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同じ「原付」でも原付免許で原付2種のバイクは乗れない? 2つの法律にある別々の区分とは?

排気量125ccを境界に、バイクで自動車専用道路を走れないケースがあります。バイクには「道路運送車両法」と「道路交通法」という2つの法律が関わっており、その区分によりいくつかの違いがあります。

バイクの車種と免許の区分は混同しがち?

 バイクの車種の呼び方と免許の区分は複雑です。例えば「原付免許」があっても「原付2種」と呼ばれるバイクは運転できません。また、125ccを境界に、自動車専用道路を走ることができる、できない、という違いがあります。

排気量が50cc以上あっても125cc以下のバイクは「原動機付き自転車」に区分される(スズキ・アドレス125)

 それは「道路運送車両法」と「道路交通法」という2つの法律に関係があります。

●道路運送車両法におけるバイクの区分

 道路運送車両法は主に、自動車、軽車両、原動機付き自転車を製造、保有するうえでのルール、と表現できます。ここで2輪車は、エンジンの排気量によって「第1種原動機付自転車」「第2種原動機付自転車」「2輪の軽自動車」「2輪の自動車」の4種類に分けられています。

・「第1種原動機付自転車」排気量50cc以下
・「第2種原動機付自転車」排気量50cc超125cc以下
・「2輪の軽自動車」排気量125cc超250cc以下
・「2輪の自動車」排気量250cc超

 区分と名称をよく見ていくと、125ccを境界にして「自転車」と「自動車」に分けられていることに気が付きます。125cc以下のバイクのナンバープレートは市区町村、125ccを超えるバイクのナンバーは運輸局が発行することも大きな違いです。

排気量が125ccを超えるバイクは「2輪の軽自動車」という区分になる(ヤマハ・NMAX155)

 また、高速道路を含む自動車専用道路で走行ができるのも125cc超のバイクです。「自動車専用」とある道路であれば、「自転車」とされる125cc以下のバイクは通行できず、「自動車」である125cc超のバイクが走ることができるのも納得です。

 車検についても道路運送車両法に規定されていますが、車検があるのは250cc超ということと、250cc超が2輪の「自動車」に分類されることに合致しています。

●道路交通法におけるバイクの区分

 一方、道路交通法とバイクの関わりは、公道を2輪車で利用するうえでのルール、と表現できます。公道を利用するうえで運転免許は必要不可欠なもののひとつで、ここで2輪車の免許は「原付免許」「普通二輪免許」「大型二輪免許」の3種類です(条件については後述)。

・「原付免許」排気量50cc以下
・「普通二輪免許」排気量400cc以下
・「大型二輪免許」排気量に制限なし(AT限定は650cc以下)

 この区分を見ていくと、道路運送車両法で「第2種原動機付自転車」と区分されていても、エンジンの排気量が50cc超125cc以下であるため、道路交通法では「普通自動二輪車」に分類され、必要な運転免許も「普通二輪免許」が必要になります。

 また、道路運送車両法では125cc、250ccを境界として呼び名が変わりますが、道路交通法での免許区分は400ccに境界があり、400cc以下ならば「第2種原動機付自転車」「2輪の軽自動車」「2輪自動車」のいずれでも「普通二輪免許」で運転できることになります。

 2輪の免許の種類としては前述の3種類ですが、現在、普通二輪免許には125ccまでの「小型限定」として取得することも可能です。ちょうど道路運送車両法でいう「第2種原動機付自転車」が運転できる免許になり、人によっては「原付2種免許」と呼んでしまう人もいるようです。

 なお、教習所や運転免許試験場で取得できる免許は、普通二輪小型限定を含めて4段階、さらに原付以外は4輪の普通免許と同様の「AT限定」があり、バイクのための免許は実質7種類ということになります。

2つの法律で別の区分があることに理解を

 冒頭で触れたように「原付免許」を持っていても「原付2種」のバイクが運転できない件は、2つの法律の区分の違いによるものです。名称が似ているため、2つの法律の違いはよく理解しておいたほうがよさそうです。

幹線道路のアンダーパスやオーバーパスなど、原付は走行不可とされる場所もある

 とくにバイクに乗るときは、運転するために必要な免許があるか、また、そのバイクはどのような道を走行できるかなど、事前に確認すべきでしょう。

 例えば125ccのバイクで高速道路に入ってしまった場合は「通行禁止違反」で反則金となってしまいます。

 もっと注意したいのは、免許の範囲と罰則です。125ccまでのAT小型限定の普通二輪免許を持っている人が、排気量400ccのMTのバイクを運転すると「免許条件違反」で反則金となります。

 しかし「原付免許」を持っている人が70ccの「原付2種」のバイクを運転してしまった場合は「無免許運転」となり、免許の取り消しや裁判を受けて罰金刑を受けるなど、非常に重い処分になります。

 同じバイクでも、場合によっては2つの法律による別々の区分によって混乱してしまうかもしれません。違いはしっかり理解しておくと良いでしょう。

【了】

2つの法律による別々のバイク区分とは?

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