税込み20万円を切る圧倒的低価格!! 「GP125i」でシェア拡大目論む台湾KYMCO(キムコ)

気軽に乗れて機動性、経済性に優れる人気の原付二種スクーターの選択肢は日本ブランドに限りません。欧州で高い人気を誇る台湾ブランド「KYMCO(キムコ)」もあるのです。

スズキ「アドレス」の牙城、崩せるか!?

 原付一種(排気量50cc)のように、時速30km規制や二段階右折の必要がない原付二種は、保険もファミリーバイク特約で加入できるなど経済性にも優れ、とても人気の高いカテゴリです。

KYMCO「GP125i」に乗る筆者(青木タカオ)

 その激戦区で、人気ナンバー・ワンを絶えず争うのがスズキ「アドレス110」と「アドレス125」という強力な“アドレス・ツートップ”の布陣です。信頼性が高く燃費の良いエンジン、そしてなんといってもその価格、「アドレス110」は税込み21万3840円、「アドレス125」でも22万1400円というリーズナブルさが魅力となっています。

 そんななか、台湾ブランド「KYMCO(キムコ)」からリリースされている「GP125i」は、超破格ともいえる税込み18万3600円ですから、強烈としか言いようがありません。「キムコ」って、いったいどんなメーカーなのでしょうか?

実用性重視の味付けで走りも軽快

 なにはともあれ、乗ってみなければわかりません。走り出してすぐに、エンジンはなかなかパワフルで、実用性を重視した味付けだということがわかります。公式スペックを見ると、最高出力6.5kW(8.8 PS)/7,000rpm、最大トルク9.1N・m/6,000rpmで、「アドレス125」の6.9kW(9.4PS)/7,000rpm、10N・m/6,000rpmに及びませんが、弟分の「アドレス110」の6.5kW(8.8 PS)/7,750 rpm、8.6N・m/6,250rpmに匹敵します。

スポーティなデザインのKYMCO「GP125i」

 内径×行程が52.4×57.8mmと、トルク型のロングストローク設計。スタートダッシュが鋭く、加速性能も上々です。

 足まわりは前後10インチサイズの小径ホイールで、シート高は745mmに抑えられていています。座席前端部が絞り込まれて足着き性も良好。ハンドリングも軽快で、普段使いのスクーターとして走りの性能は申し分ありません。スタイルも日本製スクーターと似ていて、無難に街に馴染みそうです。

幅広いプロダクトレンジで堅調な実績を誇る「KYMCO(キムコ)」

「キムコ」というブランドは、社名である「Kwang Yang Motor CO.,ltd.」の頭文字に由来します。ルーツは台湾南部の高雄市で創立した「光陽工業」にあり、1964年に本田技研工業と技術協力契約を締結し、台湾国内向けにホンダブランド製品の製造と販売を開始しました。

まるでウイングのようなデザインのリアキャリアが印象的

 1992年にキムコブランドが設立され、スクーターを中心にレジャーや農業用のATVやUTV、都市生活者用の電動アシスト自転車、シニアカーなどのパーソナルモビリティ、さらに発電機など製品は多岐に渡ります。現在、キムコ製品の年間販売台数は122万台に至るまで成長を遂げました。

 2019年現在、105の国と地域で販売され、100人当たり65台以上という世界一のバイク普及率を誇るバイク大国である台湾では、ヤマハやSYMを抑えて新車販売台数16年連続第1位、シェア率40%以上を誇っています。

 世界的に見ても、スクーター販売のシェアはスペイン(125cc以上スクーター)でトップ、イタリア(50cc以上スクーター)で3位と好調です。

 日本でも、キムコジャパンが2015年5月に設立され、同年12月よりスクーターを販売開始。東京湾岸エリアに自社パーツセンターを構え、全国へ純正部品を発送しています。

前輪ブレーキはキャリパとディスクの縁が真っ赤に塗装されスポーティさを演出

 今後、日本でどうシェアを伸ばしていくか目が離せません。とくに競争激しい「原二」クラスで売上げを伸ばすようなら、日本メーカーにも驚異となるでしょう。販売網の拡大が急務ですが、キムコジャパンによると、取扱店も増加の一途を辿っているとのことです。

 あらためて、KYMCO「GP125i」の価格(税込)は18万3600円です。

【了】

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Writer: 青木タカオ(モーターサイクルジャーナリスト)

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。自らのモトクロスレース活動や、多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク技術関連著書もある。

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