じつは自転車の仲間!? 小学校で採用されるようになった「一輪車」の進化の歴史とは
「一輪車」は、その名の通り車輪が一つしかない乗りものです。小学生時代に遊んでいた記憶がある人も多いのではないでしょうか。現在もほとんどの小学校に設置されていますが、どのように普及したのでしょうか?
自転車から派生したって、知ってた?
車輪の数から、「一輪車」の誕生は自転車より先ではないかと思いがちですが、じつは自転車の方が先で、一輪車は派生だという事は意外と知られていないかもしれません。

一輪車の起源は、19世紀の半ばに普及した「オーディナリー(だるま自転車)」と呼ばれる自転車です。これは直径約1.5mもある巨大な前輪に小さな後輪がついたアタマでっかちな形で、現在の自転車のようにチェーンなどは無く、前輪に直接ペダルがついた、いわゆる幼児用の三輪車と同じような構造でした。イギリスでは大きなペニー硬貨と小さな1/4硬貨にたとえて「ペニーファージング」の愛称で呼ばれていたとか。
ペニーファージングは速度を上げて走ることができるものの、その奇妙な形はサドルにまたがるにも一苦労で、そのうえバランスをとって走行するのも至難の業で非常にアンバランスなものでした。
自転車はこののち、安定走行が可能な現在の形に進化していくのですが、ペニーファージングの大きな前輪が独立した形で乗られるようになったのが、一輪車の歴史の始まりだと言われています。
ペニーファージングから切り離された一輪車を乗りこなすには相応のテクニックが必要で、当初はサーカスなどの曲芸用に使われていました。
それがスポーツとして拡大するのは19世紀後半のこと。ジャグリングやバランスを競うトリッキーなテクニックなど、アクロバティックな動きが再現され、技術や創造性を競い合うスポーツとして発展していきます。
日本一輪車協会によると、一輪車が日本で初めて紹介されたのは明治43年とのこと。日本でも当初はサーカスの代表的な出し物として扱われており、人並み外れた能力がないと乗れないものとされていたそうです。
しかしその後、昭和41年に「一輪車は健康的なスポーツだ!」と、その魅力が見いだされ、スポーツとして一輪車が普及します。
一輪車に乗ることは身体調整力や巧緻性(こうちせい)の育成といった面はもちろん、チャレンジ精神を磨き達成感による意欲を生み出すといった子供たちの精神面にも優れた効果が認められています。
そのような教育的効果から、後に体育の正式な教材として採用され、現在では全国のほとんどの小学校で一輪車が導入されているそうです。




