大排気量Vツイン搭載のスゴイやつ KTM新型「1390 SUPER DUKE R EVO」の走りは?
KTMのフラッグシップネイキッド、新型「1390 SUPER DUKE R EVO」は、排気量1350ccのV型2気筒エンジンを搭載する「DUKE」シリーズの最上位モデルです。2024年3月の国内販売開始を控え、海外でのメディア向け試乗会に参加しました。
生まれ変わったハイパーネイキッド、中身もスタイルも大幅に進化
KTMが販売するロードスポーツの中で、最もパワフルなモデルが「SUPER DUKE(スーパーデューク)」シリーズです。2024年モデルで先代の「1290」から「1390」へと生まれ変わった「1390 SUPER DUKE R EVO」(以下、1390EVO)が登場しました。初夏には日本の道を走り出す予定に先立ち、メディア向け試乗会がスペイン南部、アルメリアで開催されたので走った印象を報告します。

先代にあたる「1290 SUPER DUKE R EVO」から、クロームモリブデン鋼フレームとアルミダイキャスト製リアサブフレームの組み合わせ、シングルサイドスイングアームなど基本的な要件を引き継ぎ、足まわりはWP製セミアクティブサスペンションを搭載し、先代よりも数段細やかなセットアップを可能にした電子制御インターフェイスも特徴です。
1390EVOが先代からどんな進化をしたのか見てみましょう。エンジンは排気量を1301ccから1350ccへと49ccの拡大。これはピストン径を2mm拡大して容量を増やしています。
パワーとトルクは先代の180PS/9500rpm、140N.m/8000rpmから190PS/10000rpm、145N.m/8000rpmへと上昇。吸気エアボックスを増量し、吸入口の位置を車両前方へ移して走行風圧を活かした吸気効率向上も図っています。拡大したエアクリーナーボックスに合わせてメインフレームの連結パイプ位置も変更されています。
吸気ボックスを囲む燃料タンク容量は1.5L増加させて17.5Lへ。形状はライダーとコンタクトする部分がスムーズかつ細身に仕上げられています。
外装ではタンクからヘッドライト下に延びるスポイラーをシャープな造形に。その下にはダウンフォースを生む縦長のウイングを装備。また、テールランプはウインカーと一体式としています。
また、ハンドルまわりではクラッチ、ブレーキのマスターシリンダーが最新デザインに。レバータッチやクラッチの切れの良さを向上させています。
DRL(デイタイム・ランニング・ライト)、ヘッドライトも新デザインに移行。2024年で「DUKE」シリーズ誕生から30年目を迎えるKTMにとって、新たなフェイスを与えたカタチでしょう。

注目は電子デバイスです。ABSやトラクションコントロール、クイックシフターなどを備えるのはもちろん、ライディングモードはストリート、レイン、スポーツ、トラック、パフォーマンスの5つを用意。それぞれでエンジンレスポンスやトラクションコントロールなどの設定が変わることはもとより、注目はトラック、パフォーマンスモード時に変更ができるサスペンション設定の細やかなこと。
いわばサーキットを走るモードになるのですが、例えば、加速時、減速時、コーナリング時など、サーキットで求められる姿勢変化を細かく最適化出来るようになっています。
また、ゼロスタートからのダッシュを決めるローンチコントロールはもちろん、セミアクティブサスペンションを活かしてMotoGPのスタート時にグリッドで車高を落とすのと同様の機能まで持たせているのです。
ハイパーネイキッドにしてサーキットではスーパーバイク系を喰う気満々。いまや世界でも希有な存在の大排気量Vツインエンジン搭載のスポーツバイクだけに、KTMとしてもライダーの好みを可能な限り反映する装備とソフトを与えているのです。
オプションのサスペンションモードプロを選べば、フロントフォーク、リアショックそれぞれで圧側、伸び側を20段階ずつ設定変更出来るほか、スタンダードでも8段階に調整が可能としています。
また、スライドアジャスターは、旋回時などにパワースライドの許容量も調整可能で、もはや、エンジニアがパドックで行なうセットアップをユーザー自ら行うことも可能です。








