カワサキ新型「W800」はなにが変わった? 開発責任者に聞く、感性に訴える「ダブル」の魅力

カワサキの新型「W800 STREET(ストリート)」と「W800 CAFE(カフェ)」をそれぞれ3日間かけてみっちり試乗し、さらに開発責任者にいろいろとお話しをうかがいました。

歯切れの良いサウンドにウットリ!

 2019年3月に新発売となった新型「W800(ダブル800)」は、エンジン、フレーム、足まわり、すべてを先代(2011年登場)より刷新しました。

新型「W800 STREET(ストリート)」に乗る筆者(青木タカオ)

 走り出してすぐに気付くのが、滑らかな曲線と長く伸びる直線で構成されたシンプルかつ美しいマフラーの奏でる排気音で、ますます迫力あるサウンドになっていたことです。

 開発責任者の菊地秀典さん(川崎重工業株式会社モーターサイクル&エンジンカンパニー)によると「新型ではマフラーが一新されていまして、大きく変わったところのひとつです」とのこと。

 スリムなチャンバーと長いテールパイプを持つサイレンサーで、「Wシリーズならでは」のクラシカルなデザインを強調しています。見てすぐに「カワサキW」であることがわかる伝統的な装備であり、音を聴いても「Wだ!」と直感的に感じる心地良いサウンドです。

足まわりを強化し、走りはよりスポーティに!!

 ハンドリングも軽快そのものです。「W800ストリート」にはアップライトでクラシックバイク的なハンドルを、「W800カフェ」にはクラブマンスタイルのM字形状となったハンドルバーを採用しています。

新型「W800 CAFE(カフェ)」に乗る筆者(青木タカオ)

 タイヤを履くホイールはクロススポーク仕様の前後18インチとなり、キャスター角は27度から26度に、トレール量は108mmから94mmに変更され、フロントフォークのインナーチューブ径は39mmから41mmに大径化しています。

 かなり大きな変更になりますが、菊地さんは以下のように言います。

「改良した大きなポイントのひとつに操縦安定性があります。19インチだったフロントホイールを18インチにし、トラディショナルなダブルクレードルフレームや、大径化したフロントフォークとの組み合わせにより、バランスの良い車体パッケージとなりました」

「W800」プロジェクトリーダー(開発責任者)の菊地秀典さん(川崎重工業株式会社モーターサイクル&エンジンカンパニー)

 ホイールサイズや各部の変更にともない車体構成を最適化し、足まわりも強化。前輪ブレーキはディスク径を300mmから320mmに拡大し、後輪ブレーキは機械式リーディングトレーリング(ドラム式)だったところを270mmローターをセットするディスク式にグレードアップしています。

 新型「W800」は乗り手が心地よさを感じる音や、楽しさを感じる操縦性を重視した開発がなされています。また、ABSを標準装備して安全性を高めるとともに、よりスポーティなライディングを実現しているのでした。

 新型「W800」は、排気量773ccの空冷並列2気筒エンジンを搭載します。価格(税込)は「W800ストリート」が99万3600円、「W800カフェ」が111万2400円です。

【了】

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Writer: 青木タカオ(モーターサイクルジャーナリスト)

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。自らのモトクロスレース活動や、多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク技術関連著書もある。

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