一体なぜ? 標識に様々な色や形がある理由

標識にはさまざまな色や形がありますが、一体どのような理由で決定されているのでしょうか。

標識の色が表す意味とは

 道路標識には、さまざま色や形が存在します。道路標識に使われている色は大きく分けて、赤、黄、青、緑の4色で、形状は丸、四角、ひし、逆三角形の4つ。道路の情報に応じ、これらの色や形が組み合わせられています。

 一体なぜ、道路標識は違った色や形が採用されているのでしょうか。

道路標識の形や色の違いには意味がある
道路標識の形や色の違いには意味がある

 その理由は、人間が持っている視覚的な要素をはじめ、心理まで考えられているからです。

 例えば赤色の道路標識は、視界に入ると目をひくことから、緊急性を訴える効果があります。そのため、消防車のボディやサイレンの色にも使われており、禁止や規制、危険を知らせるために採用されることが多い色。規制標識に多く使われていることが特徴です。黄色の標識は目立つので、昼夜問わず認識しやすく膨張色であるため、実際の大きさよりも大きく見える事が特徴。そのため、児童の帽子やランドセルのカバーなどに使われることが多く、注意をうながす効果や危険な場所を警告する役割があります。

 なお、黄色はひし形の「警戒標識」のみに使われており、文字の色や描かれているイラストは一部を除いて黒に統一されています。

青色の標識には集中力を高める効果がある
青色の標識には集中力を高める効果がある

 鮮やかで明るく、視認性が高い青色の標識には、集中力を高める効果があります。そのため、瞬時に判断可能で道路の情報が正しく伝わりやすいため、通行区分や走行レーン、専用道路やパーキング、方面や方向の予告案内など、使われる用途が多いのが特徴。「指示標識」や「案内標識」に使われることが多く、青地に白色の文字やイラストが描かれているのが一般的です。

 そして、緑色の標識には安心感やくつろぎを与え、心身の疲れを癒してリラックスさせる作用があります。木や森など自然の色に近いため目にもやさしく、速いスピードでも読み取りやすいのが特徴。そのため、スピードが出ていても落ち着いて運転できるよう、高速道路の標識に多く使われています。

 ちなみに、非常口の表示灯に使われている色が赤ではなく緑なのも、気持ちを落ち着かせて行動できるようにした配慮です。

標識の形にも意味はある?

 では道路標識の丸や四角など形の違いには、どのような特徴や役割があるのでしょうか。

丸形の標識には実際より大きく見える効果がある
丸形の標識には実際より大きく見える効果がある

 まず丸形の標識は、実際よりも大きく見える効果があり、目に入りやすく注意をひきやすいのが特徴です。

 視認性が高く目立つので、もっとも多く設置されているのが丸形の標識。「車両進入禁止」や「駐車禁止」などの禁止事項を表す標識や、「制限速度」や「専用道路」などの規制標識のほとんどが丸形で、赤色の枠で囲われていたり、青色で構成されている物が多数採用されています。

 安定性や権威性をもたらすと言われている四角形の標識は、ドライバーが安心して標識の指示に従えるように採用されています。主に「指示標識」や「案内標識」に使われており、長方形の「一方通行」や正方形の「停止線」、進行方向を表す「進行方向別通行区分」などの標識がその一例です。

 なお、一般道では青色の標識が採用されていますが、高速道路では緑色が使われており、色で区別できるような工夫もおこなわれています。

ひし形の標識には注意をうながす効果が期待できる
ひし形の標識には注意をうながす効果が期待できる

 そして、道路標識のなかでも見る機会が少ないのが、ひし形です。四角形と同じ形状ですが、角を上に向けることで不安定な形として認識されるようになる仕組みを利用した形状。

 人は尖ったものや安定を欠いたものを無意識に注視する心理が働くため、注意をうながす効果が期待できるというわけです。そのため、ひし形の標識は進行方向にある注意を喚起する「警戒標識」のみに採用。「交差点あり」や「すべりやすい」、「動物注意」などが主な採用標識です。

 さらに、警戒色である黄色を用いることで、より強く注意をうながす目的があります。また、ひし形よりも、さらに不安定な形をしている逆三角形は、より注意をひきつける効果がある標識。特に重大事故につながるような、重要な規制に対して使われています。

 標識のなかでも比較的メジャーなので、よく見かけるという人も多いのではないでしょうか。

 ちなみに逆三角形の標識は、「一時停止(止まれ)」と「徐行」の2種類しかありません。禁止や規制を知らせる赤色を使用することで、警戒標識のひし形よりも強く注意をうながす狙いがあります。

※ ※ ※

 すべての道路標識を覚えるのは大変ですが、それぞれの標識に込められた色や形の意味を知れば、より理解が深まるはず。これからは少し見方を変えて、標識を観察してみてはいかがでしょうか。

【画像】色や形にも意味がある!様々な道路標識を画像で見る(10枚)

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