一体何を表している? バイク進入禁止の標識が設置される理由とは

バイクには、進入が禁止されている道路や区画があるため、それらの標識を見落としてしまうと、思わぬトラブルに繋がる可能性もあります。そこで、バイク進入禁止の標識が示す内容について、改めて解説します。

バイクの絵柄に赤い斜線が描かれた標識

 バイクで走行中、バイク進入禁止の標識を見て、慌てて引き返したという経験があるライダーは、多々いると思います。バイクの絵柄に赤い斜線の入った「二輪車通行規制区間」標識によって、原付バイクだけでなく、大型二輪車を含むすべてのバイクが通行禁止となっている道は、全国に多く存在しています。

クルマやバイクの進入禁止を表す標識
クルマやバイクの進入禁止を表す標識

 2輪に対する通行規制の種類はさまざまで、全二輪車をはじめ、原付のみであったり、原付は除くであったり、125cc以下のみ、700cc以上を除くなどさまざまな種類があり、それらは道路標識の下に補助標識で表示されています。さらに、こういった規制は終日のものから土日、祝日のみであったり、時間規制でさらに細かく指定されていたりすることもあり大変複雑です。

 一般社団法人日本二輪車安全普及協会の調べでは、バイクに限って通行が規制されている区間が全国で約500箇所も存在しているといわれています。ピーク時は700箇所以上もあったという二輪車通行規制区間ですが、それでもクルマは通れてバイクが通れないという道が、多すぎるのが現状です。

 そのうえ、交通規制は、原則的に地元公安委員会が常に見直しをおこなっていることで日々変化しているため、ライダーが最新の規制状況を知るには、現場で標識を確認するしかありません。

 去年は通れていた道路でも、いつの間にかバイクが進入禁止になっていた、なんて可能性も大。「バイクだけ通行禁止にされるのは納得できない」、「ここを通れれば通勤の時間が短縮できるのに」など、不満の声を上げるライダーも少なくありません。

二輪車禁止区間になってしまった理由は?

 では、道路に二輪車通行禁止区間が設けられてしまうのはなぜなのでしょうか?

 二輪車禁止区間の代表的な例としてあげられるのが、アンダーパス(地下道)やオーバーパス(陸橋)です。

二輪車禁止区間の代表的な例としてあげられるアンダーパス
二輪車禁止区間の代表的な例としてあげられるアンダーパス

 主に原付のみが通行を禁止されていることが多く、理由としては第一通行帯の走行を義務づけられているため進入できないや、30km/hの速度制限によって狭い空間で混雑し事故が生じやすいなどが挙げられます。ただし、すべてのアンダーパスやオーバーパスで原付の通行が禁止されているわけではなく、逆に、全ての二輪車が禁止されている場合もあるので、道路標識をよく確認することが重要です。

 すべての二輪車が規制されている具体的な例としては、港区二丁目にある新橋地下道が挙げられます。この道路は、進入路が急な下り勾配で、入口からすぐに急カーブになっているうえに道路の幅も狭いため、二輪車が重大事故を起こす恐れがあることから規制されているようです。

二輪通行禁止の標識
二輪通行禁止の標識

 また、一部の峠道や観光地周辺の道路では、危険運転防止や騒音対策などの理由で、二輪車の通行規制がおこなわれています。

 具体的には、道路環境などによる安全上の問題のほか、ローリング族(峠道を周回する競走型暴走族)といった一部の違法運転者を締め出すために、排気量や時間を指定しての規制。例えば、「箱根旧街道」と呼ばれると呼ばれる神奈川県道732号の一部区間は、毎年4月1日から11月30日までの土・日・祝日の8時から15時に限り、550cc以上を除く二輪車が規制されています。

 また、大阪府の「信貴生駒スカイライン」や、茨城県の「筑波スカイライン」は、終日、全二輪車の通行を規制。最近ではマナーの悪いライダーの溜まり場になってしまい、騒音やゴミのポイ捨てへの近隣住民からの苦情により、溜まり場やとなってしまったスポットにたどり着けないように、規制がかかる場合もあるということ。

 バイクと夜景の写真を撮るスポットで有名だった福岡タワー周辺の市道は、総排気量125cc以下を除く大型自動二輪車と普通自動二輪車の通行を、午前0時から午前5時にかけて規制しています。

二輪車禁止区間の代表的な例としてあげられるアンダーパス(51㏄以上125cc以下の原付二種は普通自動二輪車の区分)
二輪車禁止区間の代表的な例としてあげられるアンダーパス(51㏄以上125cc以下の原付二種は普通自動二輪車の区分)

 では、「原付のみ」進入禁止の道路には、原付二種は含まれるのでしょうか。

 原付二種とは、免許区分としては「小型二輪免許」以上の免許を取得しているライダーが乗ることができるバイクのことを指します。

 少し複雑ですが、道路運送車両法での呼び名では「原付二種」、道路交通法では「小型自動二輪車」という区分がなされていて、警察での扱いは道路交通法に準じます。道路標識に書かれているのは、道路交通法が定める原付(50cc以下)のことを指すので、51㏄以上125cc以下の原付二種は普通自動二輪車の区分。

 つまり、原付のみ進入禁止とされた二輪車禁止区間は、原付二種であれば走行は可能です。

※ ※ ※

 全国には二輪車の通行規制のかかっている道路が多数存在していて、その条件もさまざまです。
 
 そこで、日本二輪車安全普及協会のWEBサイトに「二輪車道路規制情報」という大変役に立つコーナーがあります。

 このサイトに掲載されている情報は、同協会が「二輪車通行規制全国調査」をおこない、当時確認できた全国254か所の規制路線をもとに、その後の一般ライダーからの情報提供などによって更新を重ねてきたものです。

 現在では毎年3月末日に各都道府県警の協力による調査後、6月に更新されているとのこと。

 これからの行楽シーズン、ツーリングの予定を決める際など、このサイトで二輪車進入規制区間がないか、チェックしてみてはいかがでしょうか。 

【画像】バイク進入禁止の標識を画像で見る

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