人気高まるミドルクラスは昔からスズキが得意! だからこそ『GSX-8R』は扱いやすくて楽しい!!
270度クランクがもたらすトラクション性能
エンジンは全域で充分以上にパワフルですが、トルクバンドが広く扱いやすさも際立ちます。回転の落ち込みを防ぐローRPMアシストの恩恵もありますが、極低回転域から力強く、発進時のクラッチワークに気を使う必要がありません。

エネルギッシュな駆動力は、トラクション性能に優れる270度位相クランクがもたらすところ。不等間隔爆発によって路面を蹴り出しグリップするトルクフィールは『SV650』の90度Vツインにも通ずるもので、回転を引っ張り上げなくともスロットル操作にシャープに応答し、車体をグイグイ押し出します。
足まわりのセッティングも秀逸で、前後サスペンションがしなやかによく動き、路面追従性に優れるのもトラクションの良さを生み出し、扱いやすさを感じさせる大きなポイントとなっています。

インナーチューブ径41mmの倒立式フロントフォークはSHOWAのSFF-BP。ニッシンの対向4ポットラジアルマウントキャリパーと310mmディスクローターによる前輪ブレーキは、制動力とタッチともに申し分のないもの。
リンク式モノショックもSHOWAで、剛性を最適化したアルミ製スイングアームとの組み合わせ。240mmディスクと1ポットキャリパーのリヤブレーキもコントロール性に優れます。
軽快なハンドリングと快適な車体設計
車体はネイキッドの『GSX-8S』から3kgしか増えてなく、軽快な操作フィール。25度のキャスター角や104mmのトレールなどステアリングアングルも変更がなく、フレンドリーで懐の広い操安としているのも好印象です。

クイックシフターが双方向に対応し、レバー操作なしにギヤチェンジできるのも長距離を走った時の疲労軽減につながりました。高速巡航時も振動がなく快適なのは、2軸配置したカウンターバランサーによる影響でしょう。心地よい鼓動感を低中速域で感じさせつつ、高回転ではスムーズに伸び上がります。
目の肥えた“ツウ”であり、バイクをよく知るオトナたちが選ぶミドルクラスの中で『GSX-8R』は間違いなく際立つ存在になることを冒頭でお伝えしましたが、いかがでしょうか。

気になる人は、ぜひ販売店で実車をご覧いただき、機会があれば試乗してみてください。少しずつだんだんと、もっともっと好きになっていく。それがスズキのバイクです。

Writer: 青木タカオ(モーターサイクルジャーナリスト)
バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。自らのモトクロスレース活動や、多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク技術関連著書もある。














