【2台でGO!!】BMWモトラッド新旧フラットツインGSは、まさかの路線変更だった!?
BMW Motorradの新型「R 1300 GS」がデビューしたことを受けて(日本では2023年11月23日発売)、先代モデル「R 1250 GS」と同じ条件で試乗し、新旧の違いを実感しました。
既存の路線の維持をヨシとしない
当記事の主旨は、同じメーカーの気になるバイク2台を同条件でじっくり試乗して、比較論を展開することです。今回の素材は大排気量アドベンチャーツアラー界の王者と呼ぶにふさわしい、BMW Motorradの新旧フラットツイン(水平対向2気筒エンジンのこと。「ボクサーツイン」とも言う)「GS」です。

言うまでもなく、2019年から販売されている「R 1250 GS」と、2024年型としてデビューした「R 1300 GS」は同じ系譜に属するモデルですが……。
実際にこの2台を駆ってさまざまな場面を走った私(筆者:中村友彦)は、あまりの違いに驚き、旧型と新型、先代と後継、などという表現を使うことに微妙な疑問を抱きました。
誤解を恐れずに表現するなら、「R 1300 GS」の開発陣には、既存の路線の維持をヨシとせず、新たな価値を加えよう、という意思があったのだと思います。
パワーと車重の変遷
エンジンと車体の構造がまったく異なる第1世代を含めるとややこしくなるので、1994年に登場した第2世代以降の話になりますが、近年のフラットツインGSは、パワーアップと電子制御の充実化を主軸に進化を遂げてきました。

最高出力の変遷は次の通りです。
「R 1100 GS」(1994年型):80ps
「R 1150 GS」(1999年型):85ps
「R 1200 GS」(2004年型):100ps
「R 1200 GS」(2010年型):110ps←OHCからDOHCへ
「R 1200 GS」(2013年型):125ps←空冷から空水冷へ
「R 1250 GS」(2019年型):136ps
「R 1300 GS」(2024年型):145ps
30年間で、じつに65psもの向上を実現しています。
ただし車重に関しては、増量→減量→増量→減量という変遷を辿ってきました。
1994年型:243kg
1999年型:262kg
2004年型:240kg
2010年型:234kg
2013年型:245kg
2019年型:249kg
2024年型:237kg
※いずれもスタンダードの数値で、上級仕様は+10~20kgが定番
この数字をどう感じるかは人それぞれですが、モデルチェンジを行なう際はプラス方向の進化が必須だった最高出力と電子制御とは異なり、このシリーズにとって軽量化はマストではなかったようです。
いずれにしても新型「R 1300 GS」は、シリーズ最強のパワーウェイトレシオを実現したわけですが、今回の試乗中に数字を意識する場面はほとんどありませんでした。その一方で私が興味を惹かれたのは、キャラクターの明らかな違いです。
「R 1250 GS」を含めた近年のフラットツインGSが、漢気(オトコギ)溢れる硬派な乗り味だったのに対して、新型は誰もが日常の足として気軽に使えそうな、フレンドリーさを獲得していたのです。
フラットツインGSシリーズに限った話ではないですが、BMWモトラッドが日本で販売する車両には、複数のグレードが存在します。今回試乗した2台は、「R 1250 GS」がスタイルラリーのプレミアムライン(305万6000円)で、「R 1300 GS」は日本の主力になると思われるツーリングのオプション719仕様(336万800円)です(※価格は消費税10%込み)。




















