目指すはNSTクラス優勝!鈴鹿8耐公式テストでチーム&マシンと初対面!レーシングライダー石塚健のレースレポート

国内外で活躍するレーシングライダーの石塚健選手が、FIM世界耐久ロードレース選手権 第3戦、鈴鹿8時間耐久ロードレースの公式テストに参加。その様子をレポートしてくれました。

鈴鹿8耐はNSTクラスに参戦!

 皆さんこんにちは!レーシングライダーの石塚健です。

 前戦、FIM世界耐久選手権(EWC)第2戦となるベルギーラウンドが終わり、帰国したのもつかの間。

 2023年7月5日6日に鈴鹿サーキットで、”コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第44回大会の公式テストが行われ、久しぶりの鈴鹿を走ってきたので、そのレポートを書かせていただきます。

鈴鹿サーキットをスズキ「GSX-R」で走行する石塚健選手
鈴鹿サーキットをスズキ「GSX-R」で走行する石塚健選手

 毎年この時期に行われる鈴鹿8耐は、1戦のみの単独イベントだと思っている人も多いと思いますが、実は今シーズン僕が参戦しているEWCのシリーズ第3戦。日本ラウンドという位置付けです。

 今シーズンのEWCは、フランスのJMAレーシングからSSTクラス(スーパーストック)に参戦していますが、鈴鹿8耐に関してはチームが不参加ということで、僕自身はTERAMOTO@J-TRIP RacingとしてNSTクラス(ナショナルストック)への参戦となります。

 よく「なんで8耐だけチームが違うの?」や、「チームは8耐に参戦しなかったの?」など聞かれるのですが、EWCのSSTクラスは、年間3レースをヨーロッパのサーキットで行いチャンピオンシップを争うカテゴリで、EWCのシリーズとして鈴鹿8耐で開催されるのはEWCクラスのみ。SSTクラスにはチャンピオンシップポイントが付与されない代わりに、8耐独自のNSTクラスというカテゴリが設定されている形。

 そのため、EWCのSSTクラスにシリーズ参戦しているチームからすれば、わざわざ費用をかけて8耐に参戦する理由があまりないのが現状です。

TERAMOTO@J-TRIP Racingのメンバーと石塚健選手
TERAMOTO@J-TRIP Racingのメンバーと石塚健選手

 8耐に参戦するチームの多くは国内チーム。ライダーも日本人ライダーが大半ですが、MotoGPやWSBK、EWCなどで活躍している世界のトップライダーやワークスチームなども参戦してくる、いわばお祭りのような特別なレースなので、普段あまりバイクのレースを見ないという人も楽しめるのが特徴です。

 そんな8耐の2回目となる公式テストに参加しました。

 ちなみに、6月に行われた1回目の公式テストは、EWC第2戦に向けてベルギーに行っていた為、僕は不参加。今回がチームとの初顔合わせとなり、やっと一緒に戦うメンバーに会えたタイミングでもあります。

 TERAMOTO@J-TRIP Racingは、大阪を拠点とするチームということもあり、ライダーもチームスタッフも、僕以外は全員関西人というアウェーな状況。日本でのレースですが、関西弁が飛び交っているので、海外と似たような感覚です(笑)

 という冗談はさておき、チームはとても賑やかで和気あいあいとした雰囲気。僕も、初合流とは思えないほどリラックスしてセッションに臨めたので、チームの皆さんには本当に感謝しています。

バイクの乗り換えもスムーズで一安心

 初日の走行は、初めて乗るバイクに慣れること、それからポジションの確認などからスタートしました。

 3人のライダー間で体格差があるので、多少の不安はありましたが、チームが1回目の公式テストで設定したままのポジションでいざ乗ってみると、問題なく走る事ができたので一安心。

 今までも体格差があるチームメイトと組む耐久レースは沢山経験してきたので、ある程度、合わせることには慣れて来たのかもしれません。

鈴鹿サーキットをスズキ「GSX-R」で走行する石塚健選手
鈴鹿サーキットをスズキ「GSX-R」で走行する石塚健選手

 肝心な、バイクのファーストインプレッションはと言うと、とても乗りやすいというのが率直な感想。マシンは今年、EWCのヨーロッパラウンドで走らせているバイクと同じスズキ「GSX-R」なのですが、別物のような乗りやすさで、正直びっくり。

 マシンの持つポテンシャルを再確認する事ができ、ヨーロッパでの環境にもいい部分をインプット、アウトプットしていきたいと思います。

 そして初日2本目の走行は、Tカーにトラブルが発生し、メインカーを3人のライダーで乗ることになりましたが、セッティングは順調に進み、順調にタイムアップしていく事ができました。

 3本目のセッションは雨が降り、チームはレインでのセッティングを進めていきます。その後の夜間セッションは、かなりの大雨となったため、転倒などのリスクを考慮して、チームの判断で走行を見送ることに。

 テスト1日目は、あまり多く周回を重ねることができませんでしたが、チームとの初テストをポジティブな内容で終える事が出来て良かったです。

8耐公式テスト中のピット内の様子
8耐公式テスト中のピット内の様子

 2日目は前日とは打って変わってかなりの猛暑日となり、本番さながらのテスト日和でした。

 ライダー、メカニックが走行毎にコミュニケーションを取りながら、バイクのセッティングも順調に進み、午後の走行では3人共ロングランを行う事ができ、レースに向けて必要なデータを得る事ができました。

 8耐では1周約5㎞もあるサーキットを、1スティント20周から25周、時間にすると1時間程走り続けるのが通常で、それを2人から3人のライダーで回すので、1人につき2回から3回のスティントを担当し、8時間を走り切ります。

 とは言え、僕は昨年の8耐から今年の8耐までに、24時間耐久を3回経験しているので、時間で言うと3分の1。ロングランに対しての心構えにも、明らかに余裕だと考えていたのですが、実際に走ってみると日本の夏特有の暑さのせいで体力の消耗が激しい上に、コースレイアウト的にも鈴鹿はS字などの切り返しが多く、フィジカル的にも楽ではなかったというのが現実でした。

 やはり、日本の夏の気候は世界的にも独特で過酷です。

TERAMOTO@J-TRIP Racingのメンバーと石塚健選手
TERAMOTO@J-TRIP Racingのメンバーと石塚健選手

 ということで、鈴鹿8耐のレースウィークまで既に1か月を切っていますが、トレーニングや体調面をしっかりと整えて、本番に挑みたいと思います。

 NSTクラス優勝に向けて全力を尽くしますので、#52 TERAMOTO@J-TRIP Racingの応援をよろしくお願いします。

石塚 健 / Takeshi Ishizuka

【画像】世界耐久ロードレース選手権 第3戦の公式テストで鈴鹿サーキットを走る石塚健選手を画像で見る

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Writer: 石塚健

(レーシングライダー)埼玉県出身の30歳。3歳からポケットバイクに乗り始め、ロードレースというオートバイ競技に参戦。現在は世界各国で活躍できるライダーを目指して日々、活動中。
2019年から、ヨーロッパでおこなわれる「FIM CEV REPSOL Moto2ヨーロピアンチャンピオンシップ」への挑戦を開始。2025年は「FIM 世界耐久選手権」に、フランスのDafy-RAC41-Hondaより参戦し世界タイトルを目指します。自身のチームも立ち上げ「鈴鹿8耐」にも参戦! スポンサー募集中です! 応援よろしくお願いします。

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