withコロナ時代のショーが幕開け 3年ぶりの大阪&東京モーターサイクルショーのコロナ対策

2020年から2年連続でコロナ禍の影響により中止となってしまった大阪・東京・名古屋モーターサイクルショーですが、2022年は3年ぶりの開催となりました。大阪と東京で開催された、Withコロナ時代のショーの様子をお伝えします。

大阪と東京は無事閉幕、次は名古屋が3年越しの初開催

 2020年から2年連続でコロナ禍の影響により中止となってしまった大阪・東京・名古屋モーターサイクルショー。初陣を飾る大阪モーターサイクルショーの開催日は2022年3月19日から21日で、残念ながら延長となった「まん延防止等重点措置」の期間と重なってしまいました。しかし、ガイドラインに則った感染拡大防止対策を行ないながら、インテックス大阪で無事開催されました。

大阪モーターサイクルショーでの「カワサキ」ブースの様子。入場規制を行ない、フロアに貼られたソーシャルディスタンスの目印のテープはカワサキらしいグリーンだった
大阪モーターサイクルショーでの「カワサキ」ブースの様子。入場規制を行ない、フロアに貼られたソーシャルディスタンスの目印のテープはカワサキらしいグリーンだった

 また、東京モーターサイクルショーは「まん防」の期間が明けた3月25日から27日に東京ビッグサイトで開催されました。

 今回はもともと「密」を避ける狙いから、開催ホールを増やしたり、通路を広く取ったり、また大阪ではステージイベントを中止するなど様々な対策が施されました。

 大阪モーターサイクルショーではwithコロナ時代の対策で大きく変革させたこととして、紙のチケットが廃止されたことが挙げられます。QRコードによる「日にち別定員制の電子チケット」が導入され、入口ではスマートフォンの画面またはあらかじめプリントアウトしたQRコードを提示することとなりました。またコロナ接触確認アプリCOCOAの登録のお願いもあり、入口ではスマホを確認する来場者の姿が目立ちました。

入口では連絡先の登録や新型コロナ接触通報アプリCOCOAのダウンロードが推奨され、スマホを操作する来場者が立ち止まっていた(大阪)
入口では連絡先の登録や新型コロナ接触通報アプリCOCOAのダウンロードが推奨され、スマホを操作する来場者が立ち止まっていた(大阪)

 入退場口の混雑を避けるため、以前は1カ所に集約されていた入口は各館ごとに設けられました。それだけでなく、各館を行き来する人の往来もできるだけ接触を少なくさせるため、導線を区切る柵を設けたり、路面にソーシャルディスタンスを促すステッカーが大量に貼られていました。

 入場者数をあらかじめ制限したものの、とくに人気が高い日本の4メーカーブースは初日から混雑。まるでテーマパークのアトラクションのように柵で区切りつつ、ブースの入場自体を制限し、各所で人の列ができていました。長いところでは1時間待ちや90分待ちなどの札が掲げられることも。展示バイクにまたがるにも整列をさせる徹底ぶりで、昼ごろの一番混雑する時間帯では、そもそもブースへの入場をさせないという措置が取られることもありました。

国内4メーカーではブースそのものを区切って入場規制を行ない、長いところでは待ち時間90分、それ以上は列に並ばせないようにしていた(大阪)
国内4メーカーではブースそのものを区切って入場規制を行ない、長いところでは待ち時間90分、それ以上は列に並ばせないようにしていた(大阪)

 スタッフはマスクの着用はもちろん、フェイスガード、ビニールやゴム手袋を使うといった対策が取られていました。また、入場時に消毒の噴霧器(ゲート)を通らせたり、空気清浄器を置くブースもありました。

 いっぽう、輸入車メーカーのブースは柵などで区切っての入場制限はしていませんでしたが、従来の紙によるアンケートではなく、アプリ等を利用してのアンケートにするなど、非接触型の対応に変わっていました。

BMWモトラッドのブース。人気車種の跨がり体験には列を作らせ、混乱を避けていた(大阪)
BMWモトラッドのブース。人気車種の跨がり体験には列を作らせ、混乱を避けていた(大阪)

