、2021年シーズンのMotoGPクラスに参戦する中上貴晶選手(ホンダ)は、22番グリッドスタートから順位を上げ、11位でレースを終えました。

予選で転倒、決勝は最後尾スタートから追い上げ11位フィニッシュ

 ポルトガルのアウトードロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェでMotoGPが開催されるのは、今季2度目。アップダウンが激しく、攻略が難しいサーキットとしても知られています。

ホンダのマシンを駆り、2021年シーズンのMotoGPクラスに参戦する唯一の日本人ライダー、中上貴晶選手(#30 LCR Honda IDEMITSU)

 中上選手(ホンダ)は予選で転倒を喫し、このため最後尾の22番グリッドから決勝レースをスタートすることになりました。日曜日の決勝レースでは好スタートを切り、安定したラップタイムを刻んで6周目に17番手、11周目に14番手にポジションを上げます。

 全25周のレースは終盤の24周目に入ったところで2人のライダーの転倒が発生し、このアクシデントによって赤旗終了となりました。23周完了時点の順位が最終結果となり、中上選手は11位でレースを終えています。22番グリッドからのスタートを考えれば、大きくポジションを上げて終えたレースだったと言えるでしょう。

 レース後、中上選手にこの日のレースについて、それから予選日からどのように改善したのかを質問しました。

「20台以上も僕の前にいたわけで、ラインを選ぶのもスペースを見つけるのも大変でした。それでも良いスタートが切れて、レース序盤からできるだけパスしようと頑張りました。レースペースは悪くないとわかっていたし、ミスはしたくなかったので、冷静に行くよう努めていました」

まさかの最後尾22番グリッドからのスタート。しかし、レースでは大きくポジションを上げた

「でも、抜くのは難しかったです。何人かのライダーの後ろにいるときには、(抜くのに)ちょっと時間がかかりましたね。11位という結果はすごくよかったわけではないけれど、22番手スタートだったのを思えば、悪くないですよ。

 それから、バイクのフィーリングは昨日から良くしようとしていました。でもまだ、ブレーキングの安定性が弱いです。ブレーキングの安定性が改善点ですね」

 このブレーキングの安定性、パフォーマンスについては、中上選手が予選日から改善点として挙げていたところです。中上選手は今大会も含め、第14戦サンマリノGPから予選や決勝レースでの転倒が続いています。転倒の少ないライダーだけに、今回言及していたブレーキングの安定性、パフォーマンスについて、「それはここ数戦、共通の問題としてあったのか?」と聞くと、その答えは「ノー」。「転倒はそれぞれ異なる理由」とのことでした。

優勝したフランチェスコ・バニャイア選手(ドゥカティ/中央)、2位のジョアン・ミル選手(スズキ/左)、3位のジャック・ミラー選手(ドゥカティ/右)

 前述のように、アウトードロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェはアップダウンのあるサーキットです。そうした特徴によって、ブレーキングの安定性にかかわるブレーキングエリアでのバイクのバランスが難しいのだと、中上選手は語っています。ブレーキングの安定性の問題は、このサーキットのレイアウトがひとつの要因だった、ということでしょう。

アルガルヴェGPでドゥカティはコンストラクターズタイトルを獲得した

 次戦は2021年11月14日、スペインのサーキット・リカルド・トルモで2021年シーズンの最終戦、第18戦バレンシアGPの決勝レースが開催されます。中上選手は最終戦に向け、「バレンシアはいい週末にしたいです」と意気込みを語っていました。

【了】

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Writer: 伊藤英里

モータースポーツジャーナリスト、ライター。主に二輪関連記事やレース記事を雑誌やウエブ媒体に寄稿している。小柄・ビギナーライダーに寄り添った二輪インプレッション記事を手掛けるほか、MotoGP、電動バイクレースMotoE取材に足を運ぶ。

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