今年は盛り上げに徹した濱原颯道選手の鈴鹿8耐! モータースポーツ総合エンターテイナー目線で徹底レポート
国内外で活躍するモータースポーツ総合エンターテイナーの濱原颯道選手が、鈴鹿8耐での活動を紹介してくれました。
鈴鹿8耐ではモータースポーツ総合エンターテイナーとして大活躍
こんにちは!モータースポーツ総合エンターテイナーを勝手に名乗っている濱原颯道です!
今年は決まったレースに出ておらず、鈴鹿8耐もオファーなど有りましたがタイミングが合わず出ませんでした。
そんな時に「メーカーに所属しておらず、忖度もしない濱原さんにお願いしたい仕事がありまして」という連絡があったのですが、それはなんと「BS12で鈴鹿8耐の解説をしてほしい」とのオファーでした。

「ええーっ僕がとうとうそんな仕事を?」と思いましたが、確かに最近解説している人は以前速かったライダーだったり、現役ライダーとの交流が少なかったりという状況なので、僕も去年まで選手として出ていた際に少し実況や解説陣に対して思っていたのが、間違った情報や事実と微妙にズレている内容などをよく耳にするという点でした。
そのため、こう言った解説の仕事はしてみたかったですし、仲の良い選手たちにも「そーどーがガツンと言ってよ」みたいな事も言って貰えたので、「解説、やります!」と返答。
そしたら他にも鈴鹿サーキットさんやHMJ(ホンダモーターサイクルジャパン)、ブリヂストンタイヤさんに、いつも仲良くしてもらっているWEBオートバイさんなど、「現地にいるなら、こっちの仕事もして欲しい!」みたいになってしまい、結果的にとんでもない数の仕事を引き受ける事になりました。

たくさん喋るという事もあり、喉ぬーるスプレーや龍角散などもたくさん買って、ホテルではしっかりと加湿するなど、選手として8耐に参加していた時くらい体のコンディションに気を遣いました。
まず今回最初の仕事は、このバイクのニュースでもよく記事を書いている小林ゆきさんが参戦していたZX-25Rカップというレースの傘持ち。
朝早い時間だったのですが皆さん凄い活気があって、「なんでそーどーが傘持ちしているの?」などと、たくさん声をかけて頂きました。
その後、グリッド退去の指示があってすぐ僕は次の仕事である鈴鹿サーキットの場内実況で、予選の解説の仕事に移動。もの凄いタイトスケジュールでした。
後輩の伊藤元治という全日本ライダーがいるのですが、その子の応援Tシャツを着て放送席に入ると、「そのTシャツ、いけてますね。それのドアップから放送を開始しますか」という鈴鹿サーキットさんの粋な計らいで、とんでもないオープニングを迎えます。

そのオープニングを見た色々な人から、「音声は伝わらなかったけど笑ったわ」とメッセージが来て、元治本人も「色んな人から連絡来たんですけどまたなんかしました?」と言われる盛況さ。
そんな感じで予選の実況をしていたのですが、放送席から見る眺めもとても良かったです。
そのあとは南海ブースで、予選のプレイバックトークショーを加賀山就臣選手と亀井雄大選手の3人で行いました。
僕的には面白くできたと思いますが、現地で見た人がこの記事を読んでいたら、感想をお聞きしたいです。
そんな感じで土曜日が終了。例年までは1日の予定が終わるとチームメイトとご飯に行ってから、部屋に戻るのが定番の流れだったのですが、今回は常に孤独でした。
選手じゃない立場での8耐への参加は初めてなので、1日の終わりはとても寂しく感じたというのが正直な所です。
解説で伝えたかったのはライダーひとり1人のキャラクター
そして迎えた日曜日。ウィークで一番涼しかった気がします。
朝イチの仕事は割と遅く、WEBオートバイメンバーと場内を練り歩く仕事でした。
今までの8耐はピット側(パドック)にしかいた事が無かったのですが、初めてグランドスタンド裏の様々な出店ブースを徘徊。たくさん飲食ブースもあって、ウエアやバイクのアイテムなど色んなものが売っていました。

