日本の“出汁文化”を堪能できる!! 「藻塩」「昆布水」「魚介醤油」の繊細な味わい! 夏限定「昆布水つけ麺」を東関道「酒々井PA」で バイクで行く高速道路グルメ
東関東自動車道「酒々井PA」(下り)のフードコートで、夏限定の「昆布水つけ麺」をいただきました。まずは藻塩で麺そのものを味わい、続いて魚介だしのつゆ、最後は昆布水で割るという、繊細な味の変化が楽しいつけ麺でした。
つけ麺でこれほど繊細な味わいを楽しめるとは!
東関東自動車道を幕張方面から成田方面へバイクで走り、千葉県印旛郡酒々井町にある「酒々井PA」(下り)に食事休憩で立ち寄りました。
フードコートがある建物へ向かうと、入口付近でひときわ目を引く「昆布水つけ麺」(1300円)の大きな看板を発見しました。この日はかなり暑かったこともあり、冷たそうな麺の写真を見た時点で気持ちはほぼ決定です。そこには「まずは藻塩で」と、オススメの食べ方まで紹介されています。
ここで気になったのが「藻塩(もしお)」という言葉です。海藻を利用した古くからの製塩方法で、海藻に海水を含ませて塩分を濃縮することで、海藻の風味を感じられる塩になるようです。

出来上がり受け取り、看板の案内どおり、まずは麺に藻塩をほんの少し付けていただきます。小麦の自然な甘みや香り、麺の食感がストレートに伝わってきます。「なかなか通な食べ方だな」と思いながら、何度か藻塩だけで麺をすすります。
そして食べ進めているうちに、「麺が浸かっている水そのものがうまい!」ということに気づきました。「なるほど、これが昆布水なのか」と、ここでようやく合点がいきました。口に含むと昆布の淡い旨味を感じ、湯豆腐に使う昆布出汁を思わせるような、やさしい味わいです。
昆布出汁の旨味と言えば、池田菊苗(いけだきくなえ)博士が1908年に主要な味の成分がグルタミン酸であることを突き止め、「うま味」と名付けたことでも知られています。農林水産省では、研究のきっかけのひとつとして、湯豆腐の昆布出汁を味わったエピソードも紹介されています。何気なく感じた「この水が美味しい」という感覚にも、しっかり理由があったわけです。
もちろん、魚介出汁の効いたつけ汁で食べれば、味わいは一気に力強くなります。昆布水をまとった麺をつゆへくぐらせると、昆布の穏やかなうま味と魚介の風味が重なり、藻塩で食べたときとはまた違った表情を楽しめました。
そして麺を食べ終えたら、残った昆布水をつけ汁へ。いわば「昆布水割り」です。濃さがほどよく和らぎ、最後はやさしい味のスープとして楽しむことができました。それでも昆布水を少しだけ残しておき、最後にもう一度そのまま口へ。すると、最初よりも昆布の淡いうま味がよく感じられる気がしました。
藻塩、昆布、魚介という素材の味を順番に確かめながら食べる構成に、日本の出汁文化らしい繊細さを感じました。

栄養面にも少し注目してみます。昆布そのものは食物繊維やミネラルを含む食材で、昆布出汁にはうま味成分のグルタミン酸が溶け出します。麺からは炭水化物を摂ることができるため、バイクで移動中の食事としてもしっかり満足感がありました。
食事中、視界に入ってきていたベーカリー「Bread Corner」の看板も気になっていました。食後に「ピーナツブレッド」(取材時450円)をおやつ用に購入。店頭の案内どおり大粒のピーナツがたっぷり使われ、香ばしさと食べ応えは十分でした。
千葉県は国内の落花生生産量で全国1位を誇る一大産地で、PAでその土地らしさを感じられました。
暑い日のライディング途中に選んだ夏限定の冷たい「昆布水つけ麺」は、藻塩から昆布水、魚介出汁と、味を重ねていく食べ方で想像以上に奥深いものでした。最後のピーナツブレッドまで含め、「酒々井PA」らしい味を楽しめた休憩となりました。











