デメリットはある? 足つきの悪いバイクのローダウン
気になるバイクのシート高が自分の体格と合わず、またがってみると足が届かなかったという経験がある人は多いと思います。多くのバイクはシートをローダウンさせる事が可能ですが、その場合、何かデメリットはあるのでしょうか。
ローダウンさせて足つきを良くするには?
欲しいバイクを見つけたけどシート高が自分の体格と合わず、またがったら足が届かなかったという経験はありませんか? しかし、多くのバイクはシートをローダウン、つまり最低地上高を下げる事が可能です。
では、ローダウンするには、どのような方法があるのでしょうか。

バイクの買取・販売を手掛けるバイク王の担当者によると、ローダウンには大きく分けて2種類の方法があるといいます。
まずひとつ目は、社外シートへ交換するといった、シートのカスタムをおこなう方法。
純正シートから社外シートへ交換することで、シート高が下げられます。また、他にもシート高を下げる方法として、純正シートの中のスポンジを削って厚みを減らし、足つきを良くする「あんこ抜き」で下げる事も可能です。
そしてふたつ目は、社外リアサスペンションへ交換したり、純正リアサスペンションにローダウンリンクを取り付けるなどして、リアサスペンションのカスタムをおこなう方法。シートと同様に、純正のリアサスペンションから社外のリアサスペンションへ交換することで、シート高が下げることができます。
これらの方法でシート高を下げれば足つきが良くなり、バイクをより取り回しやすくなります。取り回しが良くなれば立ちゴケする心配も減るほか、乗り心地も良くなるというわけです。
何かデメリットはある? バイクシートのローダウン
前述したように、シートをローダウンさせることには大きなメリットがありますが、何かデメリットもあるのでしょうか。

同バイク王担当者は、次のように話します。
「まずシートのカスタムをおこなう場合のデメリットですが、社外シートへの交換はシートによってフィッティングが悪いものもあり、良し悪しや好みが分かれると思います。また、あんこ抜きは減らすスポンジの量によって乗り心地に影響を与える可能性も考えられる方法です。
サスペンションのカスタムをおこなう場合のデメリットとしては、社外リアサスペンションは比較的高額なパーツなので、交換にあたり大きなコストがかかる点が挙げられます。ローダウンリンクキットの取り付けをおこなう場合も、パーツ代と取り付け工賃に加えてフロントドークの突き出し工賃や、場合によってはショートスタンドへの交換なども発生するため、決して安いカスタムとは言えません。
また、サスペンションの角度を寝かせるレイダウンは、フレームの改造や溶接等を伴うため相応のコストがかかりますし、場合によってはショートスタンドへの交換なども発生する場合があります」
ローダウンすればさまざまなメリットがあるものの、減らすスポンジの塩梅により乗り心地が悪くなってしまったり、金銭面だったりといったデメリットが発生してしまうようです。

さらにバイク王担当者は、次のように付け加えます。
「結論として、最初は乗り心地や安全面に影響を与えにくく、カスタムと比較して安価に対応できる厚底ライディングシューズやブーツで対応する方が手軽です。厚底ライディングシューズやブーツの使用にデメリットを感じれば、シートやサスペンションのカスタムを検討すると良いでしょう。また、車体に変更を加えると、変更前と比較した時に、乗り心地や違和感、安全面に影響が出る可能性も少なからずあるため、製品の注文や購入をおこなう前にバイク用品店やバイクショップに相談される方が安心かと思います」
足つきが悪いバイクに不安を感じたら、車体をイジるのではなく、まずはシューズなどの装備で対処してみる事が賢明と言えそうです。