アフター『SSTR』は能登の今を知る旅! 印象的な珈琲との出逢いも!? デイドリップ通信Vol.52
バイク乗りのカフェ店主、黒田悟志さんによる連載コラム。ツーリングイベント「SSTR2026」に参加した筆者がお届けする、“アフターSSTR”で巡った能登半島の今をお届けします。
能登半島の今を知る旅
こんにちは、『Day Drip Coffee』のクロダです。都内のとある住宅街で小さなロースターカフェをやっている、バイクの好きな店主です。このコラムは「バイクとコーヒー」をテーマに、この2つの世界を行き来して感じた様々なトピックをお届けしています。
今回は、筆者のクロダが参加したバイクツーリングイベント『SSTR2026』について、目的地にゴールしたその後についてお届けします。
僕が出走したのは5月26日(火)のこと。夜明け前の小田原・酒匂海岸から1日中走りに走って、ゴールの「千里浜なぎさドライブウェイ」には17時台に到着しました。
残念ながら空は雲に覆われ、水平線に沈む夕陽を拝むことは出来ませんでしたが、その代わり夕焼けの赤い空が、雲の切れ間から少しだけ顔を覗かせ、それだけでも充分に美しい光景でした。
ゴール後はさらにひとっ走りし、七尾のホテルへ。能登半島の反対側の東海岸ですが、翌日に能登半島を少し奥まで走ってみようと思い、アクセスの良さを考えてのことでした。
翌朝は早めに出発して……なんて思っていましたが、疲れていたせいか結局ギリギリまで寝てしまい、時間いっぱいでチェックアウトしてから、ホテルの向かいにあるドーナツショップで朝食代わりのコーヒーとドーナツを食しつつ、本日のルートを検討しました。
時間的に一番奥の珠洲市まで行くことは難しいと思い、以前訪れた輪島へ向かうことにしました。
ルートは最短コースではなく、震災により解体が決定した加賀屋のある和倉温泉、そこから能登島へ寄り道し、穴水へ戻ってから輪島へと北上します。と、その前に、七尾にある「道の駅 能登食祭市場」へ。お土産やらイベント用のお酒の仕入れやらで、荷物はパンパンです。

さあいよいよ出発です。途中、ガソリンスタンドで一応満タンにします。先の状況がよく分からないので、こういう時はひとまず給油ですね。
まずは和倉温泉に到着。隣町なのであっという間です。一部半壊のまま営業を続ける旅館やホテル、解体中や解体予定の建物、そして更地。話には聞いていましたが、地震の爪痕がそこかしこに見られます。
次に向かったのは能登島です。島へ渡る2つの橋「能登島大橋」から「ツインブリッジのと」へ抜ける最短ルートを通りました。実はルート上に行ってみたいカフェがあったのですが、残念ながら定休日。でも島の穏やかな空気感はとても心地良いものでした。
能登半島へ戻って穴水へ向かいます。海沿いにある小さな漁村でも大小様々な被災の跡が見られ、工事も所々で行われています。ダンプカーの車列に続くよう走り続けると、遂に輪島へ。2023年にSSTR初参加の時、訪れたことのある「道の駅 輪島 ふらっと訪夢」を再訪しました。ここは2001年まで鉄道の終着駅だった所で、その跡地が建物裏に保存されています。名前も「プラットフォーム」をもじったものですね。でも地震で被害を受け、跡地は工事用の囲いがされていて、見えませんでした。
売店や飲食店、観光案内所は営業しており、遅めの昼食を取ったあと売店を覗いてみると、気になる商品に目が止まりました。それは「NOTO, NOT ALONE」と書かれたコーヒー豆です。能登特製ブレンドとあり、「珈琲も、ひとりじゃない」というコピーが添えられていました。
普段お土産物店でコーヒー豆はあまり買わないのですが、これは思わず購入。ささやかでも地域の経済を回す一助になればとの思いでした。

帰りは輪島から始まる能越自動車道を走りました。発災当初は崩落などでズタズタだった道路ですが、今は上下左右にうねるような感じではあるものの通行可能です。ただ依然として工事箇所は多く、また崩落箇所を避けるように脇を通す仮設の道もたびたび現れます。
それでも災害復旧のための動脈としてしっかり機能していました。ここまで道路を通すために一体どれほど多くの労力と人員が投下されたのかと、畏敬の念さえ浮かんできました。この道路が完全復旧するのは2029年の予定だそうです。
SSTR初日はツーリングイベントとして存分に楽しむ1日でした。そして翌日のアフターSSTRでは、被災した能登の現在知り、復興への想いを改めて強く抱くことになる1日となりました。
そんな中、輪島で出会ったコーヒーは、僕なりに出来る復興支援のヒントを与えてくれました。
これからもバイクとコーヒーを通じて、応援を続けていきたいと思いました。
Writer: 黒田悟志
世田谷の自家焙煎カフェDay Drip Coffee店主。自転車ロードバイクに20年ほど乗ってきたが、2年前オートバイに目覚めて自動二輪免許取得。両足2気筒から4スト単気筒へ。昨年はSSTRにも初参加しバイクライフを堪能中。






