レーシングドライバーは「運転適性」に欠けている? ~木下隆之の、またがっちゃいましたVol.75~

レーシングドライバーの木下隆之さん(筆者)は、運転免許証更新の際に「運転適性」に欠けていると言います。どういうことなのでしょうか?

運転免許証の更新で、恒例となっているヒトコマ

 運転免許証の更新は定期的にやってくる。有効期限はその人がどのような運転をしてきたによって異なるが、いずれにしても、運転免許証更新のためには、講習を受けなければならない。

更新の際に受講する講習時間と費用は一律ではない。「優良運転者講習」は時間も短く費用も安く済む

 定期的に安全運転講習を受けなければならない理由は、たびたび改訂がなされる道路交通法を学ぶことがひとつ。知らぬ間に、道路交通法が改訂されていることがある。

 それから、講習のお決まり事として動画がある。ひき逃げで家族が悲しむ動画や、刑務所暮らしの厳しさを表す動画などは「違反運転者講習」の定番だが、違反をしたわけではない「一般運転者講習」はそれほど悲惨な内容ではなく、穏やかなストーリーだった。それでも2年か3年に一度は「やったらやばいぞ」の動画を見せておくべき、と抑止的理由による悲劇のドラマなのである。

 そしてつい笑ってしまったのが「運転適性検査」である。運転に際して自分の行動や性格が適しているのか否かを「YES/NO」の簡単なアンケート形式で露わにしようというものだ。それがまた、あからさまなトラップや「そんなんねーだろ」的な設問まで、様々なのである。

「正直に答えなさい」

 教官らしき人がそう言うから、僕(筆者:木下隆之)はずぶずぶとハマっていくのを承知で回答していった。更新のたびのお約束である。

問「速度を出すと気持ちいい」

答「YES」

問「抜かれるとイラッとする」

答「YES」

問「運転はうまいと思っている」

答「YES」

問「すぐに抜きたくなる」

答「YES」

2020年シーズンは『BMW Team Studie』のスポーティングディレクターを務めた筆者(木下隆之)

 レーシングドライバーという人種の運転適性は、決定的に欠けているようだ。これがプロのライダーだったらどうなっちゃうのだろう?

【了】

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Writer: 木下隆之

1960年5月5日生まれ。明治学院大学卒業後、出版社編集部勤務し独立。プロレーシングドライバーとして全日本選手権レースで優勝するなど国内外のトップカテゴリーで活躍。スーパー耐久レースでは5度のチャンピオン獲得。最多勝記録更新中。ニュルブルクリンク24時間レースでも優勝。自動車評論家としても活動。日本カーオブザイヤー選考委員。日本ボートオブザイヤー選考委員。

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