まさに「夢を現実にした未来のモビリティ」!! 心を持っているような存在感の「ホンダコライドン」について聞きました! ~小野木里奈の○○○○○日和~
今回の『小野木里奈の○○○○○日和』は、ゲーム『ポケットモンスター スカーレット』の中で出会うことができる「コライドン」を、ホンダが実寸大で製作した「ホンダコライドン」について、開発陣へのインタビューをお届けします。
未来の乗りものは、ワクワクするものであって欲しい!!
皆さん、こんにちは! バイク好き女優の小野木里奈です。
今回の「小野木里奈の◯◯◯◯◯日和」は、まるで映画の世界から飛び出してきたような「生きているモビリティ」をご紹介します。
それが、ホンダとポケモンがコラボレーションした「ホンダコライドン」。ゲーム『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』に登場するあの伝説のポケモン「コライドン」を、ホンダの技術で現実に再現した未来のモビリティです。
開発に携わった、本田技研工業株式会社 二輪・パワープロダクツ事業本部 大型FUNカテゴリーGMの坂本順一さん、そして二輪・パワープロダクツ開発生産統括部 アシスタントチーフエンジニアの遊座嘉秀さんに話を伺いました。

坂本さんは、このプロジェクトの始まりをこう語ります。
「このプロジェクトのテーマは“ホンダの本気が子どもの夢になる”です。子供たち、そして若い世代の方々に“ものづくりって楽しそうだな”と思ってもらえるように、約40人のチームで全力で取り組みました」
単なるキャラクター再現ではなく、ホンダが積み重ねてきたモーターサイクル、モーターボート、ロボティクス技術の融合体。
「コライドン」というキャラクターを、ホンダの「ものづくりの象徴」としてリアルの世界に蘇らせたのです。ゲームの中の「コライドン」とは少し違い、実際の機構やバランスに合わせた「ホンダコライドン」としてデザインされたとのこと。
「ポケモンの世界と現実の技術を、どう調和させるかが一番の挑戦でした」と坂本さん。展示会場では走行こそできませんが、見ていて思わず息を呑むほどのリアルな動き。
目や首がゆっくりと動き、呼吸をしているような仕草まで再現されています。遊座さんはこう話します。
「本当はライダーが乗って自由に操縦して走る姿を見てほしかったんです。でも今回は展示という形なので、せめて顔の動きや息遣いを見て、生き生きとした姿を想像してもらえたら嬉しいです」
近くで見ると、まるで「心を持っている」ような存在感。ただの展示物ではなく「生きているモビリティ」そのものでした。

「コライドン」が自立しているのは、ホンダ独自のバランスアシスト技術によるもの。もともとは二輪車が倒れないように自立する「ホンダライディングアシスト」という技術をベースに、1から新しいシステムを開発したのだそうです。
「コライドンの内部には、バランスを制御する新しいメカニズムが組み込まれています。手足は“動きの演出”にも使われていて、スタンドのような機能も担っているんですよ」(遊座さん)
動力はモーターによるタイヤ駆動。しかもバッテリーは前方の浮き袋(フロントタイヤのように見える部分)内部に2基搭載されており、朝から夜まで動き続けても2日間は持つという驚異の持久力を誇ります。
開発で最も難しかったのは、やはり「見た瞬間にコライドンだとわかる造形」だったそうです。
「ゲームの中の二次元的なデザインと、現実で動かすための三次元構造では全くバランスが違う。顔や肩まわりなど、コライドンらしさを損なわず、機構との整合をとるのが大変でした」(遊座さん)
そしてもうひとつのこだわりが専用色です。
「ホンダのコライドンだけの特別なカラーを調色して、ポケモン社さんと何度も確認を重ねて完成させました。顔や手の模様も、実は設計者が自らデザインしたんです」と坂本さん。
現物を見ると、赤の中にも深みと艶があり、光の当たり方によって印象が変化する美しさ。「ホンダの職人技」が隅々まで息づいていました。
展示の裏側では、運搬や設営にも細心の注意を払っているそうです。
「どんな時も“夢のプロダクト”であることを壊してはいけない。分解や整備はもちろんできますが、お客様には“完全な姿”としてだけ見て欲しいんです。」(遊座さん)
そのため、移動時のタイヤ機構なども「できるけどあえて見せない」ようにして、コライドンというキャラクターの世界観を徹底的に守っているそうです。

この圧倒的な完成度のモビリティ、なんとプロジェクト開始からわずか1年で完成したとのこと。
「昨年8月にチームを立ち上げて、最初の3カ月はアイデアを練る期間。実際にCADで設計を始めたのは11月頃です。そこから3月の発表まで、信じられないスピードで開発を進めました。若いメンバーの熱意の結晶です」(坂本さん)
その後、鈴鹿8耐でもパフォーマンスを披露。観客の反応も非常に大きく、子供だけでなく10代~30代の観客の目も輝いていたと言います。
バランスアシスト技術は、将来的にホンダの市販モデルにも生かされる予定とのこと。
「若いライダーには“ふらつきをサポート”、シニアの方には“体力を補う”技術として展開していけるはずです。まだ具体的な機種は言えませんが、積極的に量産モデルにも検討していきたいと思っています」(坂本さん)
このプロジェクトが、未来の二輪モビリティへとつながっていく──そう感じられる瞬間でした。

最後に、お2人からメッセージをいただきました。
「日本の“ものづくり”と“ゲームカルチャー”が出会うと、こんなに楽しいことができるんだと改めて実感しました。世界中にワクワクを届けられるよう、これからも挑戦していきたいです」(坂本さん)
「好きで、楽しく取り組むことがこんなにもすごい結果を生む。それをこのプロジェクトで伝えられた気がします」(遊座さん)
この「ホンダ×ポケモン・コライドン」は、まさに「夢を現実にしたモビリティ」。技術の進化と遊び心が融合した姿は、私たちに「未来の乗りものは、ワクワクするものであって欲しい」と教えてくれる存在でした。ホンダが本気で「夢」を作ると、こうなる。
次にどんな未来を見せてくれるのか……今から楽しみでなりません!
それでは、また次の月曜日にお会いしましょう!
Writer: 小野木里奈
女優。両親の影響で幼い頃にはバイクに憧れを持ち、23歳で大型バイクの免許を取得。いつか自分もお気に入りのバイクを見つけて、友達とツーリングに行くのが夢。初心者の立場で感じたことを素直に発信する。





