何か特別なメリットがある? 新聞・郵便配達に「スーパーカブ」や「ベンリィ」が採用されている理由
郵便配達に使われるバイクの代表例はホンダ「カブ」ですが、最近は街中でEVの郵便バイクを見かけるようにもなりました。これらの郵便配達用バイクは、どのようにして採用されたのでしょうか。
郵便配達のバイクは、企業が受注の権利を入札して製造していた
郵便配達は多くの人にとって馴染み深いものです。毎日封書やちらしなどをバイクで届ける郵便は、日常生活に無くてはならないものとなっています。
そんな郵便配達に使われているバイクと聞いて、多くの人が思い浮かべるのが赤いホンダ「カブ」。
郵便配達に使われているカブは、通常のスーパーカブとは微妙に異なる特別仕様車となっており、郵便=メールデリバリーに使う車体であることからMDと呼ばれています。

1971年に登場したMDシリーズは、細かな仕様変更やモデルチェンジを経て現在も郵便配達で使われており、現行のモデルはホンダ「スーパーカブ 50プロ」やホンダ「スーパーカブ110プロ」がベースとなっています。
同MDシリーズは、実際に配達にあたっている局員からも運転のしやすさや燃費の良さ、故障のしにくさなどについてポジティブな意見が寄せられており、50年以上採用されてきた歴史も考慮すると、郵便配達用バイクに最適の車種であることは間違いありません。
その他にも現在では、ホンダ「ジャイロ X」「ベンリィe: I プロ2」「ベンリィe: II プロ2」などが配達業務で使われているようですが、こうした郵便配達用のバイクは、どのような経緯で採用されたのでしょうか。
日本郵便広報室の担当者は次のように話します。
「それぞれ市販されているものを採用したわけではなく、過去におこなわれた入札で落札されたものですが、法規対応のためにメーカーがモデルチェンジをしていく中で、弊社の仕様に合うバイクが現在使用している上記のバイクとなっています」
なお、かつては日本郵便がどのような製品が欲しいかを示した上で、より良い条件を出した企業と発注機関が契約することで、郵便配達用のバイクが生産されていました。過去にはヤマハ「メイト」などが採用されていたこともあったようですが、現在ではほとんど見かける事はありません。
現在では、協業して開発するケースも
日本郵便は2020年1月にベンリィe:をベースとした郵便バイクをホンダと協業して開発し、電動バイクでの配達を開始しました。
一充電あたりの航続距離と最大積載量は、「ベンリィe:I」が87kmで30kg、「ベンリィe:II」が43kmで60kgとなっています。

このベンリィeシリーズも含めた多くの電動バイクの持つ欠点として、航続距離が短いことが挙げられます。しかしあらかじめ移動する範囲が決められおり、長い距離を走らない都市圏で配達する上で、そのデメリットが大きな問題になる事はありません。
また、着脱式のバッテリーを採用することで、あらかじめ充電されたバッテリーを用意しておけば、電池を交換してすぐに走り出すことが可能。ガソリンスタンドが減少しつつある今、ガソリンスタンドに行かずに郵便局でエネルギーを補給できることは評価できる点でしょう。
それに加え、実際に配達にあたっている局員からは、音が静かで近隣の迷惑になりにくい点や環境に良い点、モーターによる加速が力強い点などが評価されています。
グリップヒーターやハンドル右側に設置されたウインカーなど、現場での使用感を大事にした装備は、協業して開発された結果と言える使い勝手の良さとなっています。









