「公道レース王」故ジョーイ・ダンロップ没後25周年記念イベントが北アイルランドで開催

2025年5月24日、北アイルランドのバリマネーという町で、マン島TTレースなどで活躍し、「キング・オブ・ザ・ロード」と呼ばれた故ジョーイ・ダンロップの没後25周年記念イベントが盛大に開催されました。

地元市民からいまなお愛される、偉大なレーシングライダー

 2025年5月24日土曜日、北アイルランドのバリマネーで、マン島TTレースなどで活躍し「キング・オブ・ザ・ロード」と呼ばれた故ジョーイ・ダンロップの没後25周年記念イベント(以下、JD25)が盛大に開催されました。

ジョーイ・ダンロップ没後25周年イベントは3カ所のファンゾーンで開催され、バニマネー駅とジョーイズ・バーの前の広場には、ジョーイ・ダンロップゆかりのレーシングマシンやツールボックスが展示された(写真:小林ゆき)
ジョーイ・ダンロップ没後25周年イベントは3カ所のファンゾーンで開催され、バニマネー駅とジョーイズ・バーの前の広場には、ジョーイ・ダンロップゆかりのレーシングマシンやツールボックスが展示された(写真:小林ゆき)

 ジョーイ・ダンロップはマン島TTレースで26勝を上げ、2024年に甥のマイケル・ダンロップ選手に記録を抜かれるまで、2000年から不動の最多勝利記録を持っていました。

 また、北アイルランドの公道レース、ノースウエスト200やアルスターグランプリでも活躍し、世界スーパーバイク選手権や鈴鹿8時間耐久ロードレース参戦で日本でも走ったことのあるライダーです。2000年にチャリティで参加したエストニアでの公園レースで転倒し、残念ながら48歳で亡くなりました。

 彼は生前、社会貢献活動も積極的に行っていて、地元バリマネーには自らの名前が冠付けられた「ジョーイ・ダンロップ・レジャーセンター」があります。また地元のみならず東欧諸国などの孤児院への支援活動も行い、MBEとOBEの2つの大英帝国勲章を授章しました。

 偉大なるレーシングライダーの功績は世界中から愛され、彼のアイコンにもなっている「ゼッケン3番」(かつてマン島TTレースではエースナンバーとされた)と黄色いヘルメットは、今でもたいへん人気があります。

 JD25は北アイルランドのコーズウェイ・コースト・アンド・グレンズ地区議会とダンロップ家の共同で開催され、人口1万人ほどのバリマネーの町に数千人ものファンや地元民が集まりました。

 イベントはバリマネーの中心部3カ所を使って行われ、ファンゾーン1の会場となったダルリアダ高校にはパレードを走るマシンのパドックが設けられ、さながら青空博物館のようになっていました。

 また、パレードに参加するライダーとの交流の場として、あちこちで著名ライダーにサインを求める姿が見られました。

 ファンゾーン2の会場となった公営駐車場には「ジョーイ・ダンロップ・バイク展」やファンによるレプリカバイク、デコレーショントラックが展示され、ファンゾーン3の会場となったバリマニー駅と「ジョーイズ・バー」前の広場には特設ステージが設けられ、音楽ライブやパレード出走ライダーへのインタビューなどが行われました。

北アイルランドのバリマネーで開催されたジョーイ・ダンロップ没後25周年イベントのパレードに参加したジョナサン・レイ選手。北アイルランド出身で世界スーパーバイク選手権シリーズチャンピオン(写真:小林ゆき)
北アイルランドのバリマネーで開催されたジョーイ・ダンロップ没後25周年イベントのパレードに参加したジョナサン・レイ選手。北アイルランド出身で世界スーパーバイク選手権シリーズチャンピオン(写真:小林ゆき)

 イベント当日はあいにくの雨になりましたが、パレードのために閉鎖されたバリマネー中心部の目抜き通りにはたくさんのファンが集まりました。

 パレードには、ロン・ハスラム氏やカール・フォガティ氏など往年の名ライダーや、世界スーパーバイク選手権シリーズチャンピオンのジョナサン・レイ選手、また現役の公道レースライダーが多数参加してイベントを盛り上げました。

 イベントに先立ち、バリマニー博物館では4月18日から8月30日まで、ジョーイ・ダンロップ25展が開催されています。

 バイクによる公道レースが根付いているアイルランド島で、トップライダーとしてモータースポーツ界の歴史にその名を刻んだだけでなく、社会貢献活動も行っていたジョーイ・ダンロップは、いまなおバリマネー市民から愛され、モータースポーツ文化の一端を担っています。

【画像】町じゅうにジョーイ・ダンロップが。盛大に行われた没後25周年イベントを見る(23枚)

画像ギャラリー

Writer: 小林ゆき(モーターサイクルジャーナリスト)

モーターサイクルジャーナリスト・ライダーとして、メディアへの出演や寄稿など精力的に活動中。バイクで日本一周、海外ツーリング経験も豊富。二輪専門誌「クラブマン」元編集部員。レースはライダーのほか、鈴鹿8耐ではチーム監督として参戦経験も。世界最古の公道バイクレース・マン島TTレースへは1996年から通い続けている。

編集部からのおすすめ

無理せず引き出せる絶大な安心感! ブリヂストン「BATTLAX RACING STREET RS12」で味わう極上のハイグリップ【PR】

無理せず引き出せる絶大な安心感! ブリヂストン「BATTLAX RACING STREET RS12」で味わう極上のハイグリップ【PR】

最新記事