ジャガー「XJR575」の本性はビースト! 英国ブランドの狂気と品格をみた!
モードを変えると笑えるほどの獰猛キャラにジャガ変する「XJR575」
当初「ごく普通」だと思えたのは、ドライブモードがスノーだったからこそ。試乗日は雨に見舞われていたため、たまたまおとなしいモードが選択されていたに過ぎず、これをノーマル、そしてダイナミックへ切り換えていくとまさにヒョウ変! いや、ジャガ変というべきでしょうか? ちょっと笑えるほどの獰猛キャラになります。

特にダイナミックでは足周りがハッキリと固められ、路面のギャップを「ダンッ」、「バシッ」とダイレクトに伝えてきます。とはいえ、これはまぁ許容範囲。このモードでは、デジタルディスプレイの表示がタコメーター中心のレイアウトに変更され、その「スポーツしている感」が好ましいくらいです。
ただし、アクセルに対するレスポンスは完全に一線を越え、右足を「1」動かすと車体が「1.2」くらい前に出ようとするほどアグレッシブ極まりなし。今回のように濡れた路面でそれ以上踏むと今度はホイールスピンして進まない・・・・・・となかなかの暴れっぷりを見せつけるのです。しかもスーパーチャージャーはかなり低い回転域から過給状態に入るため、緊張感が途切れるタイミングがありません。2輪駆動の575psはシロートお断りの世界でした。

ところで、2輪の世界にも「H2カーボン」というカワサキのスーパーチャージャーモデルが存在します。1000ccの4気筒エンジンに組み込まれたそれは、最大242psを発揮する途方もないモンスターバイクですが、XJR575が見せるレスポンスの鋭さと、ひと度暴れ出したら手に負えない感はそれ以上。一見ラグジュアリーなセダンでありながら、ヤルときゃヤル。とんでもない本性を秘めているところに、グッとくるものがありました。
【了】
Writer: 伊丹孝裕
二輪専門誌「クラブマン」編集長を務めた後にフリーランスとなり、二輪誌を中心に編集・ライター、マシンやパーツのインプレッションを伝えるライダーとして活躍。鈴鹿8耐、マン島TT、パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムといった国内外のレースにも参戦するなど、精力的に活動を続けている。







