鈴鹿8耐に向けて公式テストは絶好調! レーシングライダー石塚健のレースレポート

レーシングライダーの石塚健選手が、自身が参加した鈴鹿8耐公式テストの様子をレポートしてくれました。

本番前最後の公式テスト

皆さんこんにちは!レーシングライダーの石塚健です。

 1回目の鈴鹿8耐テストが終わってから約1か月後の2022年7月5日、7月6日に再び鈴鹿サーキットで、2回目の公式テストがおこなわれたので、そのレポートを書かせていただきます。

8耐テストで鈴鹿サーキットを走行する石塚健選手
8耐テストで鈴鹿サーキットを走行する石塚健選手

 2019年以来3年ぶりに開催される予定の鈴鹿8時間耐久ロードレース。本番までいよいよ1か月となり、今回のテストはどのチームにとっても重要なテストとなりました。

 当初の予報だと2日間とも大雨の予報でしたが、実際にテストが始まってみれば初日の1本目以外は夏の日差しが照り付けるほどの快晴。8月の本番さながらの気候のもと、しっかり走り込む事ができました。

 前回のテストでは、チームメイトの星野選手がケガをしたばかりで、ほとんど走ることができませんでしたが、ケガもある程度良くなり、今回のテストではライダー3人が揃ってのテストをスタートさせることができました。

 まずは、レースを見据えてのタイヤテストやマシンセッティングを星野選手、中冨選手がメインに進めてくれ、自分自身はロングランでの燃費テストや、タイヤのライフ確認など、それぞれが担当を分担してテストメニューをこなしていきます。

8耐テストで鈴鹿サーキットを走行する石塚健選手
8耐テストで鈴鹿サーキットを走行する石塚健選手

 それぞれのチームが1スティントにつき何周をするかは、各チームが使用するマシンのタンク容量や燃費のセッティング等で異なってきますが、8耐では全長約5.8㎞もある鈴鹿サーキットを20周から30周、時間にすると1時間程走り続けるのが通常。チームの作戦によって、ライダー1人につき3回から4回交代し、8時間を走り切ります。

 真夏の灼熱のなかでのロングランは、体力的な部分でかなり大変で、集中力を保つことがとても難しいのが現実。しかし、耐久レースで勝利をつかむには、そんな状況下でも目標としているタイムを保ちつつ、コンスタントにペースをキープする必要がある為、転倒はもちろん、小さなミスも許されません。

 さらに、ライダー交代をした際のコースに入るアウトラップ、ピットインするインラップもペースを落とすことなく走行しなければならないのも、耐久レースでは重要なポイントとなります。

 とはいえ、そんな過酷な状況下でそれだけの長時間をレーシングスピードで走行するのはとても危険で、熱中症などのリスクが大いにあります。

 そのリスクを軽減する為の対策として、ほとんどのライダーはスーツ背面部にキャメルバックという水筒の様なものを装着。ホースを介してヘルメットと連結させて、水分を取りながら走行しています。

 キャメルバックの中身は何を入れても良いのですが、時には水を身体に浴びてクールダウンさせたりもするので、一般的には水やOS1など、ベタつかないものを入れることがほとんど。

 そんなキャメルバックのセッティングなども重要なテスト項目です。

8耐は普段見られない光景が満載

8耐といえば、ナイトセッションがあるのもならでは。

 チェッカー時刻となる19時半には空はすっかりと暗くなり、ライダーが頼りにするのはサーキットに設置されている投光照明とバイクのヘッドライト、そして前を走るバイクのバックライトくらいです。

ナイトセッションのためにコースインしていく石塚健選手
ナイトセッションのためにコースインしていく石塚健選手

 照明でサーキットが照らされているとはいえ、やはり昼間とはまったく見え方が異なり、コーナーの入り口やブレーキングポイントなどが、かなり見えづらくなります。

 そうなるとやはり、普段から夜間を走ることに慣れている世界耐久選手権のレギュラーチームのライダーや、ヨーロッパ人ライダー達が強さを発揮してきます。

 ちなみに、そんな夜間走行に向けて目を慣らすために、空が薄暗くなってからあえてサングラスをかけて過ごすというトレーニングを取り入れるライダーもいるほどです。

ナイトセッション中にピットに戻ってきた石塚健選手
ナイトセッション中にピットに戻ってきた石塚健選手

テスト2日目の最後のセッションでは、予選に向けてのタイムアタックをおこない、これまでの自己ベストを更新する2分8秒867をマークすることができ、最終的に2日間の走行でSSTクラス2番手、ダンロップタイヤユーザーでは大差を開きトップで終えることができました。

 なお、8耐では全日本ロードレースなど、普段のスプリントレースとは違い、タイヤ交換や給油等のピット作業もレースのカギを握る重要なポイントです。

 チーム力が試されるピット作業にも、是非注目してください!

 いよいよ来月、8月4日から8月7日が8耐のレースウィークとなります。

 本番に向けて、できる限りのトレーニングを積み、SSTクラス2連覇に向けて全力を尽くしますので、#85 TONE RT SYNCEDGE4413 BMWの応援をよろしくお願いします!

 画像提供:(c) TONE RT SYNCEDGE 4413 BMW

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Writer: 石塚健

(レーシングライダー)埼玉県出身の26歳。3歳からポケットバイクに乗り始め、ロードレースというオートバイ競技に参戦。現在はその世界選手権である「MotoGP」を目指して日々、活動中。
2019年から、ヨーロッパでおこなわれる「FIM CEV REPSOL Moto2ヨーロピアンチャンピオンシップ」への挑戦を開始。2022年は、「全日本ロードレース選手権」のST1000クラスをメインに、「世界耐久選手権」、「FIM CEVREPSOL Moto2ヨーロピアンチャンピオンシップ」にも参戦します。スポンサー募集中!応援よろしくお願いします。

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