登場から10年経過 ヤマハの電動スクーター「E-Vino」はどんな人が乗っている?
ヤマハの電動スクーター「E-Vino」は、近距離の手軽な移動手段として2015年に新登場しました。バッテリー容量の拡大やデザイン変更などを経てラインナップしていますが、実際にどのようなユーザーが購入しているのでしょうか。販売店に話を聞きました。
テレビ番組でもお馴染み? 環境に配慮した電動モデル
ヤマハは2015年に、原付一種スクーター「Vino(ビーノ)」をベースにした電動モデル「E-Vino」を発売し、50ccスクーターの電動版として大きな注目を集めました。モーター制御によるスムーズな加速や極低速での扱いやすさ、着脱式バッテリーによる充電のしやすさが特徴となっています。

テレビ番組「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」で、タレントの出川哲朗さんが乗っているバイクとしても広く知られています。
電動バイク全般については、航続距離や充電インフラなどの課題がたびたび指摘されており、販売台数としては、ガソリンエンジン車ほどの広がりを見せていません。
そうしたなかで、「E-Vino」はどのようなユーザーに選ばれているのでしょうか。販売店に話を聞きました。
都内の販売店担当者は次のように話しています。
「E-Vinoを買われるお客様はたしかに一定数いらっしゃいます。ただ、その多くは自転車からの乗り換えで、『短距離をもっと楽に移動したい』という理由が多いです。
航続距離はカタログ上では30kmほどですが、実際には道路状況によって変わりますので、片道10km程度を想定していただいた方が安心です。
そのため、年配の方が日常の足として使うケースが多いです。
もし少しでも長い距離を走る可能性があるならガソリン車の方が無難ですが、E-Vinoはオイル交換や点検といった維持費を抑えられるのが魅力です。
そのあたりの兼ね合いで購入を決められる方が多く、実際にそうした理由で選んでいただいています」
バッテリーの減りが早く、予備バッテリーが必要というケースも
また、関西の販売店担当者も、実際の利用状況について次のように述べています。
「カタログだと大体30km走れるということになっていますが、あくまで最大限の条件下での数字です。実際には傾斜の有無や運転者の体重によっても変わりますので、20km程度で見積もっておいた方が良いかと思います。
当店で購入されたのは比較的ご年配の方が多く、日々の買い物などに使う方が中心です。毎日長距離を走らせたいという方は少ないです」
さらに、充電状況や使い勝手についても、次のように話しました。
「たとえば毎日10kmほど乗るとなれば、2日に1回は充電が必要になります。バッテリーは携帯電話と同じで、充電できる回数には上限がありますから、頻繁に充電すればその分交換時期が早まります。交換には費用もかかりますので、その点も理解していただいた方がいいと思います。
ただ、それでもあえて電動バイクに乗るという方もいます。当店でご購入いただいたお客様の中には、通勤で毎日10kmほど走らせている方もいらっしゃいます。
その方は職場で充電ができないため、常に予備のバッテリーを持ち歩き、途中で電池切れになったらバッテリーを交換して走らせているようです。
そのためガソリン車もおすすめしましたが、環境に配慮したいという考えと、エンジンやマフラーがないぶん軽くて扱いやすい点を理由に、今でも乗られております」
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「E-Vino」のユーザー層は、日常生活のなかで手軽に使える移動手段として求める層が中心であり、また環境意識の高さからあえて電動を選ぶ人もいるようです。
距離や毎日の使用には制約があるものの、静かで扱いやすく、維持費を抑えられることが選ばれる理由となっています。
普及台数こそ限られているものの、「E-Vino」は市販の電動スクーターとして、確かな選択肢として存在感を示しているようです。
なお、ヤマハ「E-Vino」の価格(消費税10%込み)は31万4600円となっています。









