カスタムバイクに不可欠なエキゾースト・カスタム 多種多様に広がる奥深き世界とは

ショットガンにトランペット! ユニークな呼び名がつけられたエキゾーストパーツたち

●ショットガンマフラー
 エキゾーストのレイアウトが“人がショットガンを構えた時の腕の形に似ている”ことから、通称でショットガンと呼ばれるタイプです。ドラッグパイプが基本ですが、ハーレーが純正で採用するようにテーパードタイプやターンナウトエンドなどと組み合わせるケースもあります。またマフラーエンド部の斜めの切り口の形状はスラッシュカットと呼ばれています。

●ターンナウト
 エキゾースト・エンド部が車体の外側を向いているマフラー全般を指す名称です。写真のような二本出しは勿論、左右二本出しのデュアルマフラーなどでも用いられることがあります。

ターンナウト

●テーパードマフラー
 マフラーのエキゾーストパイプ差し込み口とエンド部が名前のとおりテーパー(先細り)形状となったマフラーです。ハーレーにおいては、1980年代の純正やヘリテイジなどの現行モデルでも採用されており、良い意味でアクのないデザインゆえ様々なスタイルの車両にマッチします。

●トランペットマフラー
 文字どおりエンド部がトランペット形状になったマフラーです。メーカーによってはメガホンマフラーやヴェース(花瓶)サイレンサーなど名称が異なりますが、基本的にはトランペットと呼んだ方が無難でしょう。二本出しやアップスゥイープ、2in1のエキゾーストパイプなどカスタムの世界では様々なバリエーションが多く見受けられます。

●アップスウィープ
 エンジンから車体リアエンドに向かってエキパイがUPする形状のマフラーです。映画「イージー・ライダー」のパンヘッド・チョッパーに装着されていたことからもお分かりのとおり、チョッパーの定番中の定番となっています。フィッシュテール(写真のものは厳密にいえばフレイムス(炎)パターンと呼ぶべきかもしれません)やトランペットと組み合わせるのが一般的です。

アップスウィープ

●ポーカーパイプ
 リアアクスル付近を取り回すセンター出しのドラッグパイプでマフラーエンドが揃ったものはポーカーパイプと呼ばれます。車体後部、リアタイヤのエンド部まで伸びたエキゾーストパイプ長が特徴です。基本的にはスラッシュカットやターンナウトではなく、エンド部をストレートに切り揃えたような形状のものをいいます。

●ヘルベント
 1990年代にチョッパー業界を席巻したアメリカの「ウエストコーストチョッパーズ」などが製作した“ネオチョッパー”によく見られたタイプのマフラーです。特徴としては、あくまでもエキゾーストパイプは短く、緩やかに垂れ下がったような形状となっており、エンド部はスラッシュカットになっているものが定番です。
 
 直訳すると“地獄の曲げ”という物々しい名称となっています。ネオチョッパーは勿論、先進的なカスタムである“ユーロスタイル”にも似合います。

●ヘッダース(2in1)
 エキゾーストパイプが集合し、マフラーエンドで2in1となったマフラーですがエンド部が直線的なストレート状になったものを一般的にアメリカンカスタムの世界ではヘッダースマフラーと呼びます。コーナリングでのバンク角を稼ぐ為にリアエンドが跳ね上がったスポーツタイプのマフラーは単純に2in1と呼ぶケースが多いようです。
 
 ヘッダースに関して言えば純正でも1977年に登場したハーレーの初代ローライダーで採用されており、そのデザインをモチーフにしたサンダンス製ローライダーヘッダースや、アメリカのサンダーヘッダーなども名のとおりヘッダースにカテゴライズされます。

●フラットトラックタイプ
 アメリカで行われているレースであるダートトラック(現地ではフラットトラック)のレーシングバイクに装着されたタイプのアップマフラーです。ハーレーのレーシングマシンであるXR750になぞらえ、片側二本出しでアップタイプとなったものが一般的ですが、エンド部がサイレンサー状になったブームボックスタイプも存在します。基本的にはダートトラックスタイルやハーレーのスポーツスター・カスタムにマッチするマフラーです。

●デュアルマフラー
 1970年のH-D純正FLHから採用された左右二本出しのエキゾーストパイプです。ドラッグパイプやアップスゥイープも形状的にはエキパイ二本出しですが、H-Dカスタムの世界では写真のような左右二本出しのものを一般的にはデュアルマフラーと呼びます。ツアラーカスタムはもちろん、車体から飛び出るくらいの長さのものは、チカーノ(メキシコ系アメリカ人)たちの中で広がった“チョロスタイル”のカスタムで多く見られます。エンド部はフィッシュテールやターンナウト、シガータイプを合わせるのが一般的です。

※ ※ ※

 ここで紹介した以外にも、エキゾースト・カスタムにはまだまだ多くのタイプが存在しています。乗り手の好みやカスタムのスタイル似合わせて自由自在に組み合わせ、カスタム・ライフを満喫してみてはいかがでしょうか。

【了】

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Writer: 渡辺まこと(チョッパージャーナル編集長)

ハーレーや国産バイクなど、様々な車両をベースにアメリカン・テイストのカスタムを施した「CHOPPER」(チョッパー)をメインに扱う雑誌「CHOPPER Journal」(チョッパージャーナル)編集長。カスタム車に限らず、幅広いバイクに対して深い知識を持つベテラン編集者。

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