日本のレースと全然違う!? ル・マン24時間レース現地観戦で感じた本場ならではの楽しみ方とは〜小野木里奈の○○○○○日和〜
レースを楽しむ秘訣は推しチームを見つける事!
ここで、サーキット内のチーム関係者が行き来する主なエリアを紹介します。
まずは「ピット」。ピットはサーキット内にあるマシンのメンテナンスやライダーが交代などを行う各チームのガレージのような場所です。
その裏にある「パドック」はチームや関係者の休憩スペースや活動エリア。このエリアは「パドックパス」という特別なチケットを購入すると、なんと観客の方もパドックエリアに入場して、見学をすることができるのです!
チームとこれだけ近い距離にいられるのも、たくさんあるスポーツ観戦の中で、モータースポーツならではだと思います。
個人的にはモータースポーツ観戦する際は、ぜひこのパドックパスを手に入れて、間近でチームの活躍を目に焼き付けていただきたいです。

私がル・マンに到着した日はパレードイベント以外、特に何もなかったのでパドックエリアを見学しました。
チームの方々はサーキット内に駐車しているキャンピングカーや、近隣のホテルでレース終了後までの時間を過ごすことがほとんどなんだとか。
日本とは違い、レースウィーク中はサーキットから出ない人も多いんだそうです。そのため、食事はパドックにある「ホスピタリティ・テント(以下、ホスピ)」という場所でします。
ホスピは各チームが仮設テントを建てて食事などを行う場所で、お酒なども飲んだりしていてびっくり! 早速、ホスピの存在にカルチャーショックを受けました。
チームの関係者が招待してくれたので、私もドキドキしながらチームのホスピに入ってみると、ライダーの方々をはじめチームの皆さんがとても優しく迎え入れてくれ、「これ美味しいよ! 食べてみな!」と距離感なくフラットに話しかけてくれるのがとても嬉しかったです。
陣地のように部外者を寄せ付けない雰囲気なのかと想像していたので、このウェルカムな雰囲気にとても驚かされました。
走行時間以外は観客だけでなく、チームの方々も心からこのレースウィークをチームの壁などを作る事なく、皆で楽しんでいるように見えたのも印象的。
そして滞在2日目の4月17日は、フリー走行と予選1回目、ナイトプラクティス(夜間走行)が行われます。
予選ではタイムを競い、その結果によって決勝当日のスタート位置が決められます。予選2回目が行われる翌日は天気が雨予報で環境が良くないため、どのチームもタイムアタックをするならこの予選1回目に賭けようと意気込んでいました。

フリー走行とナイトプラクティスは、24時間耐久レースなので日中と夜間の練習走行が行われるというイメージ。この日、初めて暗がりの中で走行するバイクを目にしました。MotoGPなどのスプリントレースでは見られない、長時間競う耐久レースならではの景色と言えるでしょう。
ちなみに鈴鹿8耐の決勝でも日没後の走行シーンはありますが、ル・マン24時間耐久ロードレースは、その倍以上夜間走行の時間があります。
実際に観ると、ヘッドライトの光がものすごい速さで通り過ぎて本当に幻想的! なんて美しいのでしょうか! この光線とともにマシンの大きな排気音、そしてライダーによる職人技のようなコーナリング時に車体がパタリパタリと路面の上を滑らかに動く姿が、本当に芸術的で格好良い!
ヘッドライトがあるとはいえ、「よくこんな暗い中、あの速さであんな動きができるなぁ……」と彼らの技術と身体能力に脱帽しました。もうわけがわかりません(笑)。
滞在3日目の4月18日は、予選2回目とピット&パドックツアーが行われます。午前中には天気の変化が激しい中、予選2回目がスタート。その後はピット&パドックツアーが開催されるのですが、時間が大分あるため観客側のテントエリアへ。
なぜかというとレース期間中は1日中この場所からものすごく爆音で、バイクのふかす音が聞こえていたからです。実際に現地へ向かってみると、バーベキューしながら改造されたバイクをただひたすら停めたままエンジンかけて音を鳴らし続けるだけという謎の光景が(笑) 。
日本では全く観たことがない光景に、またしてもカルチャーショックでした!

サーキットに戻り、「ピット&パドックツアー」へ向かいます。このイベントは、「ピットロードパス」というチケットを購入することで、ピットロードを歩きながら公開されているマシンや選手のサインをもらったりすることができます。
ピット&パドックツアーに参加することで直接、応援するチームに激励をすることができるし、よりチームに対しての親近感と応援力を高めることができるのです!
ここで、さらに観戦初心者の方がレースを楽しむために最初におすすめしたいことは、「応援するチームを一つ決めておくこと」。例えば、「自分が乗っているバイクメーカーだから」や、「マシンが自分好みだったから」、「選手と地元が同じだから」などなど、どんな理由でもいいと思います。
私が今回応援するチームは、SSTクラスに参戦する41番「Dafy-Rac 41-Honda」で、『バイクのニュース』でもお馴染みの友人、石塚健選手が所属するチームです。
Dafy-Rac 41-Hondaは、フランスを拠点とするチームで、今年クラス優勝を狙っている実力派のホンダ系チームなんだとか。ホンダ「CBR1000RR-R」のマシンでカウルに大きく「Dafy」と描かれているので、走っている瞬間も見つけやすかったです。友人のチームだからこそ親近感が湧くし、より応援に熱が入りました!
このように応援するチームを決めておくと、レース中はより興奮するし感動できるのでおすすめです。EWCとSSTそれぞれ各クラスごとにチームを決めておくと、さらに楽しめると思います。
世界耐久選手権のシリーズ戦はまだ始まったばかり。鈴鹿8耐を含め、あと3戦開催されるのでぜひ気になるチームをチェックしてみてください。
初めてのル・マン24時間耐久ロードレース、ただのレース観戦だけでなく決勝前にはたくさんの本場ならではの「文化体験」がありました。
まさにカルチャーショックの嵐! ですが、真のハイライトはこれから! 次回の後編では、この24時間に及ぶ決勝レースのすべてをお届けします。
真夜中の幻想的なナイトラン、過酷な天候とアクシデント、そして応援チームのドラマ……後半残り約30分では誰もが想像していなかったことが起こったりなどなど、レース終了まで何が起こるか安心できない凄まじさがありました。
それでは、また次の月曜日にお会いしましょう!
Writer: 小野木里奈
女優。両親の影響で幼い頃にはバイクに憧れを持ち、23歳で大型バイクの免許を取得。いつか自分もお気に入りのバイクを見つけて、友達とツーリングに行くのが夢。初心者の立場で感じたことを素直に発信する。
















