どこでも走れるタフなヤツ? イタリアブランド「MASI」のクロモリフレームを採用したグラベルロード

イタリアの自転車ブランド「MASI(マジー)」には、親しみやすいグラベルロード向けのモデル「TAVOLO(タボロ)」シリーズがあります。どのような特徴があるのでしょうか。

競技ではなくファンライド向けに、親しみやすいマジーの「タボロ」

 1949年にイタリア人のファリエロ・マジー氏が起こしたイタリアの自転車ブランド「MASI(マジー)」は、現在は新しい資本により、その伝統を受け継いで生産が続けられています。

MASI「TAVOLO GRX」(2021年型)。700×40cというボリュームのあるタイヤのおかげで砂利道や林道などでも安定した走りが可能

 ラインナップは主にミニベロやシングルスピードなど、比較的ポップなアーバンバイクの比率が高く、MASIのイタリアンブランドらしいエンブレムと相まって、ファッショナブルで親しみやすい世界観を作り出しています。

 そして現在のトレンドでもある「グラベルロード」にも着手しており、なかでもスチール製フレームの「TAVOLO(タボロ)」は走りの幅が広く、使い勝手の良いモデルとなっています。

 スチールと言っても、クロムモリブデン鋼という高級な合金を用いています。通称「クロモリ」を用いたフレームは、非常に優れた重量剛性比で錆びにくく、加工、溶接も容易という自転車フレームに最適な素材です。軽量化のため、その気になればチューブの肉厚を0.3mmくらいまで薄くすることもできますが、当然凹みやすくなります。

 この優れた素材を用いて、さらに軽量かつ振動の吸収に優れたカーボン素材のフロントフォークを組み合わせることで、上質な乗り心地を実現しています。

 ダボ穴(ねじ穴)も多く、キャリア(荷台)やフェンダー、サイドバッグや給水用のボトルなど、多くの付属品を搭載することもできるので、目的に応じたアレンジが容易なのも嬉しいところです。

堅牢で軽量なクロモリ鋼フレームを採用。フルカーボンフォーク(GRX)は非常に軽量で快適な乗り心地

 27インチ×40mmというボリュームのあるタイヤを標準装備しているので、ダート路面も難なくこなすことができます。舗装路を走るときには細身のタイヤに交換することも可能。走る場所に応じてチョイスすることで走行フィールドの幅も広がり、ライドがより楽しくなるでしょう。

 パーツのグレードによって2機種をラインナップしており、上位モデルの「TAVOLO GRX」はコンポーネントにシマノ製のグラベル専用GRXを装備し、フロントのギアは2枚、リアホイールのギアが11枚の22変速です。

 お求めやすい設定の「TAVOLO Tiagra」は、シマノ製のスポーツ入門用コンポーネント「Tiagra(ティアグラ)」にフロントのギアが2枚、リアホイールのギアが10枚の20変速となっています。

 いずれも、もっとも軽いギアは30×34T(0.88)と、ギア比1以下なので、きつい上り坂があっても軽快に走れるでしょう。ギア比はクランク1回転あたりのホイールの回転数のことなので、比率が1以下だとクランクの回転数の方が早い=軽いギアということになります。

 また、TRP製ハイブリッド油圧式ディスクブレーキを採用しており、天候に左右されにくい制動力を発揮、軽いブレーキタッチで握力の弱いライダーでも操作性が良いのが特徴です。

 完成車のみの販売で、価格(消費税10%込み)は「TAVOLO GRX」が25万1900円、「TAVOLO Tiagra」が21万8900円となっています。

 ロードレースなどの競技ではなく、日常に近いファンライドを楽しみたい向きには、こうしたバイクは走りの幅が広く、使い勝手が良いのではないでしょうか。

【了】

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Writer: 山本健一

サイクルジャーナリスト(人力バイクのほう)。ジャーナリスト歴20年、自転車競技歴25年の公私ともに自転車漬け生活を送る。新作バイクレビューアー、国内外レースイベントやショーの取材、イベントディレクターなど、活動は多岐にわたる。

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