【MotoGP第17戦タイGP】中上貴晶選手 スプリントで転倒するも決勝は14位フィニッシュ
MotoGP第17戦タイGPが2023年10月27日から29日にかけて、タイのチャン・インターナショナル・サーキットで行なわれました。中上貴晶選手(LCRホンダ・イデミツ)は決勝レースをポイント圏内の14位でゴールしています。
ポイント圏内の14位フィニッシュ、次戦につなぐ
MotoGP第17戦タイGPが2023年10月27日から29日にかけて、タイのチャン・インターナショナル・サーキットで行なわれました。中上貴晶選手(LCRホンダ・イデミツ)は決勝レースをポイント圏内の14位でゴールしています。

前戦オーストラリアGPでは、悪天候予報により週末のタイムスケジュールが変更となり、初日から思うようにセッティングを詰めることができず、土曜日に変更して行なわれた決勝レースを19位で終えていました。タイGPは、インドネシアGPから続いた3連戦の締めくくりとなるグランプリです。
タイGPの初日でも、中上選手の苦しい戦いは続いていた、と言えるでしょう。初日午後のプラクティスでは21人中20番手。プラクティスは上位10人が土曜日の予選Q2へのダイレクト進出が決定するセッションであり、20番手の中上選手はQ1からの予選となりました。
土曜日のQ1では6番手に入り、中上選手は13周のスプリントレースと26周の決勝レースを16番手から臨むことになりました。Q2進出はならなかったものの、金曜日を終え、中上選手は電子制御やセッティングを変更。フィーリングを少し改善できていたと言います。

しかし、スプリントレースでは2周目に転倒。データを得るべくレースに復帰し、19位でゴールしています。レース後、中上選手はMotoGP.comのインタビューのなかで、こう語っていました。
「スプリントは16番グリッドからいいスタートを切れて、ファビオ(・クアルタラロ)の後ろの10、11番手あたりでレースできていたのですが、2周目の最終コーナーでフロントが切れ込んで転倒してしまいました。リアブレーキ(ペダル)はなくなってしまいましたが、バイクのダメージもほとんどなかったので、残り周回数も10周ほどありましたし、明日のレースに向け、データを得るために再スタートを切りました。ペース的には、今週持っているペースと同じくらいのものだったと思います。明日に向けて貴重なデータを得ることができました」
日曜日の決勝レースでは、16、17番手で周回を重ねました。リアに選んだハードタイヤのマネージメントに苦しみつつも、終盤にはポジションを上げてポイント圏内(15位までに順次ポイントが付与される)の14位でゴールしました。
中上選手はチームのリリースのなかで「目標とするトップ10には届きませんでしたが、今大会は、いくつかのポイントで前進することができました」とコメントしており、前向きなポイントがあったようです。
MotoGP第18戦マレーシアGPは、11月10日から12日にかけて、マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで行なわれます。
Writer: 伊藤英里
モータースポーツジャーナリスト、ライター。主に二輪関連記事やレース記事を雑誌やウエブ媒体に寄稿している。小柄・ビギナーライダーに寄り添った二輪インプレッション記事を手掛けるほか、MotoGP、電動バイクレースMotoE取材に足を運ぶ。