まるで「グフカスタム」みたいなハーレー・カスタム!? ドゥカティ好きのカメラマンが惚れ込んだマシン「MAGAMI」とは?

今回はレースカメラマンのPOP近藤がほれ込んだというカスタムバイクの紹介です。ハーレーにはまったく興味がなかったという近藤が、なぜこのバイクに夢中になってしまったのかをご紹介したいと思います。

POP近藤の受けた衝撃

 こんにちは、カメラマンのPOP近藤です。実は私、2ストロークジャンキーでドゥカティ好き。基本的に速く走るバイクが好きだったもので、これまでハーレーダビッドソン(以下、ハーレー)は興味の対象外でした。

 最近はサーキットでハーレーでレースをするライダーと話をさせてもらうようになり、みんな熱い方々ばかりだということが分かってきたのですが、それでもスタイルでドゥカティに勝るハーレーはないだろうと思っていたわけです。

 そんな考えを見事にひっくり返してくれたのが今回紹介するマシンです。

 土砂降りの中、開催されたMCFAJ 第3戦「MAX10」クラスでこのマシンが走る姿を見た時は、色々と衝撃を受けました。

千葉のカスタムショップ「シュアショット」が製作したビューエル「S1W ホワイトライトニング」ベースのカスタム車両
千葉のカスタムショップ「シュアショット」が製作したビューエル「S1W ホワイトライトニング」ベースのカスタム車両

 あまりの雨で走行を中止するライダーがいたほどなのに、セットアップ途中で未完成なマシンを走らせているその姿。デザインだけでなく、カッコだけのショーモデルじゃないっていうスタンスに感動してしまい、レース後パドックにいたチューナーさんを捕まえ「初めてカッコいいと思えたハーレーを見ました」とお話しました。

 ベースとなった車両は1998年式ビューエル「S1W ホワイトライトニング」ですが、このモデルはスポーツスターと同様のOHV 4カムエンジンを搭載しているため、ここでは「ハーレー」として表現させてください。

 元々はマシンを製作した「シュアショット」の代表、相川さんが15年前から所有していた愛車でしたが、8年前に起こしたエンジンブローがきっかけで保管したままとなっていました。

 しかし、2025年12月に開催されたヨコハマ ホッドロッドカスタムショーへ出展することを決意したことで、2025年9月末ごろからエンジンの修理とチューニングを開始。

 ショーに出展するだけならエンジンに手を入れる必要はありませんが、相川さんは当初からこのバイクでサーキットを走りたいと考えていました。

 S1Wエンジンの特徴でもあるサンダーストームヘッドのポート形状を最適化し、燃焼室容積を精密に合わせ、動弁系をすべて軽量化。さらに重量合わせした上でハイカムが組み込まれました。排気量は上げてはいませんが、フラットにトルクが出る特性でとても良いエンジンに仕上がったそうです。

 メインフレームの後ろ側とリアサス周辺は完全に作り替えています。S1Wはもともとエンジン下にリアショックがあり、その構造的な問題からパワーを上げていくとクランクケースが歪んでしまうという問題があり、エンジンパワーを上げるのであればこの点を対策する必要があります。

 そこで、ドゥカティ「モンスターS4R」のスイングアームを使用して片持式に変更。リアショックをフレームに対して斜めにマウントすることでサーキットで必要な信頼性を得ると共にスリムなデザインにすることができました。加えて、冷却効率の高いワンオフのフィン付きオイルタンクをテールカウルの下に備えています。

MAGAMIと名付けられたバイク

 驚くべきはここまでの製作期間が約一ヶ月だったということです。11月9日に開催されたMAX10に出場しているのですから驚きです。しかも翌月は本番のホットロッドショーが控えています。土砂降りで転倒したりしたら大騒ぎ……ですが相川さんにとってショーは通過点に過ぎないということなのかもしれません。

 レース終了後には、外装をオールアルミで製作。シートカウルとシートレールは一体構造とし、強度の高い7N01材で製作するなどして大幅な軽量化も実現しています。

 レースはほとんどぶっつけ本番だったにもかかわらず、同マシンは相川さん自身も驚くほどのポテンシャルを発揮したのだそうです。

千葉のカスタムショップ「シュアショット」が製作したビューエル「S1W ホワイトライトニング」ベースのカスタム車両。土砂降りの中開催されたMCFAJ 第3戦「MAX10」クラスではドゥカティなど欧州車と競い合っていました
千葉のカスタムショップ「シュアショット」が製作したビューエル「S1W ホワイトライトニング」ベースのカスタム車両。土砂降りの中開催されたMCFAJ 第3戦「MAX10」クラスではドゥカティなど欧州車と競い合っていました

「走ってみてビックリするくらい速かったんです。足周りのセッティングが出たら、かなりいけそうだなと感じました。2026年春のレースまでにエンジンはもう一度やりなおしてみることにしました。乗ることが楽しみになるようなバイクです」。

 私、POP近藤はこのマシンを見た瞬間、グフカスタムとイメージが重なりました。グフはガンダムに出てくるモビルスーツで、重装甲を生かした近接戦闘用の機体です。それを乗り手の好みに合わせて重武装化したモノがグフカスタムです。レンズ越しにあのマッシブで無骨な迫力が飛び込んでくると、グフカスタムとイメージが重なります。エンジンとスイングアームのゴツさが強烈なんです。

 見方によっては旧日本海軍の局地戦闘機「雷電」を彷彿させるようにも見えます(実は飛行機マニアでもあります)。共通しているのは見た目がゴツいだけではありません。「乗り手は選ぶが、ハマれば強い!」ってことです。

 これからMAGAMIの走りを撮り続けていきたいと思います。

【画像】軽量な車体にハイパワーなVツインエンジンを搭載!! 千葉のカスタムショップ「シュアショット」が製作したビューエル「S1W ホワイトライトニング」ベースのカスタム車両を画像で見る(30枚)

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Writer: 後藤武

クラブマン誌や航空雑誌の編集長を経て現在はバイク、食、飛行機などのライターと
して活動中。飛行機とヘリの免許を所持しエアレースのTV解説も担当していたことも。2スト、旧車、V8のアメ車など多数所有。

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