ダントツでかっこいいマーヴェリックの愛機 ~木下隆之の、またがっちゃいましたVol.149~

レーシングドライバーの木下隆之さん(筆者)は、映画『トップガン』2作に登場するカワサキのバイクが、とにかくかっこいいと言います。どういうことなのでしょうか?

劇中のバイクがかっこいい、ダントツ1位はマーヴェリックの愛機

 やはり僕(筆者:木下隆之)は、どうしても無視できない。トム・クルーズ主演の映画『トップガン マーヴェリック』に登場するバイク、カワサキ「GPZ900R」のかっこよさを。

トム・クルーズ演じるマーヴェリックの愛機、カワサキ「GPZ900R(A2)」(1985年:北米仕様)エボニー×ファイアクラッカーレッド
トム・クルーズ演じるマーヴェリックの愛機、カワサキ「GPZ900R(A2)」(1985年:北米仕様)エボニー×ファイアクラッカーレッド

 1986年に公開された『トップガン』でトム・クルーズ演じるマーヴェリックが、カワサキ「GPZ900R」にまたがりノーヘルで滑走路を疾走するシーン……あれから36年後の2作目でも同様に、カワサキ「GPZ900R」でかっ飛ぶシーンがあるのだ。ほとんどバイクに関するセリフはないのだが、それが1作目と2作目との関係性を物語る。

 あまり詳しく紹介するとネタバレになるから遠慮しておきますが、それがとにかくかっこいいのだ。

 何故、ホンダでもヤマハでもなく、ましてやハーレーでもないのか? その疑問は映画を観れば、なんとなく分かる気がする。どこか正統派の香りがするホンダではないし、コーナリングでキラリと光るヤマハでもない、そしていくらアメリカ映画だからっと言ってハーレーでもインディアンでもない。ちょっと獰猛で、直線がバカっ速くて、ややアウトロー的なイメージのカワサキがピッタリなのだ。

 じつは、僕はレクサスが製作するCMのドライビング・ディレクターを手掛けており、レクサスISのコンテナヤード編にバイクを登場させている。悪漢がバイクにまたがり、レクサスISを追い詰めようとする。だが、華麗なドリフトを決めながらあっさりと逃げ切るというストーリー、いわばカーチェイスだ。

 そこに登場するバイクを特注で製作した。コンプライアンス的な理由もあり、メーカーが特定できないように改造した、モタードスタイルだ。その改造には相当こだわった。優等生では悪漢に見えないし、走りが良さそうでなければレクサスISの走りが惹き立たない。それでいて、族っぽい雰囲気にはしたくなかった。ドライビングアクションを指示するよりも、バイクの改造に徹底的にこだわったのだ。

 そんな経験もあって、戦闘機パイロットのマーヴェリック用にカワサキ「GPZ900R」を設定したセンスに、ニヤっとしたのである。

 バイクが劇中に登場する作品は少なくないけれど、そのこだわりを感じるのも楽しいものです。

【画像】カワサキ「GPZ900R」(1985年:北米仕様)を見る(15枚)

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Writer: 木下隆之

1960年5月5日生まれ。明治学院大学卒業後、出版社編集部勤務し独立。プロレーシングドライバーとして全日本選手権レースで優勝するなど国内外のトップカテゴリーで活躍。スーパー耐久レースでは5度のチャンピオン獲得。最多勝記録更新中。ニュルブルクリンク24時間レースでも優勝。自動車評論家としても活動。日本カーオブザイヤー選考委員。日本ボートオブザイヤー選考委員。

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