高速道路に乗れるからバイク仲間が増える!? スズキ「ジクサー150」なら先輩たちのツーリングに誘ってもらえる!!

前後17インチの足まわり、つまりフルサイズの車体に排気量154ccの空冷単気筒エンジンを搭載。税込み車体価格35万2000円というリーズナブルさが際立つ魅力となっているスズキ『ジクサー150』に、バイクジャーナリスト青木タカオが乗ってみます!!

若年層をメインターゲットにしたジクサー150

 “GIXXER(ジクサー)”はスズキ・スポーツモデル『GSX』のニックネームで、長い間、海外でこう呼ばれ親しまれてきましたが、車名として正式に採用。日本ではGSXとジクサーは別モノですが、GSXをジクサーと呼んでいる英語圏のエリアでは、両方ともジクサーとなりますから、もしかしたらややこしいのではないかとチョット心配だったりします。

エントリーモデルとしての役割を担う『ジクサー150』に試乗

 日本のラインナップでは『ジクサー250』と『ジクサー150』、軽二輪枠に2つも“ジクサー”が存在し、さらに『GSX250R』もあります。『ジクサー250』のフルカウルバージョン『ジクサー250SF』も設定され、ジクサーだらけではありませんか。

 その中で『ジクサー150』はフルカウル版がなく弟分的な存在ですが、じつは2020年3月に国内導入した『ジクサー250』より3年早い2017年に初期型がデビュー。150の方が先に誕生しているのです。製造はインドでおこなわれ、現地では13ものバイクアワードを受賞しました。日本では若年層をメインターゲットとし、エントリーモデルとしての役割は、よりリーズナブルな『ジクサー150』がより強くなります。

「そんなに排気量を刻まなくても……」なんて声が聞こえてきそうですが、154ccと249ccだと排気量差は1.5倍以上もあり、さらに『ジクサー250』はちょっと凝った油冷エンジン。車体価格(税込み)は35万2000円と44万8800円で、その差は9万6800円。若者たちにとっては、大きな差となるでしょう。

150の魅力をじっくり考えてみる

 というわけで、エントリーモデルとしての役割を担う『ジクサー150』にもっと注目していきますが、まずエンジン。空冷単気筒SOHC2バルブは最高出力14PS/8000rpmで、『GSX-S125』の水冷単気筒DOHC4バルブの15PS/10000rpmにスペックで負けていますが、決して非力さはなく、100km/h巡航もこなしてしまう実力の持ち主だから驚きます。

SOHC2バルブ空冷単気筒エンジンは最高出力14PS/8000rpm

 では、「GSX-S125でいいではないか」と言われそうですが、150の強みは軽二輪枠なので高速道路も走ることができることです。もちろんランニングコストは原付2種にかないませんが、『ジクサー150』の35万2000円という価格はじつに驚異的で、『GSX-S125』(36万800円)より低価格なのです。

「高速道路は絶対に走らない」と割り切れるなら、125ccモデルの経済性は魅力ですが、エントリーユーザーがツーリングも街乗りもすべて1台で賄うとなれば、高速道路に乗ることができるというところはかなり強みとなるでしょう。

 先輩ライダーたちにツーリングに誘われれば高速道路も走るでしょうし、一般道オンリーとなれば一緒に走るバイク仲間や行動範囲までもが限られてきてしまうのです。そういう意味では、『ジクサー250』(26PS/9,000rpm)と比較すれば当然パワーで劣りますが、行動をともにすることはできてしまいます。極端な話ですが、もし仮に『GSX-R1000R』がいても、「サービスエリアで待っていてください」と、そのツーリンググループについて行くことができるのですから、バイク仲間との交流関係も広げていけるのです。

装備重量139kgの軽量な車体は、ハンドリングも軽快

 ハンドリングも軽快でクセがなく、装備重量139kgという軽さも武器。軽量なライトウェイトスポーツとする『ジクサー250』より、さらに15kgも軽く押し引きで苦労することもありません。シート高も795mmと低く、足つき性に優れることもビギナーや小柄な人には心強いでしょう。

 軽量コンパクトながらフロント100/80-17、リヤ140/60R17の足まわりを持ち、フルサイズボディを操るのに慣れるにはうってつけ。『ジクサー250』(フロント110/70R17、リヤ150/60R17)よりタイヤ幅は1サイズ細くなっています。

エントリーユーザーのバイクライフを豊かにする!

 メインターゲットである若年層に向けて、乗り味があぁだこうだより重要だと思ったので、『ジクサー150』を手に入れると「なにができるか」を考えてみました。自分もそうでしたが、エントリーユーザーにとっては、バイクでツーリングに出掛けることにまず感動するはずで、高速道路で一番左の走行車線で大型トラックの後ろ姿を見ながら走り続けたり、ワインディングで後続車が来たら道を譲ってまた走るのも、決して苦ではないでしょう。

メインターゲットである若年層にはエントリーモデルの『ジクサー150』でバイクライフの楽しさを味わっていただきたい

 バイクライフを少しでもイージーにスタートできるようにと軽二輪枠に『ジクサー150』を設定したスズキに賛同でき、称賛の拍手をおくりたいです。ぜひ多くの若い人やエントリー層が、『ジクサー150』でバイクの素晴らしさを知っていただきたいと思います。

【了】

【画像】スズキ「ジクサー150」を見る(10枚)

画像ギャラリー

Writer: 青木タカオ(モーターサイクルジャーナリスト)

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。自らのモトクロスレース活動や、多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク技術関連著書もある。

最新記事