飯テロ注意!? トラックドライバー御用達のリストランテで「ビステッカ」を食す!【MotoGPの現場から No.6】
MotoGPのパドックで、HJCヘルメットのレーシングサービスを行なう長谷川朝弘さんによる、現場のリアルです。ヘルメットのレーシングサービスやMotoGPのパドック、そしてMotoGPとともに移動する旅での出会いなど、30年以上にわたってMotoGPに関わり続ける長谷川さんの視点でお届けします。今回は、第9戦イタリアGPの開催地、ムジェロ・サーキット近くのリストランテで食した「ビステッカ」などを写真とともにお送りします。
「MotoGP旅」の楽しみのひとつ、地元ならではの美味しい食事
みなさん、こんにちは。MotoGPのパドックでHJCのレーシングサービスを担当している、トミーハセガワ(筆者:長谷川朝弘)です。今回は、僕のイタリアGP行きつけリストランテと、そこで食べたトスカーナ地方名物の「ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ」(Tボーンステーキ)をご紹介します。

MotoGPイタリアGPの週末が始まる前、訪れたのはムジェロ・サーキットから20kmくらいのところにある「コジモ・デ・メディチ」というリストランテです。
日本でも、ドライブインでトラックが停まっていると「その店はウマい」とか言うでしょう? ここに来てトラックが停まっていたから「これは!」と思ったんです。
最近はあまり来られていませんでしたが、このリストランテに来るようになって15~16年経ちます。来るとしても年に1回ですしね。となると、冒険するよりも「絶対に美味しい」と分かっているところに行っちゃいますよね。
僕はここの「アーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノ」が大好きで、今回もオーダーしました。ちなみに、アーリオは「にんにく」、オーリオは「オイル」という意味です(「ペペロンチーノ」は唐辛子の意味)。
でも……残念ながら味が変わってしまったようです。「にんにくを入れ忘れたのかな?」と思うくらい、にんにくの味が全くしません。ちょっとショックでした……。
有名な「ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ」(Tボーンステーキ)は、T字型の骨を挟んでロースとヒレになっています。
でも不思議なことに、僕はこのあたりであまり放牧されている牛や牧場を見たことがないんですよね。
※編集部注:プラトという街からこのリストランテまでの道には「牛注意」の道路標識がありました。
どんどん時は流れて、人も環境も大きく様変わり
僕は過去にイタリアに住んでいたことがあるんです。とある伝手で、アパートの家賃が結構高いから「新しい倉庫にちっちゃな部屋作るからどうだ?」なんて言われてね。実際は住んじゃいけないんですけど(笑)。

その当時、仕事から帰ってきてテレビをつけると、イタリア語が流れてくるからイタリア語には慣れていました。最近はバルセロナばかりだからスペイン語の方に慣れちゃったんですけどね。
※編集部注:流ちょうにイタリア語を話されていました。
ちなみに、チームやライダーとは、あまり一緒に食事に来ないです。ウケること言わないといけないし……日本人なら日本語で話をすればいいんだけど、(日本人じゃないと)頭使って話さないといけないから。
山中琉聖選手(Moto3ライダー)とは、スペインのバルセロナで1~2回食事に行ったりもしました。
(レースウイーク前後の)食事は基本的に1人が多いですね。むかし自分でトラックを運転していた頃は「トラックを停められる駐車場があるところ」といった条件はありましたけど。
とあるメーカーにいた時はセミトレーラーだったので、荷台を外して前だけで食事に行ったりもしました。前の部分だけだとバンみたいになるんです。
しかしライダーも変わってきましたよね。昔はみんな、自分でトラックとかキャンピングカーを運転してたから「あの辺は危険だよ」といった情報交換もありましたね。ヤラれたら、もう勉強料だと思うことにしよう、とか。みんな、そういう経験してますもん……。
もちろん僕も経験があります。むかしバルセロナからフランスに向けて200~300km走ったところのサービスエリアに入ったんですよ。レストランがちょっと上にあって、そこに行って帰ってきて、またトラックを走らせていたら、後ろのドアが「バタン、バタン」って開いてるんです。
それでトラックを停めて、3人で棒を構えて叫びながら荷台に飛び込んだら、誰もいない……パソコンやカメラをごっそり盗られていました。幸い、大事なライダーのヘルメットは無事だったんですけどね……。
今はレンタカーでサーキットまで移動してくるので、食事に出るとしたら水曜日の夜ですね。でも、最近は抜け出さなくなりました。この5~6年はサーキットから出るのがだんだん億劫になってきてしまって……。
でも、誘われれば行きますよ!
レストランつながりの話になりますが、スペインのバルセロナには日本食レストランが100軒以上もあるんです。加えて、ラーメン屋は50~60軒あります。ラーメン屋は最近また増えた印象がありますね。ただ、「日本のラーメン屋だ!」と思えるのは、そのうちの1割くらいですかねぇ。
バルセロナオリンピックの時に日本選手団に帯同した人が、そのまま残ってやっていた店が老舗で一番ウマかったんですよ。
2000年代は、日本食レストランはまだ数えるほどしかなかったんですが、この10年くらいで一気に増えました。日本の食料品店も1軒しかなかったのが、この間見たら数軒に増えましたね。
そんな風にして、MotoGPパドックでヘルメットのレーシングサービスをしながら、新しい店を開拓しているんです。
■HJC HELMETS
韓国のヘルメットメーカー「HJC」は、2025年シーズンは3名のMotoGPライダー、ファビオ・クアルタラロ、ブラッド・ビンダー、ミゲール・オリベイラをサポート。彼らが使用するのは市販製品である「RPHA1」(※モデル名は販売国によって異なる)
(まとめ:伊藤英里)
Writer: 長谷川朝弘
2001年からシーズンを通してMotoGPを転々とし、パドックでヘルメットのレーシングサービスに携わる。2016年、HJCのレーシングサービス担当者に。最大限かつ最も重要なサポートとして「視界をクリアに保つこと」をポリシーに、日々試行錯誤を続けている。









