様々な意味があるって知ってた? 黄色く塗られた縁石を徹底解説
街中をバイクで走行していると、必ずと言っていいほど設置されている縁石ですが、なかには表面が黄色く塗装された物もあります。この黄色い縁石は、通常の縁石とはデザインが異なっていますが、これには何か意味があるのでしょうか。
街中で見かける黄色い縁石の正体とは?
道路の路肩に敷かれている「縁石」は、車道と歩道の境界線を明確に分けるために設置されているコンクリート製の敷居の総称で、道路脇の歩道や路面電車の安全地帯、道路の並木などの境界線のほか、区画整理の役割も担っています。
そんな縁石があることによる最大のメリットが、事故の防止。運転操作の誤りなどで車両が車道外へ逸脱するのを防止するほか、歩行者が不用意に車道へはみ出すのを防ぐ目的があります。
また、降雨による路面排水が歩道や住区内に流入するのを防ぐのも、縁石の重要な役割。
このように縁石は道路の安全を保つために、なくてはならない存在ですが、その中でも街中でたびたび目にする黄色くペイントされた縁石には、どのような意味があるのでしょうか。

全国道路標識・標示業協会の担当者は、黄色い縁石について次のように説明します。
「縁石に黄色で引かれている線は、路面表示と呼ばれるものの一種で、黄色い破線が引かれている場所は駐車禁止場所、黄色い実線が引かれている場所は駐停車禁止場所となっています」
一般的に駐車や駐停車の禁止を示すものとしては、道路脇のポールに掲げられた標識が代表的ですが、実は黄色い縁石も同等の効力を持っているというわけです。また、前述の担当者は「駐車禁止、駐停車禁止を表す道路標識と併用して使われているケースが多いのですが、標識がなく線だけの場合もあるので、注意してください」とも付け加えます。
縁石の道路標示は、都市部の駅前や繁華街、交通量の多い駐車禁止を強化している場所などに比較的多く設置されており、道路標識と併用することで規制の効力を強化する狙いがあるようです。
ただ、北国では積雪で縁石が埋もれてしまうため、採用されているかどうかは地域によって異なるのが実情です。
黄色い縁石の場所は駐車、もしくは駐停車禁止!どんな処分がある?
では、黄色い縁石のあるところにバイクを止めてしまった場合、どのような違反行為に該当し、どのような処分があるのでしょうか。

そもそも駐車違反には、「駐停車違反」と「放置駐車違反」の2つがあります。
まず駐停車違反は、ライダーがバイクの近くにいて直ちに運転ができる状態の違反のこと。この場合、同乗者の乗り降りのための停止や、5分以内の荷物の積み下ろしなども該当します。
ただ、すぐにバイクを移動できるので、実際には取り締まりを免れるケースがほとんどのようです。
一方の放置駐車違反は、ライダーがバイクから離れていて、直ちに運転することができない状態の違反。
車両の故障による駐車や、5分を超える荷物の積み下ろしも該当し、ライダーが近くにいても、継続して停止している状態であれば違反の対象となります。
そして駐車違反をすると、当然ですが違反点数と反則金のペナルティを受けなければなりません。

なお、バイクの駐車違反の罰則は、駐停車違反か放置駐車違反、さらに駐車違反をした場所によっても変わります。
縁石が黄色い破線でペイントされている、すなわち駐車が禁止されている場所で駐停車違反をした場合は、違反点数1点と反則金6000円。
縁石が黄色い実線でペイントされている場所、つまり駐車も停車も禁止されている場所で駐停車違反をした場合は、違反点数2点と反則金7000円が科せられます。また、駐車禁止の場所で放置駐車違反をした場合は、違反点数2点と反則金9000円が、駐停車禁止の場所で放置駐車違反をした場合は、違反点数3点と反則金1万円が科せられるので注意してください。
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黄色い縁石がある場所は、実線が駐停車禁止で破線が駐車禁止を意味します。標識が立っていなくても、この縁石があるところで駐車すると違反になるので十分に注意しましょう。