発進と変速を支える操作系の中核を担う!! 近年では自動制御化も!? エンジン動力を操る「クラッチ」とは?

バイクには様々な専門用語が存在しますが、この企画ではそうした「バイク用語」について解説していきます。今回は「クラッチ」についてです。

動力を「つなぐ」「切る」を担う駆動系の重要機構

バイクには様々な専門用語が存在しますが、この企画ではそうした「バイク用語」について解説していきます。今回は「クラッチ」についてです。

 クラッチとは、エンジンの動力をトランスミッションへ伝えたり、遮断したりするための機構です。エンジンとトランスミッションの間に組み込まれ、動力のオンとオフをコントロールします。

 マニュアルミッション車ではライダーがレバー操作でクラッチを扱いますが、オートマチック車にも自動制御のクラッチ機構が備わっています。

MT車なら、発進やギアチェンジのたびに「半クラッチ操作」を行っている
MT車なら、発進やギアチェンジのたびに「半クラッチ操作」を行っている

よくある勘違いですが、オートマチック車の場合は“操作が不要”なだけで、クラッチの構造自体は存在します。

 クラッチ内部には「クラッチ板」と呼ばれる摩擦板が複数枚組み込まれ、圧着することで動力を伝達します。クラッチレバーを握ると圧着が解けて動力が切れ、放すと再びつながります。

発進時に摩擦板同士が軽く触れ合いながら回転差を吸収している状態を「半クラッチ」と呼び、滑らかなスタートを可能にします。

 クラッチは摩耗が進むとしっかり圧着しなくなります。そうすると加速時に回転だけが上がる“クラッチ滑り”を起こし、クラッチ板を交換しなければなりません。

また、スポーツ走行では瞬時の動力伝達やシフトダウン時の安定性が求められるため、スーパースポーツモデルなどでは、急激なシフトダウン時に発生する過度なエンジンブレーキを逃がし、リアタイヤのロックやホッピングを軽減するスリッパークラッチなどの機構が採用されることもあります。

 さらに、近年ではクラッチ操作を自動で行うホンダ「E-Clutchu」(ライダー自身でのクラッチ操作も可能)も登場するなど、多様性を増しています。

 バイクにおいて、クラッチは駆動力を自在に操るための中核パーツといえるでしょう。

【画像】え、そうなってたの!? いまあらためて「半クラッチ」の構造と仕組みを見る(10枚)

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