自転車の足元を支える重要部品のひとつ「スポーク」が折れる原因と対策
自転車の車輪を構成する部品のひとつ、針金のような細い金属の棒「スポーク」は、華奢な部品ですがかなり重要な役割を担っています。そんな「スポーク」が折れる原因と対策を紹介します。
「スポーク」が1本でも折れたら、必ず修理を
自転車の車輪を見ると、中心から「スポーク」という、針金のような細い金属の棒が何本も放射線状に伸びていることが分かります。沢山あるから1本ぐらい曲がったり、折れたりしても大丈夫とは決して思わないでください。あの細い1本が重要な役割を担っているのです。

一般的な自転車の車輪は「ハブ」と呼ばれる中心の円筒状の部品と、「リム」という外側の輪を、「スポーク」とそれを止める小さなナットである「ニップル」でつなぐことで構成されています。使われている「スポーク」の本数は自転車によって異なりますが、ママチャリと呼ばれるシティサイクルでは、だいたい28~36本が一般的です。
例えるならスポークは、ハブからリムへ“ピンッ”と張られたような綱のようなもので、30本近くあるスポークで、ハブとリムが綱引きをしているような状態です。この綱引きの力(張力)が均一なので、キレイな円を保つことができ、正常に回転することができるのです。
このように引っ張り合っている状態なので、スポークが1本でも折れてしまうと全体のバランスが崩れてしまい、車輪はまっすぐ進まなくなります。また、スポークが欠けた状態で自転車に乗ると、折れたスポークが吸収するはずだった衝撃を周りのスポークが受けることになり、次から次へと連鎖的にほかのスポークも折れるという最悪の事態を引き起こすことになります。スポークが1本でも折れたら、その自転車には乗らない方が安全です。
スポークが折れてしまう原因を特定するのは難しいところですが、いくつかの実例から紹介します。
まず、前輪の場合で多いのは、ハンドルに傘などを引っかけた状態で走行し、なんらかのはずみで傘が車輪に巻き込まれてしまう、といったアクシデントです。スポークが折れるだけならまだしも、最悪の場合は前輪がロックし、身体が前方へ放り出されるようなことにもなりかねません。傘などの長いものをハンドルに下げて走行するのは絶対にやめましょう。
後輪の場合は、カギ(サークル錠)の開錠を忘れて走り出し、サークル錠のアームにスポークを強くぶつけることを繰り返して金属疲労が進み、やがてスポーク(もしくはニップル)が折れるというケースが最も多く見られます。開錠忘れに注意しましょう。

もうひとつ、スポークが折れてしまう理由で多いのが「想定以上の衝撃」です。スポークはタイヤの次に地面からの衝撃を受ける部分なので、大きな段差を乗り越えるとかなりの衝撃が加わり、破損につながります。タイヤの空気が抜けている状態だとクッション性が失われるのでさらに破損の可能性が高まり、とくに後輪は運転する人の体重の大部分を受けることなるので、前輪よりも負荷が大きく折れやすくなります。
競技用ではない一般的な自転車は、タイヤの空気圧がどれだけしっかり入っていても、目安として、装着しているタイヤの幅よりも高い段差を乗り越えたり着地すると大きなダメージを受けると言われています。なるべく段差を避けて運転することが無難です。
ほかにも「経年劣化」といった不可避な理由でスポークが折れてしまうこともあると思います。
万が一スポークが折れてしまったら、折れたスポークが動き回って車輪に悪影響を与えないよう、隣のスポークにひもやガムテープなどで留め、自転車専門店に修理を依頼しましょう。「1本くらい折れても大丈夫」とは決して考えず、早めの修理をおすすめします。






