「YAMAHA MW-VISION」は、日本の伝統や精神を取り込み人や景色に調和するデザインに仕立てられたコンセプトモデル【TMS2019】

ヤマハは、東京モーターショー2019において、LMWテクノロジーを採用した「YAMAHA MW-VISION」が出展されました。丸みを帯びた外観デザインやインテリアについてデザイナーにお聞きました。

日本の街に生える繭、螺鈿を自ら張り込んだ理由とは?

 ヤマハは、東京モーターショー2019において、LMWテクノロジーを採用した「YAMAHA MW-VISION」を出展しました。ヤマハの音響システムとヤマハ発動機が手を組み作り上げた「音と光による人とモビリティのインタラクティブなコミュニケーション」などを提案するコンセプトモデルです。

LMWテクノロジーを採用した「YAMAHA MW-VISION」

 LMW技術を用いた次世代パーソナルモビリティYAMAHA MW-VISIONについて、デザイン本部フロンティアデザイン部 先行デザイングループの永田智美さんにお聞きしました。

――「YAMAHA MW-VISION」デザインのポイントは?

 デザインのポイントは沢山ありますが、大きなテーマは「インタラクティブコクーン」です。繭(まゆ)で人を包み込むというのが大きなポイントになっており、包み込むことで音と光がよりインタラクティブにマシンと人が一体化するところがポイントです。

デザイン本部フロンティアデザイン部 先行デザイングループの永田智美さん

 スピーカーとインテリアにはLEDを配置し、スピーカーはヤマハ株式会社さんの3DViReal(バイリアル)という機物やサウンドキューを使って立体的な音を作り込み、エクステリアの意匠に関しては螺鈿を使っています。

 都市に生えるデザインとかカラーリングとして螺鈿(らでん)を入れただけではなくて、京都みたいな古い街並み、人と街が調和して乗る人だけではなく、YAMAHA MW-VISIONを見る人にも心地よさや安心感を与えることができるカラーリングとして螺鈿をいれています。

 日本人の伝統工芸の精神に基づく手法を最初から入れ込みたいと思っていました。どこの景色に映えるか調和させることができるのか考えながらカラーリング、雰囲気を表現しています。

ヤマハ株式会社の音響機器をYAMAHA MW-VISIONに装備

 キャノピーは風雨などを防いでくれ、バイクに乗る時に女性は跨ったりするので服装も限られてしまいます。必ずお尻からスムーズに乗れるようにしたいという思いもあり、車高も一番下げられるところまで下げて、スカートでも乗り込むことができるようにしました。

 繭型にしたことで女性でも安心して守ってくれる新しいモデルをデザインしました。

――光沢のある塗装について

 塗装は、街に美しく調和させるために七色に変化させています。白のボディや黒いホイールも七色パールの塗装で角度により色が変わります。塗装は和のテイストを感じられるようにパールの発色を抑えています。

――螺鈿や独特なタイヤを入れた理由

 最初の提案時から螺鈿を使うと決めていました。タイヤのパターンもよく見るとフォルテッシモと五線譜のパターンです。ストレートに走る時は五線譜でまっすぐ走り、リーンするコーナリング時はフォルテッシモの音楽を奏でるように走れるというメッセージも込めてタイヤパターンも作っています。

 リーニングを楽しんでもらいたいいですね!

ヤマハらしい遊び心満載のタイヤや螺鈿を張り込み磨き上げた技術は一級品

 ――螺鈿は職人さんが貼っていったのですか?

 2週間で螺鈿を張り込み磨きました。職人ではなく一から塗装の人たちにお願いし、一緒に螺鈿の貼り付けはデザイナーも入り、一枚一枚ピンセットで貼りました。螺鈿の大きさもハンマーで割り、ちゃんと調整してグラデーションになるようにしました。

 ――デザイナーとしてYAMAHA MW-VISIONのカッコよく見える角度は?

 リーンして斜め45度、リアビューの方がインテリア空間もすごくこだわりのポイントなのでこの位置ですね。新たなインテリア空間の提案でもあるので、ハンドルもバーハンドルなんですけど、ただのバーに見えない作りになっていたりとか、スピーカーシステムも乗り手に直接伝わるようなスピーカーが積まれていたりして、新しいインテリア空間の提案にもなっています。

リーンした車体をリア後ろ斜め45度が最高にカッコよく見る角度

 ――YAMAHA MW-VISIONを一言でいうと

 インタラクティブコクーンです。

 ※ ※ ※

 YAMAHA MW-VISIONは、「人の感性に寄り添うモビリティ」としてロボティクス技術とモビリティ技術が融合するコンセプトモデルです。日本の街並みに将来溶け込むYAMAHA MW-VISIONが誕生するのが楽しみになります。

【了】

YAMAHA MW-VISIONの画像を見る

画像ギャラリー

最新記事