どっち? スタンダードか「全部載せ」のツアーか!? トライアンフ「タイガースポーツ800」はお買い得すぎるスポーツツアラー!!

昨今のミドルクラスの充実ぶりには目を見張るものがあります。トライアンフもまた「タイガースポーツ」をラインナップしますが、2025年に新型になったばかりの「タイガースポーツ800」のライドフィールはどんなものでしょうか。バイクライターの青木タカオさんがレポートします。

ニューモデルが続々登場のトライアンフ

「BONNEVILLE(ボンネビル)」シリーズの刷新をはじめ、「TRIDENT 660(トライデント660)」や「TIGER SPORT 660(タイガースポーツ660)」など、ニューモデルラッシュが続くトライアンフ。販売店では2025年12月にデビューした「TIGER SPORT 800 TOUR(タイガースポーツ800ツアー)」の納車もいよいよ始まろうとしています。「TIGER SPORT 800(タイガースポーツ800)」をベースに、パニアケースやトップボックス、グリップヒーターやハンドガード、センタースタンドなどを標準装備し、車両本体価格(消費税10%込み)が159万5000円に抑えられました。

 SNS上では「この“全部載せ”アドベンチャー、あまりにもお買い得すぎる!」といった声があがっていて、上々の人気であることがうかがえます。

「タイガースポーツ800」ってどんなバイク!?

 そこで気になってくるのが、そのライドフィールではないでしょうか。「タイガースポーツ800」は2025年2月にブランニューモデルとして登場。1993年の「タイガー900」から始まったトライアンフのアドベンチャーモデルは現在、「タイガー1200」および「タイガー900」シリーズを上位機種に置きつつ、ミドルクラスに800と660の「タイガースポーツ」シリーズをラインナップします。

排気量798ccの水冷並列3気筒エンジンを搭載するトライアンフのアドベンチャースタイルのスポーツツアラー「Tiger Sport 800」は、前後17インチホイールを装備する軽快な走りが特徴のロードスポーツモデル
排気量798ccの水冷並列3気筒エンジンを搭載するトライアンフのアドベンチャースタイルのスポーツツアラー「Tiger Sport 800」は、前後17インチホイールを装備する軽快な走りが特徴のロードスポーツモデル

 アドベンチャーモデルでありつつ、タイガースポーツはオンロードを重視していることが、前後17インチのホイールからも分かります。

 吊り目のLEDヘッドライトの間に、DRL(デイタイム・ランニング・ライト)を配置したスポーティな顔つき。防風効果の高いウインドスクリーンに加えて、カウル横にクリアのディフューザーを備えます。

 空力性能に優れる外装に守られつつ、リラックスできるアップライトなライディングポジションで、ネイキッドスポーツのような軽快な運動性能が「タイガースポーツ800」では味わえるのでした。

全域トルクフルなトリプルエンジン

 排気量798ccの水冷並列3気筒DOHC4バルブエンジンは、最高出力115PS/10750rpm、最大トルク84Nm/8500rpmというスペックを見てもわかる通り、申し分ないパワーの持ち主。何を隠そうパワーユニットは「ストリートトリプル765」用がベースで、つまりMoto2譲りです。

トライアンフ「Tiger Sport 800」カラー:コスミックイエロー
トライアンフ「Tiger Sport 800」カラー:コスミックイエロー

 78.0mmのボアをそのままに、ストロークを2.3mm(53.4→55.7mm)伸ばして33cc増しの排気量と、より太い低中速トルクを獲得。低回転域では粘り強いトルクを発揮しつつ、6000rpmを超えると官能的なサウンドを響かせながら、さらに元気溌剌と高揚感あふれる加速で回転を伸ばしていきます。

「タイガー1200/900」では不等間隔爆発(180→270→270度)でトラクションを生み出す「Tプレーン」クランクを採用しますが、「タイガースポーツ」ではスムーズな回転フィールとなり、吹け上がりの鋭い120度等間隔としているのも見逃せません。

 トラクションや鼓動感といったフィーリングとオフロード性能を重視した大排気量の兄貴分たちに対し、バランスの優れるミドルスポーツとして差別化が図られた結果ではないでしょうか。

ピッチング抑えるロード志向の足まわり

 サスペンションのトラベル量は前後ともに150mm。しなやかに動きつつも、車体のピッチングを控えめにしたカッチリとした味付けとなっていて、ダイレクトで俊敏なフットワークを獲得しています。

トライアンフ「Tiger Sport 800」カラー:コスミックイエロー
トライアンフ「Tiger Sport 800」カラー:コスミックイエロー

 プリロードと伸/圧減衰力を調整できるφ41mm倒立式フロントフォークは、SHOWAセパレートファンクションカートリッジで、フロントブレーキはラジアルマウントの対向4ピストンキャリパーとφ310mmフローティングディスクローターの組み合わせ。

 両持ちの鋼鈑プレス製スイングアームにリンクを介してマウントされるモノショックは、油圧プリロードアジャスター付きで、伸側の減衰力を調整できます。リアブレーキは片押し式シングルピストンキャリパーとφ255mmディスクのセット。コーナリングABSも採用された足まわりに不満は見当たりません。

充実装備なのに、リーズナブル!?

 アップ&ダウン対応のクイックシフターにアシスト&スリッパークラッチを組み合わせ、シフトチェンジをスムーズにするだけでなく、リアタイヤのスリップを抑制してくれます。

 6軸IMUが搭載され、電子制御も充実しているから隙がありません。スポーツ/ロード/レインの3種を設定できるライディングモードをはじめ、コーナリングABSやトラクションコントロール、クルーズコントロールを搭載します。

 メーター内に埋め込まれた液晶ディスプレイを見つつ、ハンドル左のスイッチキューブによって直感的に設定ができました。Bluetoothによるスマートフォンとのコネクト機能も持ち、ターンバイターン式のナビにも対応。スタンダードモデルながら機能性は、高い次元にあります。

トライアンフ「Tiger Sport 800」に試乗する筆者(青木タカオ)
トライアンフ「Tiger Sport 800」に試乗する筆者(青木タカオ)

 価格(消費税10%込み)は「タイガースポーツ800」が140万5000円(グラファイト/サファイアブラック)で、撮影車両のコスミックイエロー/サファイアブラックは141万8000円です。

 冒頭で説明したように、純正アクセサリーを「全部載せ」にした「タイガースポーツ800ツアー」(159万5000円)も選べるのですから、じつに悩ましいところです。

 価格差を考えつつ、「タイガースポーツ800」に欲しいオプションだけを追加装備するという手もありますし、車体色で決めるのもいいでしょう。「タイガースポーツ800ツアー」はマットコバルトorカーニバルレッドの2色。「タイガースポーツ800」は他に、カスピアンブルー/サファイアブラック、サファイアブラックが選べるのです。

【画像】充実装備でこのお値段!? トライアンフ「Tiger Sport 800」を画像で見る(13枚)

画像ギャラリー

Writer: 青木タカオ(モーターサイクルジャーナリスト)

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。自らのモトクロスレース活動や、多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク技術関連著書もある。

編集部からのおすすめ

無理せず引き出せる絶大な安心感! ブリヂストン「BATTLAX RACING STREET RS12」で味わう極上のハイグリップ【PR】

無理せず引き出せる絶大な安心感! ブリヂストン「BATTLAX RACING STREET RS12」で味わう極上のハイグリップ【PR】

最新記事