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大排気量車に負けない強烈なインパクト! 徹底的に手を加えたホンダ「DAX」ベースのチョッパーの正体とは

2019年8月18日に神戸で開催された『ニューオーダーチョッパーショー』では、様々なチョッパーが展示されました。その中の一台であるホンダ「DAX」チョッパーは大型モデルに負けない存在感を放っていました。

神戸ニューオーダーチョッパーショー、ビルダーズチョイスで2位に輝いたDAXチョッパー

 去る2019年8月18日に兵庫県神戸市にある神戸国際展示場3号館で『ニューオーダーチョッパーショー(以下NOCS)』が開催されました。近畿エリアのショップが手掛けたチョッパーを中心に、数多くのカスタムバイクが展示されるこのショーでは例年、出展者同士の投票によってアワードの順位が決定する『ビルダーズチョイス』を採用しています。

一品もののリジッドフォークを装着することで本格的なロングフォークスタイルとなったホンダ「DAX」チョッパー。ヘッドライトはCGC製を装着します。

 これまでのNOCSを振り返ると、アワードを獲得したバイクはハーレーダビッドソンをベースにしたものが中心でした。しかし、2019年のNOCSでビルダーズチョイス第2位となった兵庫県明石市のショップ「モータースクエア・ラット」による一台では、ベースにホンダの小排気量車である「DAX(ダックス)」を使用。その素材の良さを活かしつつ、極上のチョッパーに仕上げられています。

 ビルダーの長谷川徹氏によると素材の年式は1975年で、その車両のTボーンフレームのプレスラインを削り取った上で溶接を施し、スムージング(表面をなめらかにする処理)。

 全長1365mmのホンダ「モンキー」に対して全長1510mmというボディサイズの「DAX」は、胴長短足の狩猟犬“ダックスフント”を連想させることからモデル名が付けられていますが、その特徴的なシルエットが前述の処理によって見事に強調されています。また、車両オーナーであるホールナイン・ペイントショップによるフレイムス・ペイントも絶妙です。

製作者の「モトスクエア・ラット」長谷川徹氏。こうして見ると車体のコンパクトさが際立ちます。

 その美しく仕上げられた車体のフロント周りには、一品もので作り上げたリジッドフォークを装着し、1970年代のチョッパーらしい『腹上がり』なスタイルを実現しています。

フロント同様に前後をワンオフ(一品もの)で製作したホイールにおいては、フロントにスクーター用の10インチ・リム、リアにミツオカ自動車のミニカー用8インチ・リムを使用することで、往年のインベーダー・ホイール的なデザインをミニバイクのサイズで再現しました。

 また、あたかもモノサス仕様であるかのように見えるリアのスイングアーム周りは、ピポッド下側に板状のプレートを溶接した上でスムージングを施したリジッド仕様。この箇所は長谷川氏曰く、兵庫県神戸市にあるエースモーターサイクルのハーレー・カスタムで見られた手法に敬意を込め、参考にしたとのことです。

 こうして全体を整えた上で、この一台では70ccのエンジンを、ホンダ「CB400F」のピストンを使い88ccまでボアアップ。長谷川氏によるとカブ・モンキー系の横置きエンジンでは昔から行われてきた定番の手法とのことです。

エンジンは1975年式ホンダ・ダックス70にCB400Fのピストンを組み込み、88ccへボアアップ。ファンネルに施されたペイントもセンスを感じる仕上がりです。

 ちなみにヘッドライトやテールランプも、往年の『カミナリ族』の時代から用いられてきたCGC製の灯火類とのことで、ここもマシンのレトロな雰囲気を強調します。その他、ディテールに目をやってもフロントフォークとシンクロするような角度でセットされたアップスウィープマフラーや、白系のカラーリングで統一された大神戸共栄圏製グリップと一品もののシートのコンビネーションも製作者の高いセンスを感じさせます。一台のチョッパーとして見ると、そのバランスや完成度の高さは見事というほか無いでしょう。

 毎年、多くのバイクが出展され、西日本エリアを代表するインドア・カスタム・ショーであるニューオーダーチョッパーショーですが、現実的に会場で飾られるほとんどのマシンが大排気量車のハーレーとなっています。しかし、本来、『チョッパー』とはベース車両が何であるかを問われるべきではありません。評価されるべきは作り手の純然たる創造性です。

 2019年、元号が令和となってから初のチョッパー・ショーで、この「モータースクエア・ラット」によるミニ・チョッパーが同ショーに於いてベスト3の一角を占めたことは、その事実を証明する出来事といえるのではないでしょうか。 

【了】

小排気量でも超本格的! ホンダ「DAX」チョッパーの画像を見る

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Writer: 渡辺まこと

ハーレーや国産バイクなど、様々な車両をベースにアメリカン・テイストのカスタムを施した「CHOPPER」(チョッパー)をメインに扱う雑誌「CHOPPER Journal」(チョッパージャーナル)編集長。カスタム車に限らず、幅広いバイクに対して深い知識を持つベテラン編集者。

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