 用品系のブースでもさまざまな対策がなされていました。たとえば、実際に着用して試したいけど接触が気になるヘルメットメーカー「SHOEI」は、上野動物園のパンダ方式で、ブース内を一方通行とした見学をするように工夫されていました。また「アライ」では、壁面に陳列する方式とし、近くからも遠くからも見られるような展示方法としていました。

 従来のようにチラシやカタログを手渡しで配るのではなく、QRコードを展示することで、非接触によるPRをしていたブースも増えていました。これはコロナ対策だけでなくSDGsの観点からも、紙資源の削減になっています。

 東京モーターサイクルショーでのコロナ対策もおおむね大阪同様でした。

東京モーターサイクルショーのオープニングの光景。プレスを中心とした特別公開の時間だが、事前登録を必要とするなど一定の規制をかけていたため、前回よりは人数が少ない印象
東京モーターサイクルショーのオープニングの光景。プレスを中心とした特別公開の時間だが、事前登録を必要とするなど一定の規制をかけていたため、前回よりは人数が少ない印象

 入り口では検温や手指消毒をするため自然発生的に入場規制のような状態になり、一般公開直後は以前のように人の波がなだれ込むということも押し合いになることもなく、ゆるやかに開場となりました。

 換気対策でシャッターを開けることで場内の温度が低かったり、人流をコントロールするためか、ホールとホールの間に仕切りを設けたりといった対策も、これまでのショーとは異なっていた点です。

 とてもにユニークだったのは「クシタニ」のブースです。ウエアやライディングギアなど実物を展示するのではなく、超大型のモニターにツーリング風景を中心とした映像などを流し、興味を持って立ち止まる人にカタログを渡す、という方式をとっていました。近年、バイクユーザーは動画でバイクの世界を知る人が多いことと、映像によるプロモーションで人との接触を少なくし、コロナ対策とする狙いがあるそうです。

映像のみで勝負した「クシタニ」ブース。巨大なモニターにツーリング風景を映し出し、足を止めたライダーにカタログを渡してアピールしてた(東京)
映像のみで勝負した「クシタニ」ブース。巨大なモニターにツーリング風景を映し出し、足を止めたライダーにカタログを渡してアピールしてた(東京)

 この2年ほどはバイクブーム再来と言われていましたが、人が大勢集まるモーターサイクルショー開催や出展は、各社とも慎重に取り組んでいました。

 入場者数の実数こそ大阪は前回比約半減の約3万4000人、東京は前回比83%の約12万3000人でしたが、コロナ禍で人混みを回避した人、前回まで顕著に増えていた訪日外国人観光客がほとんど見受けられなくなったこと、そして入場料金の値上げの影響などを鑑みると、まずまずの数字だったのではないかと思います。

 なにより、ショーを訪れた皆さんも出展されていた皆さんも、口々に「みんなの熱気がすごい!」「楽しかった!」と言い、数字では測れない成果があったはずです。

3年ぶりの開催となったモーターサイクルショーに足を運ぶ筆者(小林ゆき)。初開催となる名古屋モーターサイクルショーにも期待
3年ぶりの開催となったモーターサイクルショーに足を運ぶ筆者(小林ゆき)。初開催となる名古屋モーターサイクルショーにも期待

 そして次は、3年越しで初開催となる名古屋モーターサイクルショーが4月8日から10日まで、Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)で開催されます。名古屋もマスク着用や検温などのほか、入場に際して緊急連絡先の記入が必要となります。ぜひ、コロナ対策万全で初開催のショーを楽しみたいですね。

【画像】3年ぶりのショー開催、コロナ対策だらけの現場を見る(32枚)

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Writer: 小林ゆき(モーターサイクルジャーナリスト)

モーターサイクルジャーナリスト・ライダーとして、メディアへの出演や寄稿など精力的に活動中。バイクで日本一周、海外ツーリング経験も豊富。二輪専門誌「クラブマン」元編集部員。レースはライダーのほか、鈴鹿8耐ではチーム監督として参戦経験も。世界最古の公道バイクレース・マン島TTレースへは1996年から通い続けている。

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