「ひもかわうどん」を求めて加須市の『宝録屋』へ バイクで巡る「うどん共和国埼玉」
全国有数の小麦の産地である埼玉県は、「うどん県」とも言えるほど県内各地域でうどん文化が根付いています。今回は江戸時代からうどん文化が根付く加須市で、名物「ひもかわ」をいただきました。
コシの強い太麺とは対照的、ツルリとした触感で食べやすい
埼玉県加須市の公式ホームページによると、江戸時代半ばに利根川の渡船場や、寺の門前で参拝客に向けて提供されたのが、加須市の手打ちうどん屋の始まりとのこと。現在、加須市では複数の製麺業者が存在していて、多くの企業が独自のこだわりで様々な麺類を販売しているそうです。また店によっても色々なうどんが存在しているとのこと。

「うどん共和国」に名乗りを挙げている埼玉県を巡り、今回バイクで訪れたのは、そば・うどん店の「宝録屋」です。店外には看板が無く、一瞬通り過ぎてしまいましたが、戻って見てみると、営業中の赤いのぼりがしっかりと立っていました。
昼前でしたが店内にはすでに先客の姿があります。カウンター席はなく、全てテーブル席です。満席でもなかったため、6人がけのテーブルを占有させてもらえることになりました。
今回のお目当ては「ひもかわ」を食べることです。加須市のホームページにも、冬に提供されるうどんとして紹介されていました。簡単に言えば、平たい麺です。
しかしメニューを見ると、この「ひもかわ」という文字が見当たらず不安になりましたが、「宝録屋うどん」(800円)の写真を見ると明らかに平たい麺です。これが「ひもかわ」ということで間違いないだろうと思い注文しました。
注文の際に、通常の麺と「ひもかわ」のどちらかを選べるようで、当然「ひもかわ」でお願いしました。
出来上がりが運ばれ、まずはつゆを一口いただきます。鰹出汁の効いた醤油ベースの濃いめのつゆは、まさに関東の味! どこか昔懐かしくもあり、寒空の下、2時間かけてバイクを走らせて冷えた体には、五臓六腑に染み渡ります。

うどん自体にコシの強さはなく、ツルリとした触感で喉越しが良く、食べやすいものでした。
具材はとても豊富です。天かす、鰹節、わかめ、ほうれん草、お揚げ、海苔、かまぼこと具沢山で、そのどれもが、濃いめのつゆに合っていて食べ応え、味も満足できるものでした。とくにお揚げはサクサクで、噛むと染みたつゆがじんわり溢れて美味しいです。
平たい麺と言えば「きしめん」を思い出しますが、こちらは関西風の薄めの出汁ですから、全く別物という印象を受けました。
関東の濃いめのつゆで育った身としては、大袈裟に言えば「きしめん」は異国の味、そして「ひもかわうどん」は懐かしいとも言える味わいでした。
暖かい季節には、冷たい「ひもかわうどん」も食べてみたいと思いつつ、店を後にしました。






