ダントツでかっこいいマーヴェリックの愛機 ~木下隆之の、またがっちゃいましたVol.149~
レーシングドライバーの木下隆之さん(筆者)は、映画『トップガン』2作に登場するカワサキのバイクが、とにかくかっこいいと言います。どういうことなのでしょうか?
劇中のバイクがかっこいい、ダントツ1位はマーヴェリックの愛機
やはり僕(筆者:木下隆之)は、どうしても無視できない。トム・クルーズ主演の映画『トップガン マーヴェリック』に登場するバイク、カワサキ「GPZ900R」のかっこよさを。

1986年に公開された『トップガン』でトム・クルーズ演じるマーヴェリックが、カワサキ「GPZ900R」にまたがりノーヘルで滑走路を疾走するシーン……あれから36年後の2作目でも同様に、カワサキ「GPZ900R」でかっ飛ぶシーンがあるのだ。ほとんどバイクに関するセリフはないのだが、それが1作目と2作目との関係性を物語る。
あまり詳しく紹介するとネタバレになるから遠慮しておきますが、それがとにかくかっこいいのだ。
何故、ホンダでもヤマハでもなく、ましてやハーレーでもないのか? その疑問は映画を観れば、なんとなく分かる気がする。どこか正統派の香りがするホンダではないし、コーナリングでキラリと光るヤマハでもない、そしていくらアメリカ映画だからっと言ってハーレーでもインディアンでもない。ちょっと獰猛で、直線がバカっ速くて、ややアウトロー的なイメージのカワサキがピッタリなのだ。
じつは、僕はレクサスが製作するCMのドライビング・ディレクターを手掛けており、レクサスISのコンテナヤード編にバイクを登場させている。悪漢がバイクにまたがり、レクサスISを追い詰めようとする。だが、華麗なドリフトを決めながらあっさりと逃げ切るというストーリー、いわばカーチェイスだ。
そこに登場するバイクを特注で製作した。コンプライアンス的な理由もあり、メーカーが特定できないように改造した、モタードスタイルだ。その改造には相当こだわった。優等生では悪漢に見えないし、走りが良さそうでなければレクサスISの走りが惹き立たない。それでいて、族っぽい雰囲気にはしたくなかった。ドライビングアクションを指示するよりも、バイクの改造に徹底的にこだわったのだ。
そんな経験もあって、戦闘機パイロットのマーヴェリック用にカワサキ「GPZ900R」を設定したセンスに、ニヤっとしたのである。
バイクが劇中に登場する作品は少なくないけれど、そのこだわりを感じるのも楽しいものです。
Writer: 木下隆之
1960年5月5日生まれ。明治学院大学卒業後、出版社編集部勤務し独立。プロレーシングドライバーとして全日本選手権レースで優勝するなど国内外のトップカテゴリーで活躍。スーパー耐久レースでは5度のチャンピオン獲得。最多勝記録更新中。ニュルブルクリンク24時間レースでも優勝。自動車評論家としても活動。日本カーオブザイヤー選考委員。日本ボートオブザイヤー選考委員。