その後はHMJさんの依頼で、ホンダ応援席でスタート前にライダーたちに声援を送る仕事。この時に初めて僕は、「なんで僕はあっち側に居ないんだろう」という気持ちになりました。
というのも2016年に鈴鹿8耐に選手として初参加してからは、2017年以外いつも僕がスタートライダーを担当。2018年なんかはスタート21番グリッドくらいから、1周目で7位までポジションアップした事もあり、とにかくル・マン式スタートに自信を持っていたからです。
でもまあ、そのあと自分の控室に戻ったら凄く涼しくて、「今年はこっちがいいや」という気分になりました。
その後はホンダブーストークショー、ブリヂストンブーストークショー、鈴鹿サーキットラウンジトークショー、南海ブーストークショー、ホンダブーストークショーと、一切休憩時間はなく、トークショーと移動の繰り返し。
この移動をする際に1人付き人を用意してくれていて、僕のファンと言ってくれている若い女性がずっと帯同してくれていたのですが、今回の僕のハードスケジュールに加えて他の業務もあり、その方は途中で体調不良になって帰宅されました。
僕は体力も気力もある方だと思うので、それに一般の方が付き添うなんてそもそも厳しいよと思っていたのですが、その心配が現実に。その後体調が回復したという連絡もあったので良かったのですが、8耐ってどのポジションでも過酷なんだと、改めて思いました。

そしてその後は場内実況で解説をし、30分ほどの休憩を経て、BS12での全国放送の解説。
僕は基本的に副音声側だったので、好き勝手喋っていましたが、色んな人やSNS上での反応で「とても面白かった!」、「乗って欲しいし、喋って欲しい!」みたいに言っていただけて、とても嬉しかったです。
何も後ろ盾がなければ、人の批判さえしなければ忖度もしなくていい気楽な立場になってしまったので、解説という仕事をすごく楽しむことができました。
ちなみに今回、多くの場所で「モータースポーツ総合エンターテイナーであるI AM YOUR RIDERこと、濱原颯道選手です!」って紹介され、とても恥ずかしかったのですが、10年くらい前から自分でそう名乗っていたので、「勝手に名乗っていた肩書が浸透する事もあるんだな」とびっくり。
あと、紹介される際に「濱原颯道さん」より「濱原颯道選手」と呼んでもらえる事が多く、それも嬉しかったです。

ウィーク中は様々な選手と話し、情報や現状などを聞きました。僕が今回、結構大事にしていたのが、選手の人間性をみんなに伝える事。
選手達がSNSを、大会期間中にUPするのは結構難しく、普段もあまり発信しないライダー達のキャラクターを伝えたかったんですよね。
みんな面白いんですよ実は。今回は場内実況やBS12でのテレビ放送を担当したりしましたが、そこで僕の解説を聞いてくれた人には「8耐の次は全日本ロードレースを観に行こう!」って、思ってもらいたかったです。
初めて仕事で解説をしたのが、今年の全日本ロードレース選手権茂木ラウンドのST600クラスで、その次が鈴鹿8耐という大舞台でいきなり飛び級した感じでしたが、僕としては何のプレッシャーもなく楽しく仕事が出来ました。
乗ったり書いたり教えたり喋ったりと、バイクにまつわる事はなんでも好き過ぎて、僕自身が一番今何をしたいか分かっていませんが、それが僕にしかできない事かも知れませんし、僕という人間なのかな?と思います。
久しぶりに書きましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました!
次回は、ベトナムのヤバい交通事情について書こうと思います(笑)
8耐行く前に比べてフォロワーさんが130人くらい増えた
— 濱原 颯道 I AM YOUR RIDER (@Sodo_hh) August 9, 2023
出てないからこんなに増えると思わんかった
ちなみに今回あちこちでトークショーや解説をする時に「モータースポーツ総合エンターテイナーの濱原颯道さんです!」って紹介されて少し恥ずかしかったけど、昔から勝手に名乗ってるので嬉しかったな pic.twitter.com/hhxkHW0Rvd
Writer: 濱原颯道(プロライダー)
全日本ロードレースでは国内2位、全日本スーパーモトでは国内3位の経験があり、他にもオフロードやストリートまでバイクならなんでも好きな男。普段は個人レッスンにマシンセットアップ、テストライダーなどと色々な活動をしている。バイクに関することならビギナーから国際ライダーまで、多くの人から相談を受けたりもしている。