46ワークスのBMWレーサーに見る 機能を追求したマシンに宿る美しさ

サイドビューもかなり戦闘的なムードとなった46ワークスレーサー。ノーマルのR75/5の姿をご存じの方ならお分かりのとおり、かなりのスタイルチェンジが果たされています。このまま灯火類を装着してもストリートカスタムとして高い完成度です。
1970年式のボクサーツインはハイコンプピストンの組み込みで排気量を750ccから1000ccへ拡大した上で燃焼室やポート加工、ビッグバルブ化、バルブスプリングの変更などで様々なチューンが施されているのですが、コンロッドもキャリロ製に変更し、耐久性もUP。カムはBMW純正スポーツカム、キャブはケーヒンCRに換装。点火もボイヤー製に変更されています。
1976年まで採用された“丸ヘッド”がレトロなムードを醸すエンジンにはケーヒンCRキャブを装着。このようにエンジンの仕様は参戦する「L.O.C.(レジェンド・オブ・クラシック)」のレギュレーションに準じたものとなっています。
タンクは1970年式 R75/5のものをリペイントした上でタンクキャップはBSAタイプに変更。46ワークスによってチューンが施された35φフォークが取り付けられたトリプルツリーは国産車のものが流用されています。
シンプルな中に独自の個性を感じさせるテールカウルは46ワークスのFRP製を装着。リアサスはレギュレーションに準じてリザーバタンクを持たないタイプのオーリンズ製が装着されています。
フロントフォークはレギュレーションに準じてφ35の国産用を装着した上で内部のスプリングを46ワークス・オリジナルに変更。加えてダンパーにも改造が施されています。ブレーキローターはサンスター製300mmフローティングタイプ、ブレーキはブレンボ製2ポットを装着し、制動力も強化されています。
レーシーなムードのチタン製エキゾーストは46ワークスによるワンオフ(一品もの)を装着。アルミ製マフラーマウントおよびバックステップも46ワークス製。こうした細かな箇所のクオリティもサスガの出来栄えとなっています。
2020年に広島県広島市中区にある“パセーラ広島”にて開催された“CUSTOM WORLD JAPAN in HIROSHIMA”において、このページで紹介したマシンを展示した46ワークスの中嶋志朗氏。同イベントには平和モーターサイクルやチェリーズカンパニー、カスタムワークスゾンやウェッジモーターモーターサイクル、ヒデモーターサイクルなどが一堂に会し、ワールドクラスのカスタムマシンを展示したのですが、こうした部分にも「カスタムとレーサーを連動させる」46ワークスのスタンスが伺えます。(撮影 マツモトカズオ)
2005年からスタートしたレース活動でも2007年のMCFAJ主催の『MAX10』を皮切りに数々の勝利を重ねる46ワークスの中嶋志朗氏。このマシンとほぼ同仕様のエンジンを搭載した『R80』では筑波サーキット1分7秒台のラップタイムを記録することからもお分かりのとおり、ライダーとしてのスキルもかなりのもの。現在はR75/5レーサーでクラシックレースの「L.O.C.(レジェンド・オブ・クラシック)」に参戦中です
2001年、26歳の時に共同出資という形で西東京市で『リトモセレーノ』を設立し、数々のカスタムを製作。2014年からは自らの創作活動を行う工房的なショップ、『46(ヨンロク)ワークス』を八ヶ岳南麓に設立し、カスタムバイクやクラッシックカーのパーツ製作など「自分の好きなこと」を中心に活動する中嶋志朗氏。現在、同店のYouTubeチャンネルは登録者14万7000人を数え、このレーサーの走行動画やカスタムの製作動画などを配信中。2014年にメーカーのBMWが主催する『RnineTカスタムプロジェクト』にも選出されたことからもお分かりのとおり、国内外から高い評価を受けるビルダーです
心臓部に抱くボクサーツインが起因して、あたかもレシプロの戦闘機のようなムードをまとう46ワークスのBMW R75/5。レーサーとしての出来はもちろん、1台のカスタムとして見ても高いクオリティが与えられています。オリジナルのカウルとテールカウルのサイズ感、デザインも絶妙です。前後のRKエキセル製アルミリム・スポークホイールは18インチが選択されています

この画像の記事を読む

画像ギャラリー

最新記事