日本のライダーを育てた歴史的名車!! 再び走り出したホンダ「スーパーフォア」のスタートライン

日本を代表するネイキッド・ロードスポーツモデル「CB400スーパーフォア」(1992年型)は、排気量400ccクラスの直列4気筒エンジンを搭載し、30年間もコンセプトを変えることなく生産された国民的バイクでした。

堂々としたネイキッドフォルムと水冷4気筒DOHCエンジン

 2026年3月の「大阪モーターサイクルショー」で、新登場したホンダ「CB400スーパーフォア・Eクラッチ・コンセプト」が大きな話題となりました。そのルーツとも言えるのが、1992年にデビューした「CB400スーパーフォア」です。

 日本のネイキッド・ロードスポーツを代表する、30年間も販売されたロングセラーモデルです。運転免許の教習車としてもお馴染みで、多くの日本のライダーが「CB400スーパーフォア」でライディングを経験し、免許を取得しました。

1992年に発売され、30年間ものロングセラーとなったホンダ「CB400 SUPER FOUR」
1992年に発売され、30年間ものロングセラーとなったホンダ「CB400 SUPER FOUR」

 ホンダの「CB」は、1959年の「ベンリィCB92スーパースポーツ」から始まる、ロードスポーツモデルに名付けられる伝統的な車名です。

 400ccという排気量は1975年の免許制度改正から始まった日本独特の区切りで、現在まで続いています。また「フォア」というネームはそのバイクが4気筒エンジンを採用している証として付けられています。

 大げさな表現をすると、当時の日本車の直列4気筒エンジンは、アメリカ車のVツインエンジンと同じようにカッコ良さのイメージそのものでした。「フォア」は優れた品質と格の高さを表す記号的な魔法だったと言えます。

 4気筒エンジンを初めて採用した市販バイクは、1969年のホンダ「CB750フォア」ですが、「CB」シリーズのフラックシップモデルは、現在まで4気筒エンジンを継続しています。

 ホンダは他社に先駆けてミドルクラスにも4気筒エンジン車を展開しましたが、1980年前後には400ccの「CB」は2気筒エンジンを採用していました。この時期にライバル車が4気筒エンジンを採用したこともあり、ホンダも400ccクラスへ4気筒モデルを再投入します。

 そのバイクは「CBX400F」となり、その後の400ccクラスの4気筒モデルは、カウル付きのレーサーレプリカの「CBR」シリーズへ継承されていきます。

 一方、「VFR400Z」や「GB250/400TT/500TT」、「BROS」、「CB-1」といったモデルで個性を主張したネイキッド・ロードスポーツを展開し続けていました。これらの取り組みから「PROJECT BIG-1」と呼ばれる開発思想が生まれ、「CB400スーパーフォア」へ繋がっていきました。

 レーサーレプリカブームの翳りが見え始めた時期に登場した「CB400スーパーフォア」は、ユーザーのハートを掴み大ヒットしました。発売から2年半で3万台以上、モデルチェンジまでの15年間だけでも12万台以上を売り上げています。

 そのの魅力は、400ccクラスでありながら大型車と同様の堂々としたフォルムです。心臓部には水冷直列4気筒エンジンを搭載し、その高性能を全身から感じられるスタイリングでした。

ハンドルやメーター周りにクロームメッキパーツを配置して質感を高め、バイク本来の美しさを強調する仕上がり
ハンドルやメーター周りにクロームメッキパーツを配置して質感を高め、バイク本来の美しさを強調する仕上がり

 また、ネイキッドモデルとして走りの感動性能にもこだわり、流行に左右されずに長く付き合えるバイクとすることで、結果的にロングセラーとなりました。

 初代「CB400スーパーフォア」は1992年にデビューし、その後1995年にはよりスポーティな走りを求めるライダー向けにビキニカウル装備の「CB400スーパーフォア・バージョンR」を、1996年には丸目ヘッドライトのネイキッドスタイルのままのスポーツ仕様「CB400スーパーフォア・バージョンS」を展開します。

 さらに1999年には、可変バルブ機構である「ハイパーVテック」機構を採用します。環境性能と力強い走りを両立させた「CB400スーパーフォア」のVテックは、2002年には「ハイパーVテックII」、2003年には「ハイパーVテックIII」へと進化しました。

 さらに2005年には、ハーフカウルを装備した「CB400スーパーボルドール」を追加し、2007年には電子制御燃料噴射システム(PGM-FI)を装備した、新開発エンジンへとモデルチェンジしました。

 2022年には排出ガス規制によって30年続いた生産も終了となりましたが、2026年3月に新型モデルとして「CB400スーパーフォア・Eクラッチ・コンセプト」がお披露目されたことは前述の通りです。

 ホンダ「CB400スーパーフォア」(1992年型)の当時の販売価格は、ソリッドカラーが58万9000円(写真)、ツートンカラーが59万9000円です。

■ホンダ「CB400 SUPER FOUR」(1992年型)主要諸元
エンジン種類:水冷4ストローク直列4気筒DOHC4バルブ
総排気量:399cc
最高出力:53PS/11000rpm
最大トルク:3.7kgm/10000rpm
全長×全幅×全高:2085×735×1080mm
シート高:770mm
始動方式:セルフ式
燃料タンク容量:18L
車両重量:192kg
フレーム形式:ダブルクレードル
タイヤサイズ(前):110/70-17 54H
タイヤサイズ(後):140/70-17 66H

【取材協力】
ホンダコレクションホール(栃木県/モビリティリゾートもてぎ内)

【画像】愛され続けて30年!? 教習車でお馴染みのホンダ「CB400 SUPER FOUR」(1992年型)を画像で見る(15枚)

画像ギャラリー

Writer: 柴田直行

カメラマン。80年代のブームに乗じてバイク雑誌業界へ。前半の20年はモトクロス専門誌「ダートクール」を立ち上げアメリカでレースを撮影。後半の20年は多数のバイクメディアでインプレからツーリング、カスタムまでバイクライフ全般を撮影。休日は愛車のホンダ「GB350」でのんびりライディングを楽しむ。日本レース写真家協会会員

編集部からのおすすめ

無理せず引き出せる絶大な安心感! ブリヂストン「BATTLAX RACING STREET RS12」で味わう極上のハイグリップ【PR】

無理せず引き出せる絶大な安心感! ブリヂストン「BATTLAX RACING STREET RS12」で味わう極上のハイグリップ【PR】

最新記事