全日本モトクロス選手権最終戦 ホンダの山本鯨が3年連続4度目のチャンピオン獲得

全日本モトクロス選手権最終戦中国大会の最後はドラマチックな展開で、Honda Dream Racing Bells山本鯨選手が3年連続4度目のチャンピオンを獲得し有終の美を飾りました。

4度目のチャンピオンを獲得した山本鯨選手、今シーズンでの引退を表明

 全日本モトクロス選手権最終戦中国大会は、ホンダの3クラス制覇で幕を閉じました。コロナウイルス感染拡大で第2戦が延期され今回は異例の11月に開催、日照時間との兼ね合いから各レースタイムを5分ずつ短縮されています。IA1・IA2=25分+1周、IBオープン=15分+1周、レディス=10分+1周(2ヒート制)という変則的なスケジュールで実施されました。

全日本モトクロス選手権最終戦中国大会で争うHonda Dream Racing Bells山本鯨選手

 IA1ヒート1は、わずか1点リードのランキングトップで今大会を迎えたHonda Dream Racing Bells山本鯨選手がホールショット。YAMAHA FACTORY RACING TEAMの富田俊樹選手と渡辺祐介選手、Team Kawasaki R&D能塚智寛選手が続きます。

トップを走行する山本選手を追うYAMAHA FACTORY RACING TEAM富田選手

 レース前半、山本選手と富田選手と渡辺選手と能塚選手の4台が、後続を大きく引き離しながらトップグループを形成し、4台の間隔は、周回ごとに1~3秒ほどの範囲内で拡大と縮小を繰り返しました。そして10周目に、山本選手はチャンピオン争いの相手である2番手の富田選手に、1秒以内まで迫られましたが、レース終盤、山本選手と富田選手、13周目に渡辺選手をパスした能塚選手が、三つ巴のトップ争いを展開。15周目のファイナルラップに突入する直前、山本選手は富田選手の逆転を許してしまいます。しかし最終ラップで山本選手が再びトップにたち最後は富田選手を抜いた能塚選手に迫られましたが、山本選手が0.11秒差で逃げきって優勝しました。

 IA1ヒート2は、ヒート1の結果により、ランキング2番手の富田選手に対する山本選手のポイントリードは10点に拡大。スタート直後から、山本選手と富田選手は激しいトップ争いを演じると、左180度ターンの出口付近で富田選手と山本選手が接触して、山本選手が転倒。これにより山本は、1周目21番手とほぼ最後尾からのレースとなりました。

最終戦でIA1年間タイトルを決めた山本選手

 富田選手が優勝した場合、山本選手がチャンピオンを決める条件は3位以内。しかし1周目3番手の渡辺選手とは、すでに12秒以上のギャップがありました。それでも山本選手は、2周目に12番手、3周目に8番手、4周目には5番手と驚異的な追い上げを披露し、あきらめることなく年間タイトル獲得に向けて激走を続けます。

 そして7周目には、山本選手が小方選手を抜いて4番手。この段階で、3番手の渡辺選手は約7秒先行していました。残り4周となった12周目の段階でも、渡辺選手と山本選手は5秒近く離れていましたが、次周に能塚選手が富田選手を抜いてトップ浮上し、これで山本選手が王者となる条件は6位以内と緩和されます。そしてレースは能塚選手が優勝し、富田選手が2位、山本選手が4位となり、結果、山本選手が3年連続4度目のチャンピオンに輝きました。

■Honda Dream Racing Bells 山本 鯨選手

3年連続4度目のチャンピオン獲得したHonda Dream Racing Bells 山本 鯨選手

 ヒート2は、何があっても絶対に最後まであきらめないと誓って走りました。最終的には、周囲で自分を支えてくれた方々の力で手繰り寄せてもらったチャンピオンだと思っています。4月ごろから自分の中では決意していたものの、皆さんには報告できていなかったのですが、今シーズンをもって現役を引退します。26年間、モトクロスライダーとして人生を歩んできました。起きてから寝るまですべての時間をモトクロスに使える日々を過ごせたことは本当に幸せでしたが、30歳になる節目の年に、新たなキャリアを築くべく違う道に進みます。

 これまでライダーとして活動してきた以上にモトクロスやバイクの業界に貢献できる人間になりたいですし、それによってこれまでお世話になった方々に恩返ししていきたいと思っています。応援してくださった皆さん、ありがとうございました!

※ ※ ※

 IA1年間チャンピオンとなった山本選手はレース後、今季限りで現役から引退する意志を表明しています。

【了】

【画像】全日本モトクロス選手権最終戦中国大会の画像を見る(10枚)

画像ギャラリー

最新記事