初参戦で世界ランキング1位の快挙!? ドバイの電動キックスクーターレースとは レーシングライダー大久保光のレースレポート

レーシングライダーの大久保光選手が参戦した、ドバイで行われた電動キックスクーターレースのレポートです。

初参戦でトラブル続きのレースウィーク

 皆様こんにちは!レーシングライダーの大久保光です。新年あけましておめでとうございます。今年も宜しくお願いします。

 2024年となりましたね。皆様はどんな抱負がありますでしょうか?

 私は今年、スーパースポーツ世界選手権と世界耐久選手権の2つの世界選手権を戦うこととなりますが、今回は昨年12月にドバイで行われた、電動キックスクーターレースについて書いていきたいと思います。

 前回は参戦した経緯やレギュレーションなどをご紹介しましたが、今回はレースの内容をレポートします。

電動キックスクーターレースに参戦するレーシングライダーの大久保光選手
電動キックスクーターレースに参戦するレーシングライダーの大久保光選手

 まずは金曜日の午後から、1回目のフリー走行がありました。そこでレースで使用する、電動キックスクーターに初乗車。前回の記事にも書きましたが、今回このレースに参加するほとんどのライダーが、この電動キックスクーターに乗ったことがあるということで、速そうなライダーを見つけて、ついて行くことで走り方を学ぶ作戦に出ます。

 しかし、開始早々にマシントラブルが発生してしまい、セッションを早々に終了することとなってしまいました。原因はリアタイヤの付け根部分が折れてしまったことにより、タイヤが回らなくなってしまったこと。

 このトラブルは私だけでなく、他のライダーにも発生していたため、最終的に全車を点検するために、夕方に予定されていた2回目のフリー走行は中止となってしまいます。

電動キックスクーターレースに参戦するレーシングライダーの大久保光選手
電動キックスクーターレースに参戦するレーシングライダーの大久保光選手

 次に走れたのは、土曜日の午前中に行われた3回目のフリー走行で、午後からはヒートレース、セミファイナル。そして最後にファイナルレースというスケジュールでした。

 金曜日は、ほとんど乗ることができなかったことを考えて、土曜日のフリー走行は、あまり無駄にしたくないと思うと同時に、ペースをしっかりと上げていきたいと考えていましたが、開始早々にストレートエンドで転倒。

 転倒の原因は速度が上がるにつれてフロントタイヤが駆動し始めるのですが、それに対応できずコントロール不能となっての転倒でした。幸い大きなダメージはなく再スタートして、残りのセッションを走り切ることができましたが、ヒートレースに向けて不安が残る状況となります。

 そしてヒートレースは3組に分けられ、そのうち各組上位4人がセミファイナルに進出できるというもの。私は2組目となりました。

電動キックスクーターレースのスタートは横一列に並び、段の上から坂を下ってスタートするような方式
電動キックスクーターレースのスタートは横一列に並び、段の上から坂を下ってスタートするような方式

 スタート方式は、横一列に並び、段の上から坂を下ってスタートするような方式で、私にとって慣れない方式でしたが、スタート練習をしっかりとして挑んだおかげで、それほどミスすることもなく、無難なスタートができました。

 スタート直後は3番手を走行し、徐々に電動キックスクーターのコツを掴んで2番手に浮上。そのままゴールできたので、ヒートレースは2番手通過。セミファイナルに駒を進めることができました。

 セミファイナルレースはヒートレースより更にハイレベルなレースで、2組に分けられた上位3位までがファイナルに進出できるというも。非常に激しいレースが予想されましたがスタートは成功し、2番手でレースを続け、残り4周のところでトップに立つと、そのまま後続を引き離して1位で通過。

 そしてファイナルレースへの切符を掴みます。このファイナルレースで今回の大会のウィナーが決まるのですが、正直ここまでよくわからない状態で来てしまったのも事実で、少し混乱はありましたが、とにかく負けたくない一心でレースに挑みました。

電動キックスクーターレースでの優勝を喜ぶ大久保光選手
電動キックスクーターレースでの優勝を喜ぶ大久保光選手

 ファイナルレースは他スポーツでのトップアスリートが揃っていたので、かなりのプレッシャーがありました。

 レースがスタートし、1コーナーを2位で通過してトップのライダーをオーバーテイクするべく、勝負所を探る展開。狭いコースということもあり抜きどころが少ない上に、ファイナルとなるとほぼ実力は同じぐらいなので、なかなか抜くことができない状況の中、なんとか5周目にトップのライダーを抜くことに成功し、そのままスパートをかけていきました。

 そして、最終的には今大会のファステストラップを記録し、2位と6秒の差をつけて優勝。初めて尽くしの大会とマシンでしたが、こうして優勝という最高の結果で今回の挑戦を終えることができ、とても嬉しい気持ちでいっぱいです。

 またそれと同時に様々なドバイのメディアに取り上げていただくこともでき、気持ちのいい雰囲気でこの挑戦は終了。

 今年からこの電動キックスクーターレースの世界選手権が開催される予定で、全3戦から4戦で行われる見込み。私は暫定世界ランキング1位となっているみたいなので、こちらの世界選手権に参戦する可能性も高まっています。

大久保光選手の優勝マシンとレーシングスーツがドバイにある未来博物館に展示されている
大久保光選手の優勝マシンとレーシングスーツがドバイにある未来博物館に展示されている

 バイクレースとは少し違いますが、こちらの世界選手権にも参戦が決定したら、ご報告させていただきますので、応援を宜しくお願いします。

 ちなみに、この後、本来なら日曜日の朝のフライトで帰国する予定でしたが、急遽イベントに参加することとなり、帰国日を1日ずらすことになりました。

 日曜日にはドバイにあります未来博物館で、私の優勝マシンとレーシングスーツが展示されることになり、その提供に伺わせていただきました。またドバイのテレビにも出演することになり、日曜日はメディア対応日となりました。

 最後まで面白い経験をさせてもらった今回のレースも、とてもいい思い出です。

Hikari Okubo 大久保 光

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