【海外事情】日本に「近い」もあれば「違い」もある!? マレーシアのトイレを考察する
日本と同じところもあれば、違うところもあったマレーシアのトイレ。まさかの事態でその洗礼(?)を受けることになった筆者(伊藤英里)の体験も交えてお届けします。ただ、レポートしているのは女子トイレのみです。悪しからず。
トイレを知れば、その国のことがわかってくる?
筆者(伊藤英里)の個人的な見解ですが、トイレというのは、その国を知ることができるひとつの部分だと思っています。食事と同じように。例えば初めてドイツに行ったとき、ドレスデンの空港で最初にびっくりしたのは、ドイツ人のデカさでもソーセージの美味さでもなく、トイレでした。便座に座ると、両足のかかとが床に着かない……! 普段、ミニマムライダーとして数々のバイクの足つきを気にしまくっている筆者(身長153cm)ですが、まさか便器の足つきを気にする日が来ようとは! そのあとドイツ人の体格を目の当たりにして、さもありなんと、便器の高さに納得したのでした。

つまり、トイレには各国に住む人々の体格が反映されている、と思ったわけです。それだけでなく、習慣もあれば気候もあるだろうし、調べてみると宗教上の理由が含まれる場合もあるようでした。トイレってやつは秘密の花園よろしく、オープンな話題ではないですからね。だからこそ、各国のトイレ事情に興味が湧いたわけです。
さて、筆者は2月某日、2023年シーズンのMotoGP公式テストを取材するため、マレーシアのクアラルンプール空港に降り立っていました。
8時間の長旅から解放されてマレーシア航空のトイレに入ると、和式の便器が目に入ります。いや、正しくは和式ではないでしょう。あえて言うなら、和式「風」でしょうか。とにかく、便器を両足でまたいで用を足すスタイルなのです。和式風の便器はひとつだけで、他の個室は洋風の便器でした。

空港のトイレのエリアには、礼拝と言うのでしょうか、お祈りするための部屋があり、ここも男女が分かれています。ちょうどドアが開けっぱなしになっていたので失礼にならないようにそっと覗くと、床に何枚かのマットが敷かれていました。
空港、ホテル、そして取材で訪れたセパン・サーキットのトイレに入ってみて、一貫しているのは、便器の高さは日本とあまり変わらないということ。マレーシア人の体格が日本人に近いということ、でしょう。
そして日本と違うのは、便器の近くの壁に、水の出るホースが取り付けられていること。調べてみると、どうやらこれは用を足したあとに局部を洗浄するためのもののようです。

ただ、空港やホテル、サーキットにはきちんとトイレットペーパーも備え付けられているので、今回の滞在期間中にこのホースのお世話になることはないだろう。そう思っていました、そのときまでは……そう、ホテルのトイレットペーパーが切れていたのです……。
気づいたとき、時刻は深夜。すでにフロントに人はなし。予備のトイレットペーパーも無ければ箱ティッシュもありません。面倒くさがらずにポケットティッシュを持ってくればよかった……と後悔しつつ「この体験は取材になる」とも思いながら壁のホースを掴みました。
結論から言えば、「ホースの水で洗っても、トイレットペーパーが必要では……?」という謎が増えました。まあ、使う前からそう思っていましたが。
結局水で濡れるので、何かで拭かなければならないのです。マレーシアの人たちはどうしているんだろう……やはりトイレットペーパーで拭くのだろうか……。

ちなみにこのホース、使い慣れない人間にとっては水の勢いや角度が難しいところでした。水勢が弱ければちゃんと洗えないし、かといって勢いがよすぎると下着に水がクリーンヒットしそうになるのです。筆者も危ないところでした。トイレの床が濡れていることが多かったのですが、体験してみれば納得でした。
マレーシアのトイレ事情は、ホースの初体験も含めて興味深いものでした。これもまたひとつの異文化体験、と言えるかもしれません。
Writer: 伊藤英里
モータースポーツジャーナリスト、ライター。主に二輪関連記事やレース記事を雑誌やウエブ媒体に寄稿している。小柄・ビギナーライダーに寄り添った二輪インプレッション記事を手掛けるほか、MotoGP、電動バイクレースMotoE取材に足を運ぶ。